【JJC通信】哀しみの保健室 vol.9 私達を支える8つの繋がり<未来>  | 充実人生クラブ・レポート

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『哀しみの保健室』
グリーフケアCafeを運営しております、前川美幸(まえかわみゆき)です。
私たちは常日頃、どんなものに支えられ生きているのか?
どのような繋がりを断たれた際に打ちひしがれるのか?
また死別による喪失悲嘆にはどのような断絶感が伴うのか?
これまで「私たちを支える8つの繋がり」として、連載してきました今回が最終回となります。
私たちがこの世に誕生して以来大切にし続け、もしも失った際に大きな悲嘆にくれる繋がりに、

「社会」「友人」「家族」「過去」 「自然」「思想」「故人」「未来」 の8つがあります。
今回は「未来」についてのお話です。


大切な存在との死別に遭遇するということは、共に過ごすはずだった未来をも失うことになります。
未来との断絶は、自分の存在が<これから先>と、つながっていない感覚を引き起こします。
これまでのように将来のことを想像できなくなり、深く長く続く絶望感に終始打ちひしがれます。
そのような状態で「私はこのために生き抜く!」という目標が失われるのは当然のことです。
この先の未来に当たり前に存在しているはずだった大切な存在がいない現実を知らされるほどに、

以前と同じような未来はとても描けません。
運命共同体として共に支えあいながら、その看病・介護をしてきた人であれば尚更です。
 
未来との断絶は将来への希望が今この瞬間から、一切絶たれてしまったようで辛く悲しい局面です。 
ですがその断絶感も様々な悲嘆にあえぎながらも、故人との結びつきを生前とは別の形で再び、

感じられるようになる日がいずれ必ず訪れます。
命ある存在としてはすでにこの世になくても、故人が大切にしていたものを自分が引き継いだり、

守ったりしていこうという気持ちが
徐々に芽生える。 
肉体的にはもう繋がることができなくても、精神の深い部分、魂レベルで

【今も共にある】という感覚が実感されるようになる。 
故人から受け継いだ何かに使命を感じ、それに沿った生き方を体現したいと願うことで、

故人をこれまでと同様、これからも大事にできる。
そのように決心できたことに対し誇りが持てる。 

心の内側に哀しみを抱えることは変わらずとも、自分らしい生き方をこの先取り戻すことができる。
大切な存在との死別による喪失悲嘆を経て、そのように実感される方に、これまで私は、

カウンセリングやわかちあいの場で出会い、その経緯や心情を伺ってきました。
こうした心の変化を誰かの助けを借りなくても、その人なりに少しずつ迎えることもあります。

とはいえ喪失悲嘆の反応は長く深く続くため、少しでも早く楽に毎日が過ごせるようになる様、

グリーフケアの意義と実際について出来るだけ多くの方に知っていただきたいと思うばかりです。


前川 美幸(まえかわ みゆき)
一般社団法人日本グリーフ専門士協会・理事
https://grief-japan.net/
グリーフケアの基本が学べる入門講座
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(webにて無料開催)