国語という学力の基礎への考え方 | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「Allegiance Reign」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)


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 前回の記事にコメントをいただきましたので、その解答と同時に、皆さんの為にもなるような記事を、今日は書いてみたいと思います。
 
 テーマは、ずばり『国語のつまずき』についてです。
 
 これは非常に根が深い問題です。ある方にとっては考えたこともないような取るに足らない話でもあるし、またある方には、どうにも手の打ちようのない、深刻な話となります。
 
 このブログではたびたび言っていますように、本を読まない子が成績上位で安定することは、99%ありません。(逆、つまりこの場合は本は読むのに成績はイマイチ、はありますw)
 
 いくつかの例外を東大生にも見たことはありますが、それは特殊な例であり、その例外の方々がどのようにして東大にまでこれたか、も僕は一応理解はできています。が、それだけにおススメできるものではありません。常人には不可能です。
 
 また、例えば、小学校の低学年時に上位でも、本を読まなければ、いつか必ず成績は下がってきます。仮に中学受験くらいなら算数の力でなんとかなったとしても、高校生になるころには、おそらく上位にはいないでしょう。
 
 というのも、難易度が高い問題というのは、非常に難解な課題文や問題文を読みこなして、自分なりに日本語に訳して、理解して解く習慣が必要となります。計算力や思考力を使うのはそのの話です。だんだんと、数学や理社などでも読解力が必要になってくるのです。
 
 つまり、「この作問者が何を問うているのか」がわからないようでは、学力もクソもなく、測る段階にまでいけないのです。
 
 小学生や高校受験で、どんなに算数・数学が得意だと思っていても、だんだん問題文を理解することが難しくなってきます。
 しかも、中には問題の文自体が下手くそな場合もあります。それでもその問題に文句はいってられないので、そこを忖度して相手が答えて欲しいことを、「思いやって答える」気概が必要となります。
 
 その能力を、「国語力」と僕は呼んでいます。
 
 だから、ある程度学力上位にいる子は、表面上は変人でも、言葉を理解したり、相手が何を言おうとしているかくらいは結構な確率でわかっています。
 ただ、行動面が伴わない場合や、礼儀や慣習などのそれまでの人生で触れたことのない尺度が現れたとき、頭では分かってはいても空気が読めないように映ったり、ものすごく一般人から浮いたりすることがあります。
 
 よくいる高学歴なのに社会で困った方というのは、このような構造でおかしくなっているのであり、新しい社会でのルールや論理的でない部分の慣習、考え方などをしっかり言葉に表してもらえれば、必ず適応することはできるし、その理解は速いと思います。
 
 これはゆとり以降のすぐ会社を辞めていく若者にも言えることだと思います。高学歴な人間で、社会的に適応しにくい人が多いその内情は、僕自身の経験からも痛いほどわかります。
 それは社会的な慣習、一般のごく普通の社会人が触れる『空気』的なものとは隔絶されたところで、特に大学4年間を過ごしてしまうので、起こってしまう不適合です。
 
 野球やサッカーのような集団スポーツや、武道などをしてきた人間には、その不適応が起こりにくいと思います。そこにひとつ、解決へのヒントがあります。
 
 ここに縁ある皆さん、または皆さんのご子息にも、せっかく他人が遊んでいる時に勉強をたくさんして、自分を磨いていくのですから、どうせなら立派な社会人になってほしく思います。
 
 
 さて、話は逸れましたが、こと中学受験の場合、国語でつまずく理由は数点しかありません。
 
・解き方の「慣習」を知らない
 ……特に低学年の子にとって、国語の問題は非常に不思議なものに写ります。「○○がさしている内容を答えなさい」「○○とはどういうことですか」など、問われ方、答え方、に一定の「型」があるのが国語の問題です。普通に普段の日本語を話しているだけでは「?」と思ってしまいます。
 
