現在に至るまで、ストラクチャーで1つのジャンルを確立している津川洋行が発売していた、初期の完成車両です。

1997年頃から発売された製品の中には、キハ07系やキハ10系等、当時は他から製品されていなかった形式も含まれており、それなりに人気がありました。しかし仕上がりは当時の水準にも達しておらず、特に塗装は黎明期のNゲージ車両の様でした。

このレールバスキハ101・キハ102は、明らかに南部縦貫鉄道のキハ10形で、発売された当時は運行が休止され、完全に廃止も時間の問題と話題になっていた鉄道の車両だった為、これら初期の津川洋行製車両の中でも、特に人気があるモデルでした。仕上がりは先述べの様に勇み足的なものですが、当時はまだ他にライバル製品も無かった為、改造のベースとしても重宝されていました。しかしご覧の様な状態なのでレベルアップにも限界があるのですが、何例か改造作品を見た覚えがあります。

バージョンと言えるか否かわかりませんが、キハ101とキハ102の2種類が製品として出ていましたが、形式番号の印刷だけの違いです。一応Nゲージ車両としての体裁は整えてあり、金属製の車輪を履いています。またダミーの連結器とスノープロウがランナー付の別パーツとして付属しています。
なお、後に動力入りの完成品が発売されたとの事ですが、私は見たことがありません。

この2両は2017年頃にリサイクルショップで1両500円で手にした物です。既にトミックスから完璧なモデルが登場した後だった為、店頭ではもうホコリを被った商品でした。初めは1000円のプライスタグを付けていたのてますが、長い間売れずに残った為か、ある日500円に値下がりしたところで、何となく不憫に思い連れて帰って来ました。

正直なところ南部縦貫鉄道は親近感もなく、思い入れもあまり無いの無いですが、もし今買うのならトミックス製を探して手にすると思います。しかしこの出来が今となっては微笑ましく、また実車も現存していると言う事もあり、何等かのカタチで活用してあげたいと思っています。

1997年7月発売 発売当時価格 2.800円(税別価格)