シネトーク45『ロビン・フッド』●ロビン・フッドになったと思ったら話が終わっちゃったよ | ぶっちゃけシネマ人生一直線!

シネトーク45『ロビン・フッド』●ロビン・フッドになったと思ったら話が終わっちゃったよ

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映画バカコンビ
てるおたくお
ぶっちゃけシネトーク

映画好きな2人が話題作を斬る!・・・・ほどでもないシネマトーク



シアター45/『ロビン・フッド』の回



監督・製作:リドリー・スコット
製作・出演:ラッセル・クロウ 出演:ケイト・ブランシェット/マーク・ストロング/ウィリアム・ハート/マーク・アディ/オスカー・アイザック/ダニー・ヒューストン/アイリーン・アトキンス/ケビン・デ
ュランド/マックス・フォン・シドー


140分/シネスコサイズ/東宝東和配給(2010年12月10日公開)


ネタバレしてますのでご注意を。



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タイトルを『ロビン・フッド 一歩手前』に変えるべき!


てるお 「なんだよ~、やっとロビン・フッドになったと思ったら映画が終わってやがんの。ジャンボステーキを注文して半分しか食べてないのにウェイトレスにとっとと片づけられた感じ。なんだこの残尿感は(笑)」


たくお 「でも前章エピソードだって分かってたじゃん。それぐらい調べとけよ」


てるお 「俺は事前情報なしで観・た・い・の!」


たくお 「今作はロビンがシャーウッドの森のアウトローになるまでのお話だから


てるお 「だったら『ロビン・フッド エピソード0』とか『ロビン・フッド ビギンズ』とか『ロビン・フッド 英雄になる一歩手前』というタイトルにしろよ。んにゃろ、JAROに訴えるぞ(笑)」


たくお 「『もうちょっとでロビン・フッド』とか(笑)


てるお 「ロビン・フッドのイメージってやっぱりシャーウッドの森の義賊でしょ。まさか“マキシマス”をまた見せられるとは思ってもみなかった。いっそのこと『グラディエーター2』でよかったんじゃね?」


たくお 「リドリーとラッセルの名コンビ作だし、予告編からしてすでに『グラディエーター』臭がプンプンしてたから、それほどガッカリ感はなかったけど」


てるお 「ロビン・フッドはモデルとなった実在の人物はいるけど一応伝説上のキャラクターだから、作り手が自由にクリエイトしやすい。でも俺が予想してたのと違ってたんでちょっと退屈だった


たくお 「リドリーとラッセルは森に住む英雄伝にはあまり興味がなかったようで、中世封建制度を舞台にした歴史スペクタクルがやりたかったんだと思う。このジャンルは監督の十八番だし」


てるお 「でもそれは『グラディエーター』と『キングダム・オブ・ヘブン』で既にやってるじゃん。俺はリドリーのロビン・フッドの活劇が観たかったんだよ!


たくお 「今回は荒唐無稽なヒーローじゃなくて極めてリアルなロビン像を描いている。こういうロビンもアリだと思うし、史実とフィクションを織り交ぜたストーリーも悪くないと思う」


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てるお 「ティム・バートンとクリストファー・ノーランのバットマンぐらいの違いがあるよね。極めてコミック的だったヒーローがリアルなキャラとして生まれ変わったみたいな」


たくお 「まさしくそう」


てるお 「でもロビンって痛快ヒーローの代名詞なのにそうなってないのはどうなんだろ? それにスマートなロビンを筋骨隆々な野性児ラッセルが演じると聞いた時は『えっ?』と思ったし、45歳のラッセルがロビンをやるってちょっと老けてねえか?


たくお 「45歳でロビンを演じた俳優としては『ロビンとマリアン』のショーン・コネリーと並んで最高齢らしい。いいじゃん、いぶし銀でムキムキなロビン・フッドも。矢を射る姿はカッチョ良かったし、男でもシビれたぞ


てるお 「そりゃラッセルが刀を豪快に振り回すと勇ましくてサマになってるし、戦闘アクションもリドリー節が効いていてダイナミックだった。でもそれってロビンじゃなくてどうしてもマキシマスになっちゃうんだよ。その違和感は最後まで拭えなかった


たくお 「重々しい甲冑を身につけたロビンはやっぱりラッセルのようなガタイのいい男のほうが戦士らしくて見た目もいい。戦場での戦いがメインになるからケビン・コスナーみたいなナヨナヨ系じゃないほうが良かったと思う」


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てるお 「肉体改造をしてマッスルなラッセルが復活してくれてたのは良かったけど。近作の彼にはメタボなお腹を見せられて幻滅したファンも多かっただろうし(笑)。甲冑姿はもういいから、緑のタイツをはいてもらって大いに笑わせてほしかったのに(笑)


たくお 「ピーターパンみたいにね。でもタイツをはく前に終わっちゃうから残念」


てるお 「ラッセルは前々からロビン・フッドを演じたかったらしいけど、オファーされた時、当初の脚本は気に入らなかったのでリライトし、話を“エピソード0”に変えさせた」


たくお 「民衆に親しまれるヒーロー然としたロビンじゃなくて、身近な存在として人間臭いロビンを描いている。王が死んだら自分には義理がないと、とっとと引き揚げるところとかは今までのロビン像にはなかった」


てるお 「マリアンの夫から剣を渡され、亡き王の王冠を届ける任務を託される時も面倒なことに関わりたくない、という感じだった」


たくお 「このヒューマンなロビンはアメリカでも賛否両論だったみたい」


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てるお 「ロビン・フッドらしいところって、王の手下に搾取された村人たちの穀物を奪い返す場面と王に自由憲章の理念を説く場面ぐらいじゃん。今回のロビンは意外と動きが少ないんだよね」


たくお 「でも弓矢を構えるお約束のポーズはキマってたじゃん。視点が矢になってゴドフリーを見事に射止めるカメラワークが素晴らしい!


てるお 「あそこは『オオッ!』とちょい感激。歴