宇宙戦争 | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:War of the Worlds
監督:スティーヴン・スピルバーグ
キャスト:トム・クルーズ/ダコタ・ファニング/ミランダ・オットー
配給:パラマウント映画/UIP
公開:2005年6月
時間:116分




今夜は,スピルバーグ監督とトム・クルーズが『マイノリティ・リポート』に続いてタッグを組み,H・G・ウェルズの原作を52年ぶりにリメイクした『宇宙戦争』を紹介。ちなみに,原作小説が書かれたのは100年以上前の1898年。原題の『War of the Worlds』は直訳すると「世界同士の戦争」,つまり,「地球人の世界」と「異星人の世界」の2つの世界が争うという意味だ。

アメリカ東部のニュージャージーに暮らすレイ・フェリエ(トム・クルーズ)は,貨物港でクレーンのオペレーターとして働いていた。離婚した妻のメリー・アン(ミランダ・オットー)がボストンの実家を訪ねる間,息子のロビー(ジャスティン・チャットウィン)と娘のレイチェル(ダコタ・ファニング)を預かることになる。そして,その異変は何の前触れもなく唐突に訪れた。晴天だった空が突如不気味な黒い雲に覆われると,吹き荒れる強風の中,激しい稲光が地上に達し,地面に巨大な穴を空ける。すると大地が震え,地中で何者かが激しくうごめき始めたのだ。その光景を呆然と見つめていたレイ。地割れ,地響きと共に地中から出現した巨大な三脚歩行機械“トライポッド”が,光線兵器で次々に人々を殺害し,町を破壊してゆく。

人々がパニックに陥る中,レイは子どもたちのもとへ駆けつける。そして彼は知る。不可思議な超常現象は世界の16ヶ国で同時に起きていて,無数の“トライポッド”が人々に襲いかかっていることを。平和な時は一転して失われ,人類が未だかつて想像すらし得なかった“侵略者”たちの脅威がそこにあった。戦う術を持たない無力な人間たち。世界中で難民と化す人々。レイは,ただ家族を守るため,懸命に奔走するのだったが…。

スピルバーグ作品としては少し異質な1本と言える。『未知との遭遇』(1978年・コロンビア)や『E.T.』で,人類に友好的な異星人との交流を扱ってきたスピルバーグが,一転して宇宙侵略モノの古典を映画化したのだ。このことについて「公開の4年前に起きた同時多発テロ事件で受けたアメリカに住む人々の衝撃と思いを反映している作品であり,登場する墜落したジャンボ旅客機や,掲示板に貼られた無数の人探しの張り紙なども,あえて描いた」と,スピルバーグ監督自身が公言している。

いつも二枚目のトム・クルーズが,妻に離婚され,子供達からは軽んじられるダメ親父を演じているのも面白い。しかし,その必死さが,次第に,父としてのカッコよさに映っていくのも名演だ。


映画クタ評:★★★★


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