

数年ぶりに、
ふるさとの山形、
鶴岡へ帰ってきました。

目に映るすべてが懐かしく、
優しく…


遠くに見える山の稜線も、
どこまでも続く平野も、
海の輝きも、
幼い日の記憶と重なって、
胸の奥がじんわりと
温かくなりました。

心のどこかで帰る理由を
失ってしまったような気がして、
足が遠のいていたふるさと。
それが今回は不思議なくらい
自然と、
まるで導かれるように、
この地に降り立っていました。
ご先祖様のもとへ
静かに手を合わせることが
できたお墓参り。

実家の神棚の前でも、
静かに目を閉じ、「ただいま」と
心で語りかけました。

今までにないほど澄んだ空気が
すうっと広がっていき、
心が洗われるような、
そんな清々しさに包まれました。
迎えてくれたみんなの、
あたたかな笑顔。


変わらぬ優しさ、
昔のままの距離感。
お隣さんからいただいた、
懐かしい笹巻の味も
ふるさとの時間を
ゆっくりとほどいてくれました。
こんなにのんびりと、
時間を気にせず
ふるさとで過ごしたのは
初めてかもしれません。

今、この美しい景色を
胸に刻みながら、
私はまた飛行機に乗って、
日常へと戻ります。
ふるさとの大地からいただいた、
たくさんの愛とエネルギーを
全身に詰め込んで。ありがとう、鶴岡。

あっという間の5日間。
ありがとう、
あたたかく迎えてくれたみんな。

またお会いできる日まで
どうかお元気で