【評価】【感想】響け!ユーフォニアム3 #13 | じゅんぷーのブログ

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▼本作の評価・感想・各話リンクは以下にまとめています。

 

目次
あらすじ
評価
感想
構成

 

つながるメロディ

 

  前置き・・・

いよいよ最終回。これまでの後悔も喜びも全部出し切ってほしい。そして全国大会で悲願の金賞を取ってほしい。というのは建前です。金賞取るのはもはや確定演出です。なので一年の詩を楽しみたい。また、久美子最後の部長姿や、部のその後に注目したいですね。これでシリーズが終わらないことを望みます。

 

  あらすじ/スタッフ

全日本吹奏楽コンクール。
奇跡から2年――全国大会の舞台に今度は部長として立つ久美子。
照明に照らされキラキラと輝くステージで思い返すのは、北宇治高校吹奏楽部で過ごした日々のこと。
北宇治高校宇吹奏楽部、悲願の目標である「全国大会金賞」を果たすことができるのか……。
「響け!ユーフォニアム3」堂々の最終回!

脚本:花田十輝
絵コンテ:石原立也
演出:石原立也・岡村公平
作画監督:池田和美・門脇未来・丸木宣明

 

  評価:15/15点

 *各5点満点で評価する

脚本(シナリオ+構成)

  点数:5

ポイント:

キャラクター

  点数:5

ポイント:

演出(作画+美術+音響+etc)

  点数:5

ポイント:

 

