少し前まで、いや、もうずいぶん経つかな。
家では子供達がふざけて笑わせてくれる事がけっこうあった。

でも今は二人とも思春期真っ只中、ふざける姿を見せることは少なくなった。

それでなのか、YouTubeで漫才やお笑いを見ることが増えた。自分は、もっと笑いたいんだな。
職場での嬉しい出来事で喜んだり、微笑ましい事で笑顔になったりすることは当然あるけど、それでは足りない。
心から笑いたいって、脳が欲してる。単身赴任生活なのでなおさらかも。

そんな気持ちでいたところ、笑点でお馴染みの三遊亭円楽プロデュースの寄席がここ北海道で開催されるということをTVで知り、サイトを調べたところ、あっという間に残りわずか。
2か月後の予定も分からないまま、チケットを購入した。

なぜ落語か?
「滝田ゆう落語劇場」(ちくま文庫)という漫画が古くから家にあった。噺家が話す言葉が文字になっているものではなく、漫画なので古臭い、分かりづらいって事がなく、その世界観に惹かれて何度も読み返してきた。そんなきっかけもあって。



残念ながら、自分は関西人の割にユーモアのセンスがない。落語を聞く(見る)のは、見識を広げるための自己開拓にもなる。チケットは2枚買っていたので、無理やり職場のメンバーと。

5月とは思えない(29度!)陽気の中、札幌大通り公園の一帯で「ライラックまつり」だの「ラーメンまつり」だの、大規模なイベントをしていたので、待ち合わせるまで少し、覗いてきた。


さて5人の噺家さんの演目、それぞれ笑いましたよ。
落語はいきなり演目に入るわけではなく、「まくら」と呼ばれる前ふりで会場の雰囲気を探り、高め、本題に入りやすくしてくれる。それぞれに特徴があって面白い。

教養があり、人生経験のある人(要はおじさん)の話は、引き込まれるものがある。笑うところを、思わず感心したりして。

トリの三遊亭円楽さん。ガンを患っているとの事で明らかに調子は良くなさそう。
演目は「一文笛」
ウケ狙いではなく、人情話をしっとりと。
熱演にはプロ根性を感じた。

有意義な時間でした。

帰りはちょうど晩飯時。
「幸村」のラーメンの、塩。
車ではないのでビールと。旨かった!