ノーヒットで大社が先制。大社のアルプススタンドは勿論だが、甲子園全体が盛り上がる。

この1回裏についてだが、外野席から見てでも神村学園の今村投手は大社の応援にのまれていたと思う。今村投手は左腕なので、大社の応援を正面から受けることになる。これもマイナスに作用したと思われる。

そういえばかつて、習志野vs明徳義塾を観戦した時だが、習志野の美爆音の音圧を正面から受ける明徳義塾のピッチャーが気の毒に思えたぐらいだ。この時も習志野が1塁側のアルプススタンドに陣取り、明徳義塾のピッチャーは左腕だった。(スコアは9−3で習志野)

とはいえ、2回表に神村学園がすぐに追いつく。岸投手で抑え込めるほど神村学園の打線はあまくないと思っていたので、私にとれば当然の結果である。

むしろがっぷり四つに戦う大社が素晴らしい。やはりこの大会の主役に相応しいチームである。

神村学園の応援にも少し触れておこう。神村学園は得点すると『オー・シャンゼリゼ』を演奏する。実は前の試合、京都国際も得点で『オー・シャンゼリゼ』を演奏していた。個人的にはアレンジもこっている神村学園の応援の方が好ましかった。

さて、そろそろ帰ることを考えねばならない。自分にとってタイムリミットは決めていた。3回までは確実に見られるだろうが、4回は微妙である。私は迷ったが、3回裏終了で席を立った。

外野席から外に出る。目指すは甲子園駅だ。このあたりを歩くのは久しぶりだったので、野球塔の写真を撮ったりした。

こんなことをしているが、聞こえてくる歓声も気になる。どうやら神村学園が攻めているようだ。

この時、朝から失敗していたことが気になった。歩く方向を変えた。

106回目の夏⑪大社vs神村学園