2017年12月【読書記録】5冊+参考書2冊 | ひとしずくの純金

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さて、お楽しみ?

今年最初の読書記録です。

 

 2017年12月は

かなり少なめでした。


忙しさもありましたが…

このラインナップ、読むのに

時間がかかったんでしょうね(笑)。

 


さぁ、参ります!



 

 

 

(写真左)

『現代語訳 竹取物語 伊勢物語』

吉岡 曠 訳


いつかは読んでみたい、と

気になっていた竹取物語。


同じく気になり始めた伊勢物語と

セットになっているではないか。


渡りに舟で手にとってみました。



どちらも面白かったです。


古典の物語を読んで感じたのは、

『素っ気ないほどに無駄がない』

ということ。


細かい心理描写、などは

びっくりするほどありません。


あーなって、

こーなって、


と前後のいきさつの説明も

あんまりありません。


その割りに登場人物は

かなり大袈裟に?嘆き悲しんだり

怒りをあらわにしたり、します。


この辺りは現代小説とは

まったく違います。


文章一つひとつはシンプルで、

登場人物の感情表現は大袈裟なほど。


そこから、

行間を感じながら読むのは

読者の仕事。


読者に託されている。


だから、

そこに想像力を働かせる余地があるし、


それをやらないと、

あっさり読めるかもしれないけれど


『何が言いたいのか分からんのぉ』


となってしまう。



読む技術がいるなぁ、と

思いました。


まぁ、慣れなんでしょうね。


 原文と現代語訳の両方が読める、

初心者向きの一冊でした。



 

(写真右)

『伊勢物語』

吉井 勇 訳

竹久夢二 絵

 

伊勢物語の大正ロマン・バージョン。

竹久夢二に惹かれて。


でもこれ。


古典に慣れてないと読めないかも。

わたしは読めなかった(笑)。


上の現代語訳を読み、さらに

下↓の俵万智の解説本?を読んで、

再トライして、


なんとか、

雰囲気だけ楽しむ

(=細かくは理解してない)、


まで到達する感じでした(^_^;)



 

 

『恋する伊勢物語』

俵 万智 著

 

面白かった~。


なるほど、そう読むのかー。

といちいちうなづきながら読みました。


古典世界の文化を知らないことも

理解しにくさにつながりますが、


行間を読むこと


つまり、

事細かに行間は書いていないこと


その前提をつかめたことが

大きかった。


その、『書いていない事細かさ』

になにを見るか。


ここに読者の自由があり、

受け取り方の多様さがあり、

物語に幅を与える。


なるほど、そういう楽しみ方を

するものなのだな、と。


そんなお約束を意識させてもらった

一冊となりました。


その上で、

伊勢物語という恋愛小説を読むと

俵万智の恋愛観が表れていて


へぇ~


と異議と同意を感じながら

楽しむことができました。




 

『日本の文学 古今和歌集』

 

 勅命の和歌集。


この通称、『古今集』が紀貫之・他の

当時の和歌の名手たちによって

まとめられた現代語訳版。


本来は1100首程が集められた歌集で

そのうち200数十の歌を選んで

訳と解説が付されています。


原文には歌だけでなく、

その歌が詠まれた背景を説明する詞もあって

その両方が載っています。


もちろん、歌一つひとつの作者の名前も、

有名な『かな序』もあります。


そういうものなんだ、と

初めて知ったわけですが(笑)、


現代語訳だけでなく、

歌集のつくりにも

少し触れることができました。


知ってる歌なんて

一つもないと思っていましたが、

一つありました。


(うっすら記憶にあるのは

いくつかあったのですが、そうではなく


おぉ!知ってる!


というくらいはっきりわかるのが

あったのです)


その一つは、おそらく

みなさんも知ってる一つ。


知ってる形と完全には

一致しないかもしれませんが

かなりの人が知っているだろう一首。


私には予想外のものでした。


(日本国民として

恥ずかしいことなんだろうな)


 

古今集を読みたいと思ったのは

先月、先々月より続く

『源氏物語』への理解を深めるため。


ヨーロッパの文学を理解するために

聖書を読む、


に似ているでしょうか。



源氏物語だけでなく、

ほかの古典を読むのに

ベースとなる理解をもたらしてくれます。


古今集を読んでいなかったら

伊勢物語のリズムに馴染むのも

時間がかかったと思います。



歌集。


歌が延々並べられてるだけで

どうやって楽しむんだろう?


と正直、思ってましたが、

楽しめるような配列になっているのと


他の古典を思いだしながら読めるのと、で

案外、最後まで楽しめました。





『大鏡』

全現代語訳 保坂弘司 訳


 こちらは、歌物語ではなく、

ひたすら歴代天皇にまつわるお話が続く

歴史物語?でしょうか。


でも、歴史物語といっても、

現代小説としての歴史小説とは違って


全体的なストーリー性が弱く

オチみたいなものはあんまりない。


ないというか、

私がキャッチできなかった、というか。


訳者による解説では

藤原道長が栄華を極めるまでの物語

ということなのですが…


(きっと試験にもそう出るんだよね)

 

そう事前に読んでいても

なんかよくわからない…。



ですが、


190歳の世継の翁と

180歳の繁樹の翁の


偶然なる再会をきっかけに始まる形で

この延々と繰り返される

代々の天皇についての語り。


慣れるまでは

なかなか読みどころがつかめないのに、


長く付き合ううちに

だんだんクセになる感じがあります。


今上天皇とつながっている

物語の中の天皇たち。


なにか不思議な気持ちになります。




 

 (写真左)

『おとなの楽習21 古典のおさらい』

 

 

(写真右)

『日本語ライブラリー 古典文法の基礎』

沖森卓也・他 著


 

古典文学のお伴としてこの二冊。


この年になってようやく

古典文法に興味が出てきました。


しかし。


それもほんのつかの間。

読むほどに唸る(笑)。


あー、なんか昔やったなー。


とは思いますが

それを真剣に覚え直すのは…


無謀でした(笑)。



それでも、なんとなく

ルールを思い出せば、


『古典は分からない』


とすぐに避けずに

ちょっとトライしてみようかな、

 

 という気にもなります。


もう少し現代語訳の古典に慣れたら

また勉強しなおすのもいいかな、


なんて思っています。


 

 

というわけで!


新年最初の読書記録。

お楽しみいただけたなら幸いです!


今月1月も古典が多いかな? 


連休中、あまり読めていませんが…

次回もお楽しみ✨




カミヤカオリ

 

 

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