暁斎&暁翠伝@富士美術館 内覧会【ネタバレ注意】 | ktの美術鑑賞きろく。

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八王子の富士美術館で開催されている「暁斎&暁翠伝」の内覧会に参加しました。

 

幕末~明治に活躍した鬼才・河鍋暁斎、そして娘の暁翠。父娘二人の作品の展覧会です。

暁斎から見て曾孫にあたる、河鍋楠美さん(眼科医、埼玉県・川口にある河鍋暁斎記念美術館の館長)と富士美術館学芸員の方のギャラリートークがありました。

 

楠美さんは開業医を引退後、暁斎の素晴らしい作品を後世に残そうと、作品の保存や研究、広報に勤めておられるそうです。

 

暁斎は、かの鹿鳴館の設計者、イギリス人建築家ジョサイア・コンドルを弟子にとるなど、

開明的で、国際派でした。

そのせいか、日本より欧米で評価が高いようで、ロンドンの大英博物館で回顧展が開かれたこともあるそうです。


多才な画家で、妖怪絵、美人画、鶴の屏風、能を描いた作品、はては団扇や千代紙のデザインまで、色々なジャンルの作品があり、

まるで5-6人の画家のグループ展を見たようでした。


胃がんのため58歳で亡くなったそうですが、わずか19歳で狩野派から免許皆伝を得た早熟な天才で、かつ、書画会の場で次々作品を仕上げる早描きぶりだったそうなので、人よりたくさん作品を遺せたのかもしれません。

妖怪や鬼の絵には妖気が漂うような迫力があって、怖い絵が苦手な私は、足早に、目を合わせないように通り過ぎました(笑)

 

 

暁斎 「月に二羽の杜鴉」

 

 

暁斎 「デザイン版画貼り込み帖」

 

暁斎「美人観蛙戯図」

 

 

暁斎 「鶴図屛風」

 


暁斎 団扇絵 「雄鶏図」錦絵

 

暁斎は、幕末〜明治の混乱期に幕府を暗に批判する風刺画を描いたり、明治初期には筆禍事件を起こして捕らえられて鞭打ちの刑に処されるなど、反骨精神あふれる人物だったようです。

 

 

【My Best】「八重桜と鳥」 

 

今回の展覧会でもっとも好きな作品です。娘の暁翠の作品。
やさしい筆づかい!

春のやわらかな空気感が表現されてますね。

暁斎の展覧会にきて、今まで名前を知らなかった暁翠さんの作品をベストに選ぶとは自分でもまったく予想していませんでした。笑

 

 

暁翠 「御即位礼画報」

父と同様、能にまつわる作品を残した暁翠。

 

暁翠は父の作品制作を手伝うこともあったそうで、葛飾北斎・応為親子を彷彿とさせますね。

 


暁翠は良家の子女に絵の手ほどきをしていましたが、のちに美術学校の教授、学長にも就任。

自立したキャリアウーマンの先駆けですね。

教え子のなかには現山脇美術専門学校(東京)を創設した山脇敏子さんも含まれているそうです。


以下は、河鍋暁斎の主要作品に登場する動物や人をかたどったクッキー。

シュガーアーティストの田中弥生さん作。

 

会場出口付近、展覧会のまさに最後にあります。

 

 

 

 

扇子や桜、重箱、全て食べられるそうです。食べてしまうのはもったいない気もしますが…。

 

参考文献:図録

 

 

【展覧会情報】

「河鍋家伝来・河鍋暁斎記念美術館所蔵
暁斎・暁翠伝 
─先駆の絵師魂!父娘で挑んだ画の真髄─」

2018年4月1日 (日) ~ 6月24日 (日)

休館日:月曜日

開館時間:10:00~17:00(16:30受付終了)

東京富士美術館:本館・企画展示室1〜4

http://www.fujibi.or.jp/exhibitions/profile-of-exhibitions/?exhibit_id=3201804011

 

 

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