スサノオの「泣きいさち」とは、単なる号泣ではない。

人は本当に深く泣いた時、
以前の自分ではいられない。

古事記は、その「いのちの変容」を、スサノオを通して描いているように感じます。

「なきいさち」
古事記原文では、

「青山(あをやま)は枯山(かれやま)なす泣き枯らし、
河海(かはうみ)は悉(ことごと)に泣き乾(ほ)しき」

と続きます。

この「泣きいさち」の
「いさち」は古語で、

✨ 勇み立つ
✨ 激しくなる
✨ 荒れ騒ぐ
✨ 勢いが止まらない

という意味があります。

つまり単なる「シクシク泣く」ではなく、魂が爆発するほど泣く状態です。

本当に深い悲しみ、
喪失、愛するものを失う痛みは、

世界の見え方そのものを変えてしまう。

そして重要なのは、

古代人は
その荒ぶる感情を
単純に「悪」とは見ていないことです。

スサノオは、

激しい感情

浄化

創造

へ転化し後に
〈八岐大蛇退治〉へ向かうのです。

人は本当に深く泣いた時、
以前の自分ではいられない。

古事記は、その「いのちの変容」を、スサノオを通して描いているように感じます。

全国古事記塾主催 今野華都子絵と文記す

絵は「親子で読める日本一わかりやすいえほん古事記」今野華都子著の挿絵より

今日は京都古事記塾へ