❏❏❏ 回顧録:2007年6月2日 東京・慈恵医大病院

 

第3クール11日目(Day-11)

 

既に3クール(21日間)の内の11日目、半分を過ぎた。

 

ほとんどの抗がん剤治療を終え、3クールは終わっているようなものだ。

 

だから、ここからは体調の地下バリーが主で、がん組織を叩く段階はほとんど終わっている。

 

こうなると、私は弱気になる。

 

闘っている感が無いからだ。

 

いま、私の体の中に「がん」はあるのだろうか?

 

すべて、やっつけた実感はあるのだが、こればかりは誰にも解らない。

 

解るとしたら、このクールの終盤にあるCT画像検査で、腹部のリンパ節組織が陰性化していることだ。

 

2クール目では、まだ白く映っていた。

 

この日も自宅で外泊。

 

体調は85点。

 

体力を取り戻すために、積極的に出歩いた。

 

お昼にモスバーガーに行き、電車を乗り継いで北千住へ焼肉を食べに行く。

 

手はむくみ、疲れやすい。

 

右目が充血して、首も痛い。

 

多分がんとは関係のない症状なんだろうけど、なんで充血するのかな、、まさか、がんと関係あるのかな、と神経質になる。

 

妻の実家で、義理の母とたわいもない話をして救われる。

 

いまこの一瞬は、がんを考えていない、それだけで救われていた。