  感想

堂々金賞を受賞してのフィニッシュ!。期待通りのクオリティ、内容で言うことなしでしたね。
さて全体の構成から振り返る。”その日以前→最後のコンクール→表彰→エピローグ”という感じ。エピローグとか書くと涙が出てきてしまう。この作品の後日譚とかあっていいのだろうか・・・一生続くシリーズだと思ってましたよ。冗談はさておき、自由曲の演奏が入るので当然変則的な構成でした。それもかなり。5日前から当日までが1日ごとに描かれましたね。これは面白い取り組みでしたが、それは同時に演奏の後にあまり尺を取っていないことを示しているようで寂しさがありました。ただ、各部員とのやり取りが描かれていたので見やすかったですね。そして演奏のあと表彰式があって、エピローグに続く形。今期は1話の中に必ず”久美子がもやもやする”描写があったのですが、この最終話にしてようやくそうはなりませんでしたね。
もう少し細かく振り返る。
***
(1)”その日”以前
五日前から当日までが描かれました。桜の木が突如植えられる。鍵の作品の生徒会長が頑張ったんでしょうか。冗談です。花言葉は「精神の美」とのことですが、これが本作でどういう意図を持ったものなのか解釈する力のない私にはさっぱりです(笑)。写真係の真由とつばめは仲良しで微笑ましいよ。北宇治の数あるカップリングの中でもこの2人にはオンリーワンダフルの良さがある。失礼、今日視聴したわんだふるぷりきゅあ!のセリフが出てしまった。ちなみにつばめの「はい、ティンパニー♪」というセリフが今話のベストセリフでした。カワイイ。カルテットの4人で写真撮影することあまりなかったんですね。ぶっちゃけ久美子繋がり感は否めないのかな、知らんけど。
4日前は飛んで、3日前。”響け!ユーフォニアム”が継承されましたね。久美子が心を開いた瞬間ですね。これまで久美子は他人の心を開かせる描写はあれど、久美子自身がどうにかなる描写はありませんでした。今話はそれが見れて本当にうれしい。それがずっと悩まされていた真由であり、ずっと慕われている奏であることはよく作られているなと感じる。また、部員みんなが”久美子がひとりで吹いている”ことを知っているのはなんかうれしいですね。久美子が大切に吹いていることは周りも感じていたんだなと分かりました。というか雨宮の演技が壊れてたし、奏の表情しぐさの全てのクオリティが高かった。ここの奏にものすごく感動したのは、映像作品として作り込みがしっかりしている証明ですね。素晴らしい。もしかしたら今話の中で最も好きな描写だったかもしれない。
2日前、愛を見つけた場所である大吉山で留学のこと、将来の目標のこと、滝のことを久美子に話す麗奈。思いのほかあっさりでしたね。今話に必要だったのかと思ってしまった。
前日。宿での葉月とのやり取りですね。彼女の言葉に部員全員が答える姿はぐっとくるものがありますよね。努力は裏切らないを体現しているのは、麗奈でも久美子でもなく、間違いなく葉月だと思います。そんな彼女の言葉は部を動かす力を持ってるんですよ!!!
当日。晴香と香織と久美子の掛け合い。私の理解力の足りなさから晴香の「ま、いっか。」の真意がわからないのですが、田中あすかはいないんですか!?!?。エンドロールに名前があったのでエンディングの後に出るのかと思いましたが、回想の中に出てきた一言だけでした。納得はできないです(笑)。あすくみは不滅なんじゃないですか!?。
その後の低音組1年2年は相変わらず。これまで通り過ぎて草生えました(笑)。その裏では求とみどりのやり取りがありました。姉と弟とか言ってないで付き合え。以上。
久美子と奏のやり取りもありましたね。まさかこのやり取りが本作での最後の久美子×奏となるとは思ってもいなかった。この2人には重厚な最後を見せてほしかった。全国大会だけでも劇場版をやってほしい。
大好きのハグは言うことがない。最近見たのだから。
(2)最後のコンクール
久美子と麗奈の部員に向けた最後の言葉。久美子はあっさり目、「滝先生が好き」というセリフは麗奈が回収しそう、実際した(笑)。そして麗奈からの言葉。2年前の雪辱であること、これにより厳しかったこと、そしてそのうえで演奏は一度きりであり自身含め3年生は最後の演奏だからすべてをぶつけることを伝えました。視聴者が求めていたすべてのセリフを吐き出してくれた。ありがとう。これからの演奏に集中することが出来る。最後にご唱和くださいで手を突き上げました。
舞台に上がる前に久美子の声掛けで人差し指を天に向ける描写は2年前の関西大会のそれと同じでしたね。直前での勝ち確定演出は本当に熱い。
演奏については特に触れません。なぜなら音楽への理解度が低いからです(笑)。夏紀と優子が入れなかったのはさすがに草生えました。自由曲も視聴できなかったのでしょうかね。そこは気になります。自由曲の最中に流れる久美子が経験した出来事の回想は自然と涙が流れますよね。ただそれと同時に最後の年の回想が少ないことを感じましたね・・・。それはそれとしてソリの時の久美子の表情が、2年前の香織と全く同じでしたね。気まずさと認めた感じのする顔。こういう表情を作れるのは京都アニメーションならではと感じますね。
(3)表彰
何が良かったって、後悔していない久美子がステージ上にいたことだ。前回オーディションで敗れたことで絶対後悔しているはずなのにそれを乗り越えた彼女の姿勢には本当に好感を持てる。
金賞を受賞した時に久美子の中で2年前、1年前の最後のコンクールの出来事が思い出されるの好き。あの日があって今が最高になるんですよ。すみませんアイカツ!出しました。滝が泣いてた。よかったな降板されなくて。優子が2年越しにこの場に来て涙を流す姿は視聴者も心を打たれましたね。そして麗奈の「うれしくて死にそう」。本作の一番最初にして一番の名台詞「悔しくて死にそう」が最終話にして回収されました。長かった。あの日のくやしさを3年越しにやり返したのは本当にすごい。しかも全国金ですよ。府大会どまりだった頃からこの景色だけ見てきた彼女にしか言えないセリフですよね・・・。
そしてエンディング。もちろん”響け!ユーフォニアム”。このタイミングでカルテットだったら流石に笑ってました。Dream Solistarだった裸になって踊ってました。金賞を受賞した後の各々のやり取りが描画されてて単純に泣けますよね。個人的に、久美子と真由と麗奈の3人で写真に写っていたのが一番来ました。ソリの2人であり、ソリを争った2人であり、くみれいであり、何より自身が写真に映ることを避けてきた真由が撮影される側だったことに感動した。この1枚の写真が第3期の全てを物語っている気がする。本当にめんどくさいシーズンだったけどこのエンディングですべてが報われた気がする。
(4)エピローグ
久美子たちが卒業した次の代のお話がさっそく始まったか!なんて考えていました。数年後でした(笑)。私が求めていなかった展開となったことがこの時点で分かりましたね(笑)。久美子が教師になる。久美子の、これ以外の将来をあまり考えられないが、なんか教師ってありきたりで私好みじゃないんですよね。ま、それはさておき。これ最高。
久美子(高校の吹奏楽部は不思議な空間だ。毎年メンバーが変わる中、一年に一度の大会のために1年間練習を続ける。理不尽で取り返しがつかないこともたくさん起きる空間だ。でも、私はここが好きだ。たった3年、3回しかない大会にすべてをかける。この濃密な時間がたまらなく好きなのだ。)
久美子の3年間が凝縮されたセリフが投下されました。ああ「響け!ユーフォニアム」というタイトルは終わってしまうんだという気持ちと、数年後の久美子がオーディションでの悔しさを前向きにとらえて今もがんばっていることを見ることが出来てうれしかったし感動して涙が止まらなかった。そして「北宇治高校吹奏楽部へようこそ。」の一言で本作は終了しました。次の曲が始まることはなかったのです・・・。
***
アニメ史に残る傑作がまた一つ終わってしまいましたね。当分は病みそうです(笑)。今話の振り返りはしましたのでシリーズについて振り返りましょうか。まず13話は短かった。やっぱり100%を出せていない感は否めないです。1期2期と比べると数段落ちると思います(それでも最高の作品なんですけど)。ただし、それと同時に真由とのやり取りが思いのほかねちねち続いたので、これを2クール続けるのもよろしくないのも事実なんですよね。難しいですね構成って。サンフェス、府大会、関西大会、文化祭、それぞれの進路、あすか、奏(次の北宇治)。もっと見たい描写が無数にあっただけにこのまとめ方に納得はできないですね・・・。先ほど書いたようにしょうがないのですが(笑)。また、プール回あたりから雰囲気の重たい回が続きましたね。そこが今シーズンの暗黒時代でしたね…。あそこで多くの人はモチベーションが低下したかもしれないですね。真由の真意を理解するのが難しいのに、ソリを辞退するの一点張りでしたからね。雰囲気悪くて進まないのは辛かった。でも物語が進行するのは一瞬でした。ダムが決壊するがごとく。第10話でしたっけ?あすかと話してからはすべてが動き出しましたね。そこからは雰囲気が改善されたしキャラクターの心理描写も活発になり見応えが出てきたのをすごく感じました。触れてなかったですが、序盤の沙里や求を回収する回は必要だったと思います。やっぱり1年生とのイベントは必要ですし、求未回収というのもきついし。結論妥当なシリーズ構成だったんじゃないでしょうかね。
終わってしまいましたね、「そして、つぎの曲が始まるのです」がないことがこんなに悲しいものとは思ってもみなかった。続編は期待できないですが、総集編のような映画化や、梓に焦点を当てた物語など響け!シリーズを終わらせないでほしいですね・・・!。
途中、構成的に険しいものがありそうな感じもしてましたが、ふたを開けてみたら傑作でした。素晴らしい作品をいつもありがとう京都アニメーションさん。今期の中で一番面白かったです!!
以上。