 これは経験によって、「ああ、そういう風に答えればいいのか」を学んでいくしかないのです。できれば、大人が明文化して教えてあげたほうが良いです。
 
 大手塾、とくにサピックスのような塾では、一人一人の解答を見てこの答え方はだめだよ、などと丁寧にしてくれることはありません。自分たちでやらねばならないですし、上位の子はすでにそれが経験則でできています。低学年で、算数などができるのに国語ができない場合は、「読めてはいるが、答え方が甘い」ことが多いです。やはり点数にはなりにくいです。
 
 これは時間が立てば、自然に解決はある程度していくものではありますが、やはり記述指導や国語の「解き方の考え方」指導などをしてもらった方が点数にはなりやすいです。中には高3まで何も気づかずにテキトーにしている人間が多いです。これは非常に損なことになります。
 
 僕も高3時に、いつもとは違う、うちの学校の国語のトップの先生の授業を受けたときに、「ああ、そうやんのかー」という腑に落ちた経験が何度かありました。
 まさに、「言ってくれよ、そういうもんなら」と国語における暗黙の了解が見えた気がしました。そのようないくつかのポイントに気づくたびに、国語(主に現国)の点数は安定していきました。
 
 
・スピード不足
 ……これは以前のどこかの記事にも書いてはいますが、読むスピードが単純に遅い場合も中学受験では多いです。
 
 では、どうすれば解答スピードがあがるのか、を考えてみるべきです。
 
 ここでフラッシュリーディングのような、「速読法」に走ると、思考力が一切育たなくなり、結局本格派にはなれなくなるので注意です。いわゆる速読は、読書ではありません。受験の国語は、精読で十分に間に合います
 
 小学生や読書経験の少ない大人に多いのが、「意味の塊を取れない」「局所的過ぎて作者筆者の意図が読めていない」現象です。
 最近のメディアでも、有名人の発言の一部だけを切り取って、さも大仰に批判することが多いですが、やはり発言の前後関係を読む力が大事になります。
 素早く読めない子は、文字の一文字一文字を読むような、視野の狭さになっていることが多いです。
 
 例えば、我々が他人の話を聞くとき、実は若干、頭の回転を緩めた方が、うまく聞ける時が多いです。
 
 頭をフルスロットルで回転させると、頭のいい方ほど、「それはどういう意味?」「じゃあこういうこと?」と自分の勝手な解釈を「先回り」して入れてしまいがちです。すると、先入観のようなものに振り回されて、相手の発言を正確に聞くのが難しくなってしまいます。
 
 これと似たようなことが国語にもよくあって、深読みしすぎて、問題で訊かれていることと、どんどん離れていくパターンの失点の仕方があります。僕も割と読む「深さ」で困った経験が高校時代などにありました。
 
 また、焦って速く読もうとするあまり、よけいな頭の先回りをしてしまって、正確に読み取れなくなるパターンがあります。
 
 読書をすると良いのは、「己」がわかることです。まず自分のペースで読み込み、楽しもうとするはずで、試験でもないのに、限界までぶっ飛ばして読み進める方は少ないはずです。
 
 自分のペースで読む経験を増やすことは、「自分のベストスピード」を知ることになります。この速度ならしっかり理解できる、という自分の読書スピードを知っているのです。このことが、まずは読書の一番の効能です。
 
 だから、読書の最初はなんだっていいし、受験によく出る本である必要はありません。さらに、数冊読むうちに、小学生のうちは、どんどん理解して読めるスピードも上がってくることでしょう。
 
 でも読むスピードがあがるのは、副次的なものでしかないです。国語の問題文程度のものなら、長文化傾向とはいえ、ゆったり読んでも20分もあれば読めてしまう分量しかありません。大問二つでも40分です。解答時間は十分にあるはずなのです。
 
