こんにちは、FP・証券アナリストの中里邦宏です。
ヘッジファンドの運用手法の1つ、
マーケットニュートラル戦略をご存じですか?
日本株が上がろうが下がろうが、利益を上げていくことを目的とした戦略です。
この戦略が、9月21日の日銀による金融政策決定会合で決まったETF買付ルール変更を受けて有効かどうかを見ていました。
その後3日間の値動きと、現在のNT倍率水準(※1)を見ると、しばらくはマーケットニュートラル戦略(※2)が有効な環境といえそうです。
※1:NT倍率:日経平均・TOPIX倍率
※2:マーケットニュートラル戦略:市場リスクをほぼゼロにし、割安なモノを買って、割り高なものを売ることで収益を狙う戦略。ヘッジファンドの運用手法の1つ。
ETFでこの戦略を実行するならば、
割高といえる日経平均の「インバース(1日の値動きが日経平気と反対)ETF」を買い、割安なTOPIXの「ETF」を買う組み合わせです。購入額は揃えます(購入単位ではありません)。
この戦略の利益の源泉は、この価格差が縮まる部分になります。
この戦略は、リーマンショックのような金融危機が起こったとしても、日本株下落の影響をほぼ受けません。
なぜなら、日本株が下落すると、日経平均もTOPIXも下落します。しかし、反対の値動きをするインバース型のETFは上昇します。
上記例では、日経平均インバースETFが上昇、TOPIXのETFが下落して、打ち消し合うため、日本株下落による損失を防げるのです。
投資は、色々な思惑があるので確実といえるモノはありませんが、個人的には安定収益がしばらくは期待できるのでは無いかと思っています。
【注】本ブログは情報提供を目的としており、投資等の勧誘目的で作成したものではありません。実際の投資にあたっては、自己責任のもと、ご自身でご判断ください。