１度目を妹と一緒に観て、再度ひとりでも観に行きました
１回目は何も知らない状態、今回は疑問点・見落とした点・英語の台詞にも注目
あらためてもう一度観ると新たな発見もありました
ちょこっと原作と変えてるとこなんかも、なるほど・・・って感じに思えたり
イッセー尾形さんの表現力と浅野忠信さんの表情に感服
主役のアンドリュー・ガーフィールドは司祭ロドリゴそのものだった
２度目の感想としては・・・・
何度も出てくるキリストの顔が具体的すぎるかな・・・って
観てる人それぞれのキリスト像があると思うので、あぁ何度も現れるのもなぁ・・・
少なくとも私の中のイメージよりちょっと「濃いめ」だったので
もうちょっとぼんやり、例えば霧や霞に覆われたような感じが良かったかな
あと、ラストに向かって展開が急ぎ気味になるのが気になったかなぁ
ロドリゴが捕えられて牢の中で葛藤する場面は、小説でも同じように何度も繰り返される
それを映画の中で繰り返しても、同じようなシーンの連続になるのも理解出来ますが・・・
あの細かい葛藤と自問自答の場面の繰り返しがあってこそ、最後につながる
映画の中でももっとその気持ちの移り変わりを細かく細かく観たかったかなぁ・・・
特に最後の最後の「転ぶ」に至るまでの牢での葛藤は、もっと長く観たかった
小説での、何度も何度も繰り返し自分と神と対話する感じをもっと観たかった
まぁでも、限られた時間の中で表現するには仕方ないとも思います
私が今回観て一番思った事は、「日本映画じゃなくて良かった」って事です
マーティン・スコセッシ監督で良かった、って心底思いました
監督が「沈黙」を撮ってくれて、原作に忠実であってくれて本当に良かった
オープニング～エンディングまで使われてる音は、ほぼ自然の音のみ
暑さを感じるセミの鳴き声、胸騒ぎがする波の音、隠れながら進む草むらの葉音
「沈黙」の世界観を作り上げる音が自然で、余計な装飾が一切ない
唯一ロドリゴが捕えられたシーンで三味線っぽい効果音があったくらいかな
もしそこそこ有名な日本人監督がこの作品を撮ってたらどうなっていただろう
ポルトガル人の司祭は誰に・・・キチジローはもっと若手俳優さんになってた
窪塚洋介さん、今回のキチジロー役すごく良かったです
最近あまり映画やドラマでお見かけしなかったのですが、それもむしろすごく良かった
スコセッシ監督のオーディションで選ばれたからこそのはまり役だと思います
もし日本人監督が撮ってたら・・・もっと今流行りの役者さんだったかも
劇中の挿入歌も劇的な感じで流れてたかも・・・そしてエンディングを有名歌手が
・・・ゾッとする、そう考えるとゾッとする～～～
この映画を素晴らしい場所へ導いてくれた監督とスタッフの皆さま
そしてハリウッドの俳優さん、日本の俳優さんに心から感謝申し上げます
早くＢｌｕ-ｒａｙ、発売されないかな・・・
でもその前にもう一度くらいは観に行きたいかも