読書家として知られる
JFEホールディングス名誉顧問の
數土文夫相談役が

「私は、日本には中国に勝る古典があると思っています。
 それは内村鑑三の『代表的日本人』と、
 新渡戸稲造の『武士道』と、
 福澤諭吉の『学問のすゝめ』です。

 いずれも僅か百年余り前に発刊された本ですが、
 この3冊は日本が誇るべき古典として、
 ぜひいまの日本人に読んでほしい」

と薦められた3冊がすべて入っている
スペシャルセットです。

本日は、新渡戸稲造の名著『武士道』から
「人望はいかにして得られるか」という
項目をお届けします。


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抑えた感情を、
古の日本人はどこで吐き出したのか?
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厳しい試練に晒され、人間本来の弱さが
さらけ出されたとき。
日本人は、笑うことでそれに対処してきたのです。

それについては笑いの哲人、
デモクリトスとも比較になりません。

私たちにとって笑うことは、
あらゆる逆境に対して
心のバランスを保つための努力でした。

それは哀しみや怒りに対し、
天秤の反対側に置いて釣り合わせる、
「おもり」のようなものだったのです。

このように感情を抑えることが
強く求められてきましたから、
いにしえの日本人は、その安全弁として、
詩歌の創作を見出しました。

十世紀の歌人、紀貫之は次のように書いています。

「日本でも中国でも、
歌は心に思うだけでは耐えられないときに、
 つくられたものなのだ」

たとえば我が子を失った一人の母親は、
その辛い心をまぎらわそうと、
子がトンボとりに出かけて様子を想像し、
次のような歌を詠みました。


「とんぼつり 今日はどこまで、行ったやら」


これ以上、他の例を紹介するのはやめておきましょう。

どうしてかといえば、私たちの国の詩歌は、
作者が傷口から一滴一滴その血を絞り出し、
これを美しいビーズにして糸を通し、
最高傑作に仕上げたようなものなのです。

その考えを外国語に翻訳していくことで、
真珠の宝石のような価値は
傷つけられてしまうような気がします。

私はただ、我が国の人々の心のなかで生まれた作品が、
外国人の方にも正しいものさしで
測られるようになってほしいのです。

えてして日本人の気質は冷淡だとか、
笑ったり落ち込んだり、
浮き沈みの激しいヒステリックな気質だなどと、
正気を疑われることもあります。

そうでないことを、
私は少しでも理解していただきたいのです。

日本人が苦痛に耐え、死を気にしないのは、
神経がにぶいからだとも指摘されます。

実際に苦痛に耐え、
死を気にしないように見えますから、
その指摘はもっともかもしれません。

ならば、どうして日本人は、
強い緊張に対して、神経がにぶくなったのでしょう?

それは我が国の気候が、
アメリカなどと比べれば、
刺激的でないことも理由にあるかもしれません。

あるいは我が国の天皇制が、
フランスなどの共和制と比べれば、
エキサイティングでないことも理由かもしれません。

あるいが我が国の国民が、
イギリス人ほど熱心に、
社会をおもしろおかしく風刺した
カーライルの『衣裳哲学』を
読まないからかもしれません。

個人的には、日本人はあまりにも興奮しやすく、
また敏感すぎるので、絶え間ない自制心を認識し、
鍛えていく必要性があったのだと信じています。

しかし、どんなに説明を尽くしたとしても、
日本人が長年にわたって鍛えてきた
自制心を考慮しなければ、
どれも正しい説明とはいえないでしょう。

自制心の訓練は、
たやすく「行き過ぎになる」ことがありました。

行き過ぎた訓練は、
沸き上がってくる暖かい心を抑えてしまうこともあるし、
素直な天性の心を歪め、
偏屈で化け物じみた心を
生み出してしまうこともあります。

また、頑固者や偽善者や冷血漢を
つくり出すこともあるのです。

どんなに高尚な徳にも、マイナス面や、
まがい物はあります。

私たちはそれぞれの徳のなかにある
ポジティブな特質をとらえ、
ポジティブな理想を追求しなくてはなりません。

自制心とは、我が国の表現でいえば
「心の平静を保つこと」であり、
ギリシャの言葉を借りれば、
デモクリトスが最高の善と呼んだ
「エウテミア」の状態に到達することになります。

さて、私たちが次に見ていくのは、
武士道における「自殺」と「仇討ち」の制度です。
とくに前者には、自制心がたどりついた
究極の形が表されています。


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●武士道
新渡戸稲造 夏川賀央(現代語訳)


1900年に米国で刊行され、
世界的ベストセラーとなった『武士道』。

新渡戸稲造が本書を執筆したきっかけは、
「なぜ日本には宗教教育がないのに、
道徳を教えることができるのか」という
知人からの問いであったという。

武家に生まれた新渡戸はその答えを
武士道に見出すと英語で執筆を開始。
そのまま海外で出版に踏み切った。

本書は武士道の源流から、誠や忠義などの徳目、
切腹や仇討ちまで事細かに記している。

また、古今東西の先哲の言葉が
縦横無尽に引用されており、
新渡戸の教養の高さが本全体から滲み出ている。

ポーツマスで日露戦争の調停役を引き受けた
米国大統領セオドア・ルーズベルトも
『武士道』を読んで日本への認識を改めたというから、
本書が近代日本に与えた恩恵は計り知れないものがあるだろう。

