天国から来た大投手 Vol.261 大リーグ編 | 六月の虫のブログ

六月の虫のブログ

ブログの説明を入力します。

十二、ワンダーボーイ (つづき)


 翌朝、目を覚ましてしばらくすると、浩輔が現れた。森次郎があいさつすると、浩輔はベッドに腰掛け話し出した。「モリ、ジミーとスカイブルーの半ズボンをはいたトーマスに叱られたよ。モリを迷わせるようなことを言うなってね」。森次郎が向かいのソファに座ると、浩輔が口を開いた。森次郎は、浩輔がトーマスの半ズボンの色を覚えていたことと彼の表情が柔らかいので、悪い話ではないと察することができた。「今シーズン、モリが大リーグにいる間は、この世界にいさせてくれることになった。つまり、モリが上にいる間は俺も大リーグで投げられるんだ」。森次郎は、それでも浩輔といられるのはもう数ヶ月だと思うと寂しかった。「ワールドシリーズまで行ってもらわないとな」と浩輔が微笑んだ。

 森次郎は、浩輔に昨晩の夢について話した。浩輔が「へえ、ネイサンがA.ロッドね。彼を力でねじ伏せるのは簡単ではないだろうな」と言うと、森次郎は「浩輔さん、三日後のヤンキース戦が楽しみになってきました」と明るく振る舞った。浩輔はテーブルの上にあるヤンキースのスカウティング・レポートを熟読した。森次郎も浩輔と一緒に予習した。


 つづく・・・



六月の虫のブログ


『天国から来た大投手』のこれまでのあらすじは、下をクリックすると読めるよ。


http://ameblo.jp/junebugmaymolly/entry-11328108236.html


『天国から来た大投手』の登場人物の紹介は、下をクリックすると読めるよ。


http://ameblo.jp/junebugmaymolly/entry-11328087965.html