映画三昧 #2004 ⭐️⭐️➕ チャーリー・モルデカイ華麗なる名画の秘密 | juntana325 趣味三昧

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ジョニー・デップが、ちょびヒゲを生やしたナルシストの怪しい美術商に扮し、キリル・ボンフィリオリの小説「チャーリー・モルデカイ」を映画化したアドベンチャー。イギリスでフランシスコ・ゴヤの名画が何者かに盗まれる事件が発生し、英国諜報機関のMI5は、ちょびヒゲがトレードマークの美術商チャーリー・モルデカイに捜索を依頼。チャーリーとは大学時代に恋敵だったマートランド警部補も、嫌々ながらチャーリーの知識と情報網を頼ることに。チャーリーは早速、用心棒のジョックを連れて絵画を探しに出るが、盗まれた名画には世界を揺るがす財宝の秘密が隠されていたことがわかり、事態は大富豪やマフィア、国際テロ組織、警察などを巻き込んだ争奪戦に発展する。共演はグウィネス・パルトロウ、ユアン・マクレガー、オリビア・マン、ポール・ベタニー。「ダ・ヴィンチ・コード」などの脚本家として知られ、デップの主演作「シークレット ウインドウ」でもメガホンをとったデビッド・コープが監督。


こういうナメた役をやらせると、ジョニー・デップの右に出るものはいない。やりすぎると、台無しになってしまうが、この作品は、コミカルなデップが程よくふざけて、脇を固めるグウィネス・パルトロウ、ユアン・マクレガーが、キリッと締める。


モルデカイ卿というキャラクター自体が、実はよく分からない。美術商としても、貴族としても、三流にしか見えず、彼にとっては、どうでも良い気がする。ストーリーは、ゴヤの絵を巡ったミステリーだが、モルデカイ卿にとっては、どうでも良いのかも知れない。



想像するに、彼にとって一番大事なのは、妻のジョアンナ。それは、どんな絵より大切なものだ。そして、ジョアンナも、夫を愛してやまない。このふざけたミステリーは、二人のラブストーリーにもなっている。ラストの仲睦まじい二人の姿を見ていると、ゴヤの絵なんてどうでもよくなってしまう。




この作品では、モルデカイ夫妻以外は、ゴヤの絵の行方を追うハンターのような連中ばかり。美術品プローカー、隠されたナチの財宝を狙う者、はたまた、それを阻止しようとする官憲、どれも愛情とは無縁の輩。そうなると、益々二人の結びつきが、スクリーンに表出する。そして、モルデカイの召使い絶倫男ジョックの存在。モルデカイの忠実なしもべは、仕事というだけでなく、愛し合う二人を守りたいという気持ちで溢れている。一所懸命さが、またコミカルだった。


↑ 映画の帰りに、なついてきた犬