お受験ブルーズ

現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、シンフォニックメタルバンド「Allegiance Reign」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

 今日は大晦日ですね。みなさま、本年も大変お世話になりました。来年も受験や子育て、青春の悩みに答えていけるよう、ぼちぼち頑張って参りますのでよろしくお願いします。

 

 基本的にこのブログでは、塾の実情や勉強法、東大の話など、ちょっと下世話な? 時のほうがアクセスも多いのですが、ちょくちょく僕のパーソナルな考えや主義主張を入れ、問題提起などもしています。

 

 今年も僕は年100冊の読書を達成はしたのですが、最も印象に残ったものをご紹介します。それが、皆さんにとってもよい示唆を与えてくれるものと信じます。

 

103.学問のすすめ 福沢諭吉

学問のすすめ 学問のすすめ
 
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 僕は中学くらいから、基本的に大きな視点で動きたいタイプでして、いわゆる『受験』という枠組みだけで受験をとらえることを良しとしていません。その先の長い社会人生活や、人生での潤いなどを考えると、意識すべきことがたくさんあり、その基礎を受験で培ってほしいと思っていますし、そのつもりで自分の生徒にはいろんな方面の話をしています。

 

 経験上、そのような視点の方が、目先の受験もうまくいくものなのです。受験や成績を上げるには、『哲学』が必要です。なぜ勉強するのか、なぜいい大学に行くべきなのか、なぜ学問をするのか。そこに意味がないと、子供たちが、ただでさえ辛い、つまらない、勉強や受験に向かっていってくれるはずがありません。

 

 僕が10代のころは、たまたま周りの大人の方が良く導いてくれました。勉強の意味にスジを通してくれる方が、うちの無学なおかんも含めて揃っていました。それだけでも中学受験をした甲斐がありました。

 僕が尊敬する大人や先生たちは、日々自身でも研鑽をなさっていて、日本・世界レベルで物事を語り、かつ整然とした論理性・現実感も持ち合わせた方々でした。

 

 さて、日々、我が子の成績のわずかな上下にばかり目がいき、あれこれと苛立っている親御さんたちには、できますことならば大局と目から鼻にぬけるような論理性を持ち合わせて、我が子に接していただきたく思います。小さな視点でいら立ってばかりで、怒る声ばかりが大きくなっては親子ともども良いことはありません。

 

 福沢諭吉の『学問のすすめ』はそのタイトル以上にそのような視点を与えてくれます。非常に発見の多い、良い読書経験になりました。さすがに、1万円札になるだけあります(笑) 

 

 明治から大正にかけての日本が急速に発展した理由がここにあり、かつ今の受験にあえいでいる皆さんにも大きな示唆を与えることになると、感じました。

 

 学問のすすめ(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A6%E5%95%8F%E3%81%AE%E3%81%99%E3%82%9D%E3%82%81)、は1827年に発行され、当時3000万人ほどであった人口で300万部ほどが売れたと言われています。貸し借りなどを考えれば、日本人のほとんどが影響を受けた本だと言えそうです。

 

 17編にわたる随筆の内容はウィキペディアをみていただくとします。

 この本では、「天は人の上に人を作らず」というフレーズがよく言われます。が、これは、本当に冒頭のしかも挿入句に過ぎず、福沢さんの言葉ではありません。この言葉尻だけをとらえると、人間は平等であることを強調しているように思えます。僕も歴史の教科書の書き方からそのように思っていました。

 

 これは全く違いました。むしろこの本では、「貧富の差は歴然としてある」「身分(家柄)の差もなんだかんだいってある」と初編でリアリティーをいっています。その低位に置かれたものが、どうやって逆転するか、と言ったときに、「学問がいる」という本なのです。

 

 そもそも学校教育は西洋の教会、日本では寺子屋などが元祖と言われていますが、今のような形になったのは、近代化や工業化と関係しています。産業革命では、まず読み書きができないと工場の作業や機械がうまく扱えず、何かと簡単でも読み書きそろばんの知識が労働者側にもあった方がうまくいきました。管理職は尚更です。

 

 つまり、現代社会でうまく生きていくためには学問が必要であり、身分や生活を向上させるのに、学問が必要なのです。逆に学問さえしていれば、なんとはなる側面があります。何のために勉強をするのか、という答えは、歴史の中にあります。

 

 特に現代ではハイテク産業を理解するには、どうしても教育が必要になってきます。そういう意味では、高い教育を受けたものが高い収入を得るのはある意味、現代社会の当然である側面があるのです。また、理解している人が少ない知識を得たり、身に着けたりしていれば、稀少性は増し、収入が増えることも当たり前の話です。何歳からでも、学ぶことを始めれば良いのです。

 

 学歴や受験のことばかりの視点ですと、そこが抜けてしまいます。学問も歴史の上でとらえれば、今皆さんがやっている受験勉強も、いずれ得るであろう将来の夢などでの「特化して知識」のさらに下支えになるものであることが理解できます。教養を得ておけば思わぬところで助けになるものです。

 

 「勉強は面白い」という切り口は偽善であり、本質的に受験勉強は面白いはずがないです。受験勉強で習う勉強内容はいわばまだ「道具」の段階であり、どう使うかが大事なのです。使い方によっては、面白くもなるでしょう。道具が面白いはずがありません。

 僕は青春時代、誰よりも勉強をしたクチですが、本当にそう思います。

 

 聞こえのいい欺瞞ではなく、このような実用性と社会のしくみから納得して学問をしてもらえば良いと思います。また、明治期の人々はそうして猛烈な勢いで近代化していったのです。また、突き詰めてやれば、その中で面白さを感じることもできるでしょう。

 

 この本には、国民がみんな賢くなれば政府も導くのが楽になる(政府が腐って見えるのは民衆の愚のせい)、道徳的忠義の重要性など、「どうすれば国家が良くなるか」が書かれていて、その提示が当時の世界を見てきた人間なりの広い視野で書かれていることがわかります。

 最近の日本では、ここまでしっかり、しかも当時としては平易に書かれている「生き方」の本はなかなかないなと思いました。まあ、その哲学が受け継がれているはずのあの学校にその魂があるのか、は別問題ですが。

 

 現代では、また違った意味で重要な書となるでしょう。そういえば、豊島岡中学のH25年度の入試の国語に、斉藤孝さんの現代訳版が出題されています。文語版が厳しい方はこちらでも良いので、冬休みに読んでみては如何でしょうか。原語版はkindleだとゼロ円でした、助かる(笑)

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。では皆様、よいお年を。受験生のみなさんは、正月は今年だけは旧正月にして(笑)、死ぬ気で頑張りましょう。

 

夏のスーパーコンサル2017今年も始めました。究極の受験セカンドオピニオンを体験してみませんか。ご希望の方はメールをくださいね。

 

お問い合わせいただいたメールに返信はできていますでしょうか? 迷惑メールとして処理されてしまって届いていないということがたまにあります。僕はどんな内容でも、1週間の間に必ず返信は行いますので、1週間経ってもこない方はお手数ですがもう一度しっかりタイトルなどもいれて送っていただければと思います。問題集に載っているアドレスの方にだしていただいても構いません。

 

5年生や受験学年でない方のコンサルも受け付けております。また、遠方の方も交通費さえ頂ければどこにでもいきます。(九州や群馬、栃木、大阪、奈良、兵庫、京都などもありました)

 

教え子の医学部留学生がブログをはじめました。医学部にご興味のある方はどうぞご覧になってください。医学部生のきつさや海外生活なんかの赤裸々なところがわかるかもですよ、むふふ。

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