卒業前最後のレポート書きに、勤しんでる次男タスクの横で、みかんを食べながらチョッカイ出してる私…(笑)
現代文の教科書をパラパラ眺めていたら、いろいろな作家の文章にハマってしまいました。(笑)
特に、山田詠美さんの「ひよこの眼」という短編には感動。
涙が溢れました。
女子高校生が、ある日転校してきた男子の眼に、言い知れぬ懐かしさを覚え、彼を見つめ続けます。
クラスの仲間から、すぐに冷やかされ、彼女は自分の気持ちに気づき、やがて二人は恋に落ちます。
そしてある時…彼の眼が見つめていたものは、自分が飼っていたひよこが死に至る時に見つめていたものと同じだと気づき、ショックを覚えます。
案の定、彼は父親の道連れになって自殺します。
彼女は彼の視線の先に死がある事に気づきながらも、彼と共に過ごした幸せを願わずにはいられなかった…
生まれたままのような、そんな鋭い勘が働くのも、この世代ならではですよね?
人の心の琴線に触れる細かな描写は、圧巻です。
まだ初々しい女子高校生の儚い恋は、相手の死を知る悲しみ以上に、あまりに深く多くの感情を心に残します。
鋭い感性を見事な文章力で描いています!
さっそく本屋さんで、山田詠美さんの作品を見つけます。
素晴らしい作品との出会いは、心を豊かにしますね。