日本人ならば、ぜひ一読していただきたいのが
この『武士道』だ。シリーズ人気ナンバー1商品。

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●学問のすすめ
福沢諭吉・著、奥野宣之・現代語訳


「天は人の上に人を造らず」で始まる
明治初期の大ベストセラー。

驚くべきは、一般的なイメージと異なるその内容。
単なる立身出世論ではなく、政府のあり方や社会制度、
組織論や人格論、働き方、人付き合いのコツなど、
現代にも通じる興味深いテーマが、17編にまとめられている。

また、「人の顔色は、家の門構えのようなもの」など、
ユニークな表現で生き方の真髄が示され、
140年もの間読み継がれてきた名著の醍醐味が十分堪能できる。

本シリーズの特長は、原文を要約せず丁寧に拾いながらも、
中高生でも親しめるよう、
現代語訳の全文をとことん読みやすくした点にある。

若者たちの平均読了タイムを目安に
何分で読み終えられるか、挑戦してみては?

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●西郷南洲遺訓
桑畑正樹(現代語訳)


明治維新の立役者、西郷隆盛、その号を南洲という。
維新後、西郷の至誠や武士道を重んじる態度に
感銘した庄内藩の藩主や藩士70名余りが鹿児島に赴き、
3か月にわたって滞在した。

その言行を後にまとめたのが『西郷南洲遺訓』である。

内容は43項目からなるが、リーダーとしての
心構えに始まり、自己を修めること、
英雄の心構え、さらには愛犬「ツン」と狩りに行き、
温泉を楽しんだ日常生活まで、多岐にわたる。

「敬天愛人」は西郷がよく揮毫したと
いわれる言葉だが、
「天を敬い、天の摂理に従って行動する」という、
その理想とした境地も随所に見え隠れする。

本書は原文と読みやすい訳文、
そして「一言解説」からなっているが、
一読すると、そのスケールの大きな哲学に心打たれる。

と同時に元勲でありながらも草履ばきの銅像が建てられた、
その親しみやすい「西郷さん」の姿も思い浮かぶだろう。

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●代表的日本人
内村鑑三 齋藤慎子(現代語訳)


海外との交流が盛んになってきた19世紀末、
キリスト教指導者内村鑑三が
「日本人にもこんな人物がいる」と
世界に伝えようと英語で書いたのが本書だ。

その日本人の代表として取り上げたのは
西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮の5人。

維新の立役者、藩主、農民、儒学者、僧侶と、
その人選のバランスに著者の慧眼を感じる。

その5人の生い立ちから時代の中で果たした役割、
私生活までが過不足なく語られる。

とりわけその内面を当時の欧米人にもよく分かるよう、
聖書の言葉や歴史的人物を例に出しながら解説している。

本書が書かれたのは百年以上前のことだが、
そこに書かれていることは決して古色蒼然とはしていない。

それはできるかぎり現代の言葉に置き換えた
翻訳の力もあるだろう。

同時に、ここに書かれた5人の生き方が
「代表的日本人」として
現代にも通じるということに他ならない。

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●五輪書
宮本武蔵/城島明彦(現代語訳)

60数戦して不敗という伝説をもつ剣豪宮本武蔵。
「二天一流」と命名した二刀流の
「兵法指南書」として、晩年に渾身の思いを込めて
書いたのが『五輪書』である。

「五輪」とは仏教で宇宙を構成する5つの輪のこと。

本書はその「地・水・火・風・空」になぞらえた
五巻(章)からなっている。

例えば地の巻では武士の心構えに触れ、
水の巻では二天一流の太刀論の真髄を
具体的に書き記し、さらに
火の巻では戦いについて書く。

『五輪書』は国内だけでなく、
1970年代にはアメリカでベストセラーになり、
その後、数か国語に翻訳され、
海外でも広く読み継がれてきた。

それは本書が単なる兵法書の枠にとどまらないからである。

武蔵はまず冒頭で、武士ならば鍛錬せよという。

しかも「文と武両道をたしなむこと」と。

武蔵は晩年、「悟り」を開いた人が
描いたような水墨画を何点も残しているが、
まさに「文武二道」を鍛錬し、
そうした境地に至ったのだろう。

さらに武蔵は言う。
武士はどんな場合でも人より優れ、
勝たねばならない、と。

そのための心構え、鍛錬法、発想の仕方、
相手の心理の読み方といったことが細かく書かれている。

そこに書かれた侍の生き方は現代の戦士にも通じる、
ビジネスの書であり、人生指南の書でもある。


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【これだけは読んでおきたい日本の名著人気5選セット】
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【1】武士道 新渡戸稲造・著、夏川賀央・現代語訳

【2】学問のすすめ 福沢諭吉・著、奥野宜之・現代語訳

【3】西郷南洲遺訓 桑畑正樹・現代語訳

【4】代表的日本人 内村鑑三・著、齋藤慎子・現代語訳

【5】五輪書 宮本武蔵・著、城島明彦・現代語訳


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ー致知bookメルマガより転載ー