 

  構成

【起】”その日”以前

五日前。
卒業記念として桜の木が植樹されることになった。
久美子たちが社会人になることには立派に花咲くだろう、10年後20年後、みんなの未来にも花が咲くことを願っている、という松本の言葉。
 /
カルテットでの会話。
桜の木の花言葉、「精神の美」と答えるみどり。
そこに卒部会で使う写真撮影を求める真由とつばめが登場。
つばめ「はい、ティンパニー♪」


 /
【つながるメロディ】
四日前。
全体練習。
 /
三日前。
梨々花の羽作り。
 /
いつもの場所で”響け!ユーフォニアム”を吹く久美子。
そこに真由が現れる。
真由「その曲やっぱり素敵だね。なんだか優しい感じがして好きだな。」
久美子「卒業した先輩が教えてくれた曲なんだ。」
真由「素敵なタイトルだね。」
真由「でしょ。一緒に吹く?」
真由「え…いいの?」
久美子「うん。」
奏「じゃあ、椅子を持ってきましょうかね?」
窓から顔を出しながら奏が現れる。
奏「抜け駆けは許しませんよ。その曲は私もいつか久美子先輩と吹きたいと思っていたんですから。」
奏が椅子を持って合流する。
奏「部員みんな知ってますよ。何かあると久美子先輩、いつもひとりでそれ吹いてるって。」
久美子「え、そうなの?」
真由「うん、大切に吹いてるなって思ってた。」
奏「ですよね。あの久美子先輩。私もこれから何かあった時吹いてもいいですか!」
 /
久美子とあすかの回想。
あすか「今度は黄前ちゃんが後輩に聞かせてあげてよ!」
 /
久美子「うん、これからはみんなに吹いてほしい」
久美子(ずっとつながっていってほしい)
久美子「大切に吹いていってね、大事な曲だから。」
奏「はい!」
 /
二日前。
大吉山を登る久美子と麗奈。山頂で「愛を見つけた場所」。
久美子も麗奈もいつもと異なるユーフォニアムとトランペットで演奏する。
麗奈「アメリカの音大、お父さんの知り合いに師事することになった。私ね・・・音楽の勉強して、いっぱい吸収して、お父さんに負けない奏者になりたい。なったら…滝先生に告白するつもり。」
久美子「そうだろうなって思ってたし。頑張らなきゃだね。」


