女風には、大きく分けてこの3つがある。
①レンタル彼氏
デート中心。基本的に性的サービスは含まれない。だが、現在は性的サービスが含まれるサービスも提供されている。
②出張ホスト
基本的にはホストなのでデートのエスコート中心。だが、①同様、現在は性的サービスも含まれていることが多い。
③性感セラピスト
性的サービスが基本。だが、デートも可能。
今は①〜③の垣根が低くなって、おおよそ似たようなサービスになっている。
今は、女性でも性的なサービスを受けることが認知されるようになってきて、特に③のサービスが増加傾向にある。なので、①②の場合でも、性的サービスが提供されることが多いのが現状だろう。
③は、男性は、セラピストと呼ばれる。
セラピスト = 癒しの療法をする人
つまり、指圧、アロママッサージ等と一緒に、性的サービスもセラピストとして施術という形で行なわれる。
セラピスト、施術、というと、いかにもビジネスライクだが、ホテルに入ってしまえば、男と女、そして男女の性的な交わりである。
男性セラピストは、仕事の施術と思って提供するだろうが、それを受ける女性側は、普通の男性とのいちゃいちゃ性的交わりには変わりがない。
セラピストは、簡略してセラピと呼ばれることが多い。〇〇ピというのは、可愛いイメージがある。
そして、セラピストは、女性側の感情によって、以下のように呼ばれることがある。
推しピ=自分の推しのセラピスト
大好きピ、好きピ=自分が好きなセラピスト
リピピ=リピート指名するぐらいお気に入りのセラピスト
神ピ=神様ぐらいの存在のセラピスト
推しピや好きピとなれば、何度でもリピートするようになる。それだけ、気に入って、好きになれば、何度でも会いたくなるのが女心だ。
この可愛い名称が、私は女風のカラクリだと思っていて、この呼ばせることで、男性セラピストに対して、親しみを感じやすくなるし、課金していることも半ば忘れてしまうような印象がある。
こう呼ばれるセラピストやお店側は、ありがたくて仕方ないだろう。なぜならば、推しピや好きピになれば、ほぼ自動的に、女性が男性への好意によって、課金してサービスを受けてくれるからだ。
だが、実は、女性側には、ここにも落とし穴がある。
推しピや好きピは、どんなに会っても、どんなに課金しても、どんなに仲良くなっても、よほどのことがない限り、セラピストと客のままだ。
稀に、本当の恋人同士になったり、結婚する事もあるのだろうが、それは確率的にはほんの数%だろう。
また、既婚女性の場合、そもそもその関係性は望めない。
だが、会う回数が増えて、お互いに親密さが増すと、女性側は、まるで本当の恋人同士になっているような錯覚を起こす。
また、頭では、仕事で施術してもらっていると割り切っているつもりでも、女は感情の生き物だ。優しくしてくれて、いつもハグもキスもしてくれて、いつも前戯行為をしてくれるのだから、相手も自分に好意があるように感じてしまう。
まさか、男性セラピストが、仕事でお金のためにそうしているなんて、想像すらできない人もいる。もしくは、想像しているけれど、どうしても自分の感情に飲み込まれて、好きという気持ちが勝り、見境なく課金してでも会いたくなってしまうのが女心だ。
もちろん、完全に割り切っている人も数%はいるのだろう。
しかし、多くの女性は、自分がタイプのイケメンで、カッコ良くておしゃれで、みんなにモテモテで、体型も素晴らしい、そんな男性と裸同士でいちゃいちゃしたら、自然に好きになってしまうものだ。
だが、推しピも好きピも、いくら課金したところで、相手は自分に対して仕事だと分かったら……
相手を好きな気持ちの分だけ、女性側の落胆や辛さは大きくなる。
中には、かなり病んでしまい、心療内科に通う人もいるようだ。
自分は好きでも、男性セラピストにとって自分と会う事は仕事……
これは、身を裂くような辛さがあるのだ……
セラピストとは、人を癒すというイメージのある言葉だ。
まさか、セラピストが、課金のためとか、依存させようとしているとか、イメージしにくい。
そして、人を癒すセラピストが、まさか嘘をつくことがあるなんて……
風俗初心者の私には、本当に分からない、想像もできない事だったのだ。