びっくり箱です。

バネから手作りです!!
アトリエにやってきたKちゃんは箱から探し始めました。
思う大きさがなかったらしく、手作りすることにしました。
一度失敗しましたが、すぐに大きさを作り直して箱を完成させました。
周りにホイルの折り紙を慎重に貼付けていました。
初めは、赤と緑を貼っていたのですが、
あとで、赤いホイルを発見し、緑をはがして、
すべてをキラキラ輝く真っ赤に仕上げました♡
次に「飛び出すものどうすればいいかな?」
と尋ねてきました。
「びょ~~~~んと飛び出すの?」と尋ねると
「うん。」
「そうだね~。バネかな?」
他のお友達も「バネだよ。」
するとKちゃんは、「他にない?」と聞いてきます。
そういえば随分前に、他の子がバネを作って
うまく行かなかったことがありました。
その時はアルミの針金しかなく、柔らかすぎてバネにならなかったのです。
その時のことを覚えていたのかもしれません。
Kちゃんに「かたい針金があるから、それで作るとうまくいくかも。」
と助言をすると、少し考えてから作り始めました。
ラップの芯に針金を巻いていきます。
しかし、針金がずれてしまいうまく巻くことができません。
「テープでとめていい?」
「どうぞ。」
初めはセロハンテープを使います。
「あ~~~~はがれる~~~!」
「テープの中で一番強いのはガムテープかな。」というと、
ガムテープで、やり直していました。
そしてなが~~~いバネを完成させると、
箱に赤いガムテープで固定しました。
ここでも赤を選びました。
ふたを閉めて、再び開けてみると、
本当にびっくりするほど飛び出してきます。
「うわぁ~~~!これは、びっくりするね~~~!」
Kちゃんは、
「でもちょっと長いかな~」
長すぎて、箱の中の治まりが、美しくないのです。
しばらくは短くするかどうするかと考えていましたが
切らずにそのままで行くことにしました。
そして、厚紙でおばけを仕上げ、取り付けました。
仕上がりかな。と見ていると、
なんと、最後に箱の上に『びっくり箱』と書き上げたのです。

お友達に「それじゃ、びっくりしないよ。」と突っ込まれても、
平然としていました。
Kちゃんにとってこの作品は、
人を驚かすものではないのです。
Kちゃんの気持ちそのものです。
赤、はエネルギ-の色。
Kちゃんの場合は心のエネルギーが充満してます。
自ら色んな世界に飛び出していっている。
今まさにその原動力を持っている。
そうして、成功体験を積みかさねている途中。
この驚くほど飛び出す「びっくり箱」も成功させるため、
どうすればいいか、何を使えばいいのかと慎重にさぐりながら、
自分でいちから考え作りあげたものです。
Kちゃんにとって大切な成功体験の1つです。
だから、完成した箱に書かれた『びっくり箱』とは、
Kちゃんの自信です。『私が作ったびっくり箱』という意思表示です。
人を驚かせるためのびっくり箱ではないのです。
そんな理屈はどうでもいいことなんですね。
今Kちゃんは、うれしい物事や、友達との出会いを
経験しているのかもしれませんね。
たっぷり味わってくれるとうれしいな~~♡