


今一度検証してみたいと思い、再アップした次第です
完成品の写真は、未だ自分作のこの個体しか見た事がなく、果たしてどの位の方々が当時完成させたのか
心配になるほど、本当にマトモな形にするには大変なキットで、素組すればとんでもないクルマに仕上がります
基本ボディーは古典的な上下分割、フェンダーアーチやプレスラインの表現は皆無に等しく
窓枠の事を言ってはバチがあたりそうな、殆ど『塊』のようなボディーとなります
また、ボディー上下の寸法が微妙に違っているので、フロント部に合わせて修正をしないといけません
ドアはサイドとリアゲートが開閉可能ながら、10系ハイエース初期のサイドヒンジ式、リア分割式と
このあたりの考証はしっかりされていますが、リアの下側も設計ミスで完全には開ききれません
室内もキャンピングカーの設備は一通り揃っており、旧式のラジオや時代を感じるクローゼットが
このモデルが発売された年次を物語り、これはきちんと組み立てようと、思った部分であり
一部現在のパーツやカーテン等も組み込み、それなりにキャンプを楽しめるようにしました
これらの内装を装備しながら、単3乾電池3本が入るケースを持たせるのに苦労したようで
シャシには大きな張り出しが出てしまって、最低地上高は非常に低く、キャンプ場では走れないと思います
塗装は箱絵に近いデザインとし、もし当時デカールが入っていたらという想定でデカールも製作
もちろん指示通り、モーターライズ、ヘッドライト点灯としました
モーターと麦球は現行の製品を使用、複雑な配線を必要とするのは、プラモが科学玩具だった頃を物語ります
しかし既に40年近く前のキットなので、タイヤの硬化が進み、全くグリップ力が無くなっているので
思いっきりスリップし、マトモに前進出来ず、走行は諦めた方が良さそうです
で、何故未組み立てでしか、その価値が無いキットを組み立てたのかと言うと、このキット個体が既に
半分組み立て開始された状態で、私のところにやって来たからです
しかもサイドドア、リアゲートの上、その他細々としたパーツが欠品だった為、組み立てるしか無かったので
欠品部分はスクラッチ、ドアノブ等も現在のパーツを使用しています
フロントの窓枠、初めから付いていないワイパーも追加、まぁ何とかカタチにはしましたが
到底現代のキットのレベルに及ぶものではなく、10系初代ハイエース以外には見えないというレベルです
冒頭にも述べましたが、未組み立ての個体はコレクター諸氏が所有されているものがあると思いますが
発売当時、このキットを完成させ、今もって所有されている方は居るのでしょうか
もし居られるなら、是非拝見させて頂きたいと思います
それはかけがえの無い、プラモ界の文化遺産と言えるものです
1970年代初頭発売 発売当時価格600円