感染列島 | p・rhyth・m~映画を語る~

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英題:PANDEMIC
監督:瀬々敬久
キャスト:妻夫木聡/檀れい/国仲涼子
配給:東宝
公開:2009年1月
時間:138分




ウイルスもの繋がりで…邦画も1本紹介。

新年を迎えた,いずみ野市立病院。救命救急医・松岡剛(妻夫木聡)のもとに,1人の急患が運び込まれてくる。その患者は高熱にけいれんに吐血と,全身感染ともいえる多臓器不全に冒されていた。この症状は新型インフルエンザと想定され,治療が進められる。しかし,あらゆるワクチンを投与するも虚しく,患者は死亡してしまうのだった。さらに,正体不明のウイルスは医師・安藤(佐藤浩市)をはじめ,医療スタッフや患者たちにも感染。病院はパニック状態に陥ってしまう。やがて,事態の究明とウイルスの感染拡大を防ぐため,世界保健機関(WHO)から,メディカルオフィサーの小林栄子(檀れい)が派遣されることに。そして彼女は「このままウイルスが蔓延し続けると日本は崩壊し,世界へ拡がれば人類は滅亡する」という恐るべき事態を予測する…。

「カンヌ国際映画祭で,ストーリーが話題を集め大きな反響を受けた」作品にしては…何だかユルさが気になる。まぁ,確かにストーリー的には悪くないし,医療現場の描き方はリアルだったし,CGで作られた荒廃した東京や大阪の風景は「おぉ!」って思えた。けど,どうしても『アウトブレイク』と較べてしまう。病院も,周辺地域も,封じ込め対策も,4000万人が感染し1000万人が死亡するようなパンデミックの状況下にしては緊張感が足りないのは,キャスティングのせいだろうか。佐藤浩市と藤竜也がいい味を出してるだけに,爆笑・田中とカンニング竹山の違和感が鼻につく。2人とも嫌いじゃないけど,もうちょっと端役にしてやんないと荷が重かったんじゃないだろうか。その点,WHO西太平洋事務局クラウス・デビッド役の白戸家兄,ダンテ・カーヴァーは慎ましかった。

まぁ,一番ユルく感じさせたのは主役の妻夫木聡かな。良い俳優なんだけど,今見るとどうしても“大人のび太”のイメージが強くて,ほっこりしてしまう。どうしても『アウトブレイク』のダスティン・ホフマンと較べて,格の違いが見えてしまうのは残念。

子役の松本春姫の可愛さと,セリフに引用のマルティン・ルターの言葉とされる「例え明日,地球が滅びるとも,今日君は林檎の木を植える」が心をとらえたので,★1つプラスしといた。


映画クタ評:★★★★


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