よい中高時代をすごすには(塾・予備校の必要性) | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 僕は、このブログでは時折、「大事は中高6年間」であることを言っています。

 

 というのも、中学受験では勉強できる期間が本格的には3年程度、幼児教育の成否や本人の幼さなどを考えると、「間に合わない」ことも良くあるのです。浪人もありませんしね。

 

 対して、中高一貫校での中高6年ならば、本人の自覚ややり方次第ではいくらでも才能より上の大学に行くことができます。最悪浪人をしてベストな選択もできるでしょう。

 

 幼児教育をいくら熱心にされていても、中学生くらいでその効果は切れます。その時点で本人に基本的な精神的成熟がないと、悪影響の方も強くなります。

 

 よくあるのは、幼児教育での即席型の天才の子で、「すいすい」と行き過ぎて、中学に入ってから諸処の困難に適応できずに悩むパターンです。まあ、幼児教育のおかげでよい中学に受かるのなら、受かってから悩む分には、そちらのほうが良いのかな、と僕は思いますが。

 

 中学受験をされる方で、想定不足が目立つのは、中高時代の塾の必要性です。関東では、基本的にどこの私立中高に行っても、塾や予備校に行っている子が多いです。

 

 関西で、面倒見のよい我が母校のような学校では、中学時代の通塾率なら2割以下の時期もあると思うのですが、関東では、海城中や駒場東邦のような「塾はいらない」と僕が思える学校でも、「念のため」「トップを維持するため」、通塾している子が4割から6割くらいいます。さすがに、高校生になって受験学年になるとさらに増えます。

 

 以下、タイプ別に分析してみたいと思います。

 

①トップ校で、「面倒見がよくない」学校

 開成や桜蔭、女子学院などでは、入学してからも塾がいる、もしくは鉄緑などに通って成績を維持する現象が多いことはよく知られています。

 その理由としては、「学校で受験指導・対策をしてくれない」ことにつきます。神奈川の栄光学園などもこの範疇に入ります。(が、ここ数年は少し変わろうとする気配も?)

 

 ただ、このあたりも他の中高一貫校のそれと同じにしてはいけない部分はあります。このあたりの子は、自習スタイルでも普通に東大に行ける才覚を持っています。しかも、学校の課題などは、やはりハイレベルで思考力、論述力を要する素晴らしいものとなっていて、土台を作るには最適なものとなっています。

 

 僕としては、別にチャート式などで普段自習して、ネットなどで情報を集めれば、鉄緑会をはじめとする塾の必要性はあまりない気もします。東大医学部などを現役で行きたい場合などに限り、そのような塾もアリでしょう。とりあえず、東大に受かるだけでよいのなら、定期テストで校内順位をいかにあげるかに注視すれば良いと感じます。

 

 ただ、これらの学校では、ある程度精神的に「自立」していた方が良いし、誰かの縛りがなくてもコツコツと勉強できるようになってないと厳しいです。(なっていない子が塾・予備校に結局いくことが多い)

 そうでないなら、このような超名門よりも、下記の面倒見がよいパターンの学校に行く方が良いでしょう。

 

②面倒見のよいとされる中高一貫校の場合

 いわゆるミッション系の学校や、伝統校でお嬢様教育を行うような学校以外の中高一貫校は、「基本塾には行かなくてよい」ことを謳っています。

 

 僕はほんとに行かなくていいと思います。そのような学校では、追試や補習などが多く、生徒としては大変なのですが、親御さんとしては安心だと思います。とにかく学校での課題や宿題を全力でやれば、いつの間にか国立大くらいには行けるようになっています。

 

 中高一貫の6年であれば、少々落ちこぼれたり、できない時期があっても、なんとかなるチャンスはあるものです。基本の授業で相当な量をこなすことができていますので、リカバリーもしやすく、やはり高学歴にはなりやすいです。

 

 成績が悪化した場合も、定期テストの校内順位を上げるべく、周りの子より単純に勉強時間を増やせば上には行きやすいです。日々の授業態度やノートのクオリティをあげるだけで、定期テストは上向きます。それらの定期テストは大学受験に直結しているので、大学受験にも有利になります。

 

 夕方に塾に通わなくても良いので、その時間は(多めですが)課題・宿題を終わらせれば、あとは比較的自由な時間も作れます。経済的にもありがたいことです。部活を熱心にして、全国大会に出るような子もいます。

