当院では、患者様のお話を聞き、きちんと説明することを大切にしています。
その方がどういう治療を求めているのかを知り、
押しつけるような治療にならないようにするためです。
しかし、話を聞いていると、「ん?」と思うことがたまにあります。
今日はその例を挙げてみたいと思います。
・「自分には虫歯はない」
自分の口の中をきちんと見ることはできませんし、
初期の虫歯は痛みがないことがほとんどです。
歯科検診を受けたことがあるとしても、歯科検診では
目視しかしませんので、レントゲンなどで見つかることがあります。
とりあえず虫歯の治療はしてほしくないということかもしれませんので、
それとなく確認をするようにします。
・「歯を磨いていても悪くなるんですね」
これはよく言われることですが
「磨いてる」のと「磨けている」のは違う
ということですね。
正しい磨き方をマスターしないと、磨いていても悪くなる、ということです。
・「歯ぎしりなんてしていない」
歯ぎしりや食いしばりを普段からしているかどうかは、
口の中を見ればだいたいわかるのですが、
自信を持って「していない」と言われる方も多いです。
音がしないタイプの食いしばりもあるので、
寝ているときにしているかどうかは誰にもわからないことなのです。
歯ぎしり食いしばりは様々な歯の疾患の原因となります。
・「5分も歯ブラシできない」「5分もする必要あるの」
正しい磨き方を知れば、5分じゃ足らないことはわかっていただけると思います。
あとは歯に対する愛情というか、失いたくない気持ちを
歯磨きの時間にあらわしていただければ、と思います。
・「やっぱりフロスって使ったほうがいいんですね」
使ったほうがいい、というか、使わないとダメです。
歯ブラシだけで磨けるのは全体の汚れの60%に過ぎません。
ほとんどの歯の病気は、残りの40%(歯間部)が原因で起こります。
歯ブラシだけを使用する人と、フロスだけを使用する人で、
どちらが歯の病気になりやすいか・・・
そんな実験をしてみたい。
・「かたいものを食べるのは歯にいいのでは」
これはおそらくですが、よく噛むことは「歯」にいいのではなく
「脳」にいいのだと思います。
歯に限って言えば、食事をしないのが一番いいです。
汚れもつかないし、負担もかからない。
以前往診で、寝たきりで胃に直接栄養を流し込む方の口腔ケアをしていたことがありますが、
歯にまったく変化はありませんでした。
また、1日1食しかとらない方も定期検診でおられますが、やはり歯はすごくキレイです。
かたい食べ物は、歯に負担をかけますので、歯にはよくないと思います。
「脳」をとるか「歯」をとるか。
個人的には「脳」にいいことはほかにもたくさんあるので、
「歯」を大切にしていただきたいです。