 /
一日前。
宿での夕飯。
みどり「みどり、カレー大好き!」
葉月「みどりは緊張しないの?」
みどり「ずっと練習してきたことをいっぱいのお客さんの前で披露するんですよ!これほど楽しいことってなかなかないですよ!」
葉月「そっか…そうだよね!よ~し!やるぞー!!!」
部員「おー!!!!」


 /
その日。
名古屋国際会議場。
久美子と香織と晴香。
晴香「来たね、黄前さん。私たちのみられなかったものを見せて。」
久美子「任せてください。」
晴香「立派になったね。」
香織「さすがだね。」
久美子「先輩方の積み上げてきたものがあったからこそです…。」
晴香「ま、いっか。」
久美子「じゃあそろそろ。」
香織「がんばって。」


 /
久美子が佳穂と弥生から写真やお守りを受け取る。
すずめからはダジャレ、さつきと美鈴からは俳句を一句ずつ。


 /
求「これで最後なんですね。」
みどり「笑ってほしいな、求君かっこいいんだから。求君はかっこいい。みどり、求くんが後輩で良かったなって思う。」
求「ありがとうございます。」
 /
髪を結う久美子の元に奏。
奏「久美子先輩、北宇治の100%見せてください。」
久美子「任せて。」


 /
チューバ組で大好きのハグ。
それを見た久美子と麗奈もハグ。
久美子「大丈夫、麗奈は誰にも負けないよ。」
滝からの移動の声掛け。


 /
移動中に他行の女生徒から滝に対する黄色い声で溢れる。
麗奈「最近気づいたの。滝先生の魅力すごすぎるから仕方ないって。」

【承】最後のコンクール

第1リハーサル室。
久美子「私は北宇治が好きで、滝先生が好きで、みんなが好きです。そんなみんなと金賞取りたい。あとは本番だけ。悔いのないよう・・・やっぱり最後はドラムメジャーから。」
麗奈「一昨年の今日、私たち3年生はこの場所にいました。今と同じように音出しをして、通し練習をして、あの扉をくぐり、ステージに立ちました。みんなには色々なことを求めました。厳しい先輩であったことは認めます。でもそれは…今日という日を後悔したくなかったからです。納得したかったからです。一昨年、一緒に演奏した先輩たち、ステージに立てないメンバー、そのすべての思いと一緒に今日わたしたちは演奏します。演奏は一度きり、そして3年生にとっては最後の演奏です。これまでの全てをぶつけてください。金賞取りましょう!。」
久美子「それではご唱和ください。北宇治ファイト~。」
部員「おー!!!!」


 /
前の学校の演奏が終わり、ステージ裏。
滝を好きといった久美子をつつく麗奈。
 /
係の人から声がかかる。
久美子「行くよ…みんな!!」
みんなで人差し指を天に向ける。
 /
課題曲。
北宇治高校の演奏に間に合わない夏紀、優子。
 /アイキャッチ(パーカッション)
自由曲『一年の詩~吹奏楽のための』。
久美子が1年生の頃からの回想と演奏風景がランダムに描画される。

【転】表彰

表彰式。
ステージから麗奈達を探す久美子。
 /
1番の高校から発表される。
久美子(いろんなことがあったこの3年間、思い出せばどれも特別で大切な時間だった。辛かったことも悲しかったこともうれしかったことも、それがどんな結果をもたらそうと…もう何も悔いはない。)
 /
「3番 北宇治高等学校・・・”ゴールド金賞”」
ステージ上で回想しながら、涙を流す久美子。
賞状とトロフィーを受け取る久美子と秀一。
 /
ステージ裏で涙を流す滝。
先生や先輩も涙を流す。
 /
久美子(やったよ…みんな、先輩、麗奈・・・!)
麗奈「うれしくて死にそう」


 /エンディング(”響け!ユーフォニアム”)
その日のその後。

【結】エピローグ

桜が咲く季節、北宇治高校吹奏楽部、全体練習。
松本と教頭のいつもの会話。
 /
ポニーテールの女性が廊下を歩きながら久美子の語り。
久美子(あれから数年。麗奈は今もアメリカで音楽を続け、葉月ちゃんみどりちゃんもそれぞれ社会人として仕事に就いている。高校の吹奏楽部は不思議な空間だ。毎年メンバーが変わる中、一年に一度の大会のために1年間練習を続ける。理不尽で取り返しがつかないこともたくさん起きる空間だ。でも、私はここが好きだ。たった3年、3回しかない大会にすべてをかける。この濃密な時間がたまらなく好きなのだ。)
 /
久美子「副顧問をしています、黄前久美子です。新入部員の皆さん…北宇治高校吹奏楽部へようこそ。」