 問題は、「正確に文章を把握できていない」「作者がなにを言いたいかが分かっていない」「作問者が何を答えて欲しいのかが理解できていない」という解釈力の方にあります。
 
 つまり、問題の課題文より、問題の文の方の解釈をまずはしっかりすることが大事ですし、それができていれば、さほど読まなくても国語はできるようになったりもします。同時に「○○と訊かれているんだから、こう答えるべき」という最低限の論理性も必要となります。
 
 言語は、文章や言葉にたくさん触れ、相手の気持ちやコミュニケーションを図ることを覚えて、解釈力を高めていかないと、深まりません。国語の点もあがらないことでしょう。そんなことは僕がここでわざわざ言わなくても、どなたにでもおわかりいただけることだと思います。
 
 つまり、国語の問題で時間が足りない、と言っている子の多くは「解釈が遅い・足りない」「言っていることがわかっていない」から明確に解答が浮かばず、何度も読んだりして時間がかかっていることが多いです。
 
 これは最近の僕の経験則からそう感じることで、サピのαクラスの子でも、甘い子は多いです。ここに才能がない人間でも付け入る隙があると僕は思っています。
 
 
 まずは、自分が十分に解釈できる読書のスピードを知ることが大事です。いろんなジャンルの本も読んでみないといけません。推理小説ならこれくらい、小難しい論文ならこれくらい、という明確な速度基準があると、うまくいきやすいです。
 
 当たり前ですが、そういう能力も読書をしないでは、身につくはずがありません。知識や読解力だけでなく、自分の能力開発について多方面に効いてくるのが読書の良いところです。
 
 すでに小学生の時から、読む子と読まない子はかなり大きな差が生まれています。ずっとゲームをしている子と、読書をしている子では、学力の基礎となる読解力や解釈力に天地の開きがあります。
 
 解釈力が高ければ、数学も理科も社会も、短時間で深くたくさんの演習をすることができます。
 
 
 僕の最近の大学受験指導で忸怩たるものが残るのは、いくら高3の1年を真面目に勉強してくれたとしても、そのスピードも解釈力も、すでに大きな差がついてしまっていて、たった1年では埋めようもないものがあることです。
 
 それは、実際に問題集を解く、という一つのことをとってもすでに差が存在します。速さも深さも、効率も全然違うのです。家庭教師では、そのことがはっきり見えてしまうので、ひたむきに頑張る生徒を見ながらも、残念に感じてしまうことがあるのです。
 
 ですから、中学受験を突破したとしても、読書経験だけは積んで置いて欲しいです。まずは、何でもいいので読んでいることが大事です。
 
 また、鋭い方は、ここから、読書だけをしていても、解釈する、という感覚のない独りよがりの読書のままでは、点数にはなりにくい、ということも読解していただけると思います。
 
 ある程度読みこむと、あとは本は「ただの知識源」「エンターテインメント・感動」を得るためのものになるので、他のものでもよくなる現象はあると思います。
 
 が、僕は今年も年100冊の読書を完遂しようとしているし、来年もすることでしょう。それは実際に読む人間にしかわからない、有形無形の素晴らしさ・悦びを感じているからです。
 
 ま、とりあえずは年30冊くらいから、何でもいいのではじめてみてはいかがでしょうか。
 
 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

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http://ameblo.jp/jyukuko/entry-12078350127.html
 

お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕はどんな内容でも、1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。

また、現在、かつてないほどの多忙につき、やや返信が遅れ気味になっております。同時に複数のメールをやり取りしている場合もありますので、返信が滞っている場合は、かまいませんので催促してください。

 

5年生や受験学年でない方のコンサルも受け付けております。また、遠方の方も交通費さえ頂ければどこにでもいきます。(九州や群馬、栃木、大阪、奈良、兵庫、京都などもありました)

 

教え子の医学部留学生がブログをはじめました。医学部にご興味のある方はどうぞご覧になってください。医学部生のきつさや海外生活なんかの赤裸々なところがわかるかもですよ、むふふ。

こちらです。 http://ameblo.jp/harryhawk-bp/entry-11385618245.html (閉鎖中のようです)

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