 

 塾に行くにしても、個別や家庭教師の毎日のフォロー程度で済むことでしょう。

 

③大学付属系、伝統お嬢様学校など

 僕は、昔ほど大学付属系の学校に反対ではなくなっています。実態を知ったことが大きいです。大学付属系や推薦入学枠の豊富なお嬢様系の学校などがこの範疇に入ります。

 

 まあ温室育ちで社会的にたくましく自分で道を切り開いていけるのか、という点には疑問は残っています。これから日本を含め、世界は激動していくことも予想されますし。日本も経済大国ではなくなっているのが実態です。日本の良い時期の反映が、これらの名門の学校でもあります。

 

 ただ、受験のプレッシャーのない中で、「コレ」という自分の中の武器を一つ見つけられた子は、良い環境の中で存分に磨くこともできます。松岡修造さん(慶応→柳川高校)のテニスなどもそのような中から生まれてきていると思います。

 

 ただ、そのような「武器」「ハマれるもの」を探そうともせず、大学の保証に安穏としている子が8割方であることを明記しておきます。場所によっては授業中にゲームをしたりラインしていたり、舐めた行動も多いことを僕は聞き及んでいます。

 

 学力的にはぬるま湯の中で事務処理能力も落ちていくし、猛勉強する経験も詰めないでしょう。中高一貫で叩き上げられている子にはもちろんのこと、公立中の高校受験で苦労する子たちより、学力的水準は低い子が多いです。

 

 それでも名門大学を名乗れてしまうので、僕は疑問がいつも残るのです。学力が人格評価のすべてではないとは言え、最低限も課さなくてよいのか、と思えます。結局は学校の集金システムを維持したい、中身はどうでもいいのではないかな、と思ってしまいます。

 教育熱、理想を感じることがない学校も最近では多いです。

 

 ただ、これにはからくりがありまして、「どうしようもないほど学力が下がった生徒は切り捨てる」というシステムが併存しています。

 主に中学や高校に上がるときに簡単に切られます。学校側としては、高校入試で優秀な生徒を代わりに入れればよいのです。(基本的に中学入学、高校入学、大学入学では後の方が圧倒的に優秀)

 

 でも、進学を謳っているわけではないので、フォローは少ないです。これが想像以上に恐ろしいです。

 ですので、8割から9割方の生徒が塾や予備校に通っています。いわゆる決まったカリキュラムがないので、集団塾は不可能で、個別や家庭教師が主となります。

 

 大学付属だったりするわけで、生徒の自立心が育つことはほぼないです。自分で将来を切り拓いたり、その可能性を広げようと努力しているこれらの学校の生徒を、僕はまだ見たことがないのです。ただ、すれたところのない、「良い子」たちが多いので、友達には最適なのですが(笑)

 

 ですから、普通に競争心をある程度持たせたい場合、自立心を持たせたい場合などは、大学付属校はおススメしません。受験に不向きな性質があったり、お子さんの個性に強く癖がある場合などは、おススメできます。情操教育や体験教育などは多いです。

 

 また、早慶レベルになると、さすがに(主に高校からは)ハイレベルなカリキュラムが多いです。単なる進学校にはできない高度なもの(英語論文を読む、など)もあります。(まあ熱心に取り組んでいる子は少ない様子ですが)

 

 まあ、このあたりの名門校に通う学生は、東大生の比ではなく、大人や世間を舐め腐った若者が多いので、その辺は気を付けて欲しいですね。尊敬の念、謙虚な姿勢、古き良き日本人の性質は学んでいて欲しいです。

 

 いずれにせよ、リターンが不可解な出費が多くなることは覚悟してほしく思います。くれぐれも、学校の名前やブランドの響きだけで判断されることの無いよう、お願いしたいですね。もうそういう時代は終わっています。

 

 ブランドだけをもった中身のない若者が、これから不安定になる日本を支えていけるのか、は真剣に考えないといけない問題だと思います。

 

 

 このあたりもすこしネットで検索すればわかることも多いです。よい知識をもって、中学受験などに挑まれることを願っています。(単なる中傷記事になってしまうので)このブログでは書けないことも多いです。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

 

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お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕はどんな内容でも、1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。

 

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