暫定のゴール設定について

 

M先生の講座に参加した最大の動機は各種の技の伝授や習得ではなく、ゴール設定についてオンラインや動画ではなく対面のリアル講座で学びたいということにあったのは記述の通りです。

 

今日はそんなゴールについて、苫米地博士の比較的初期の頃の書籍からの引用とM先生の講座でのお話しから私が現時点で解釈している事についてご紹介します。

 

ゴールは現状の外側かつ抽象度の高いゴール設定であることが重要であると、苫米地博士は書籍で一貫して書かれていると認識しています。

M先生の講座ではゴールは自分を現状の外側にずらすために設定する事が大事で、そのためには抽象度を上げる必要があると教えて下さいました。

 

また抽象度の高いゴールは具体が少ないため、臨場感は上げにくいのでサブゴールも設定しようという事も教えて頂きました。

(M先生の説明に対する私の理解です)

 

とは言え、M先生から教えて頂いたこととこれまで自分自身が取り組んできた方法論(現状の内側の方法論)には当たり前ですが異なる内容があり、それを捨て去ることに未だ苦労しています。

 

M先生からご教示頂いた教えの中で

現状の内側のゴールは計算可能で効率化を追求でき、日付を入れられる、

現状の外側のゴールlは未経験であり、効率化を求めてはならず、達成の仕方も分からないゴールが望ましいという箇所が一番肚落ちに苦労している箇所です。

 

多くのビジネスマンに共通すると思いますが、様々な書籍で共通して説かれているため、目標設定では具体的で詳細であればある程良いと考えている方は多いのではないでしょうか。

 

いわゆるSMARTの法則と言われる原則で

1)Specific  (具体的) 

2)Measurable (測定可能)

3)Achievable  (達成可能)

4)Relevant     (関連性)

5)Time-Bound(期限)

がない目標は達成可能性が低いという内容です。

 

50代位の方は、30代の頃に日本で最初にDM(ダイレクトマーケティング)を紹介した(と私は認識していますが一番最初ではない可能性もあります)神田昌典さんの「非常識な成功法則」を読まれた方が多いのではないでしょうか。

神田昌典さんはアメリカで成功している手法をまだ日本に導入されていない時点で導入しクライアントを成功に導く「タイムカプセル」方式で成功された典型的な方だと私は認識しています。

 

当時はインターネットが普及していなかったため、情報やスキル・ノウハウのタイムラグが存在し、「タイムカプセル」方式が通用していました。

実務で圧倒的な成果を出された方が分かりやすい文章に言語化して下さった書籍から私は多大な影響を受け、可能な限りノートに詳細に目標を書くという手法を取り入れてきました。

 

そしてこの手法の良い点でもあり、現状の外側のゴールを設定する上では大きなデメリットにもなるなと感じているのは、ブレークスルーしない、「そこそこ程度の目標」の達成には確かに有効であった点です。

(少なくとも私はそうでした)

 

ある程度、臨場感を持てて、難易度は高いけれどもかなり頑張れば達成できなくもない目標、

達成のためのプロセスや手法が有る程度見えている目標

の場合は、私の完全な主観ではありますが、ある程度達成できてきたのは事実です。

 

達成できていたからこそ、ついついゴール設定ではある程度達成の仕方が分かって、

具体的で=抽象度が低い

結果の測定が可能で

達成可能性があるゴールを設定してしまいます。

 

しかも主語にはどうしても「私」が来るゴールを設定してしまいます。

そんな理由で抽象度の高いゴール設定、自分から距離が遠い他人の幸せを主としつつも、自分自身のファイナンスのゴール、健康のゴールと精神性や教育のゴールを包摂した抽象度が高く現状の外側のゴール設定に本当に苦労しています。

 

ですがM先生や認知科学気功のN様のブログ記事、苫米地博士の書籍と、情報空間、認知科学気功といった世界観とは異なりますが、ダイレクトマーケティングの神田昌典さんの「非常識な成功法則」を改めて読み直し、抽象度が高いゴール設定が理想であることは十分に理解した上で、苫米地博士の「戦争と差別をなくす」といった究極に抽象度の高いゴールには全く臨場感を感じられない、私のような抽象度が低くIQが低い人間は、抽象度の高いゴールがあるべきゴールである事を理解・認識した上で、まずは抽象度は低いけれども現状の外側にあるゴールを暫定的なゴールとして設定し、行動の質と量に変容を起こす事で暫定的なゴールを達成していき、達成の過程で抽象度を上げてゆく方がいいという考えに至りました。
 

M先生の講義録や苫米地博士の書籍、認知科学気功のN様の記事等を読む過程でようやくそのように割り切りました。

 

苫米地博士の比較的初期の頃の書籍から参考になった箇所を抜粋します。

ちなみに私の完全な主観ですが、苫米地博士の書籍は初期に出版された書籍であればあるほど具体的な方法論を開示して下さっていると感じています。

その中でも2008年に出版された「努力はいらない 夢実現脳の作り方」はM先生の講座を2024年9月~12月にかけて受講させて頂いた上で、復習用の受講動画を視聴しながら読み返すと相互補完的に理解を促してくれたと感じています。

 

努力はいらない 夢実現脳の作り方

P141~142

くり返しになりますが、自分にとって、本当に好ましいゴールが何かというのは、意外と簡単に見つからないものです。

みなさんが夢に向かおうとする最初の時点では、本当に好ましいゴールは、スコトーマに隠れている可能性の方が高いでしょう。

でも走り出してみないと何も始まりません。

だから、暫定的なゴールでいいから、そこへ向かって走り出し、その中で自己イメージを引き上げていく。

それをやっているうちにもっとよいゴールが見つかっていくということなのです。

 

P219

まず先にコンフォートゾーンを今あるところから引き上げなければなりません。

ズラしてからでないと、広げることができないのです。

ズラすためには、何らかの目的、目標が必要ですから、暫定的なゴールを設けましょうというわけです。

上にズラすことに成功すれば、より高い視点に立つことができますから、そのときに初めてコンフォートゾーンを広げることが可能となります。

 

P224

みなさんが実現したい夢、到達したいゴールは、現時点ではまだ2~3次元的な世界での成功と呼ぶべきものかもしれません。

「社長になって金持ちになりたい」とか

「バンドで成功してスターになりたい」

といった本質的には我欲=煩悩に基づいたものかもしれません。

でもそれはそれでいいのです。

とりあえず自分が決めたゴールに向かい、コンフォートゾーンを高く設定していく。

そのゴールを達成しようと走ってゆく過程で、より抽象度の高い視点に立ち、もっと大きな夢を発見したのなら、夢を上書きしていけばいいのです。

 

いかがでしょうか?

私はM先生のお話しと重なり、より理解が深まりましたし、何より行動がなければ物理空間に情報空間における書き換えは落とし込めれない以上、

たとえ今は抽象度が低くても、

たとえ今は現状からほんの少し外側なだけであっても

まずは暫定的なゴールを設定し、行動する、その方がウダウダ悩むより余程生産的だと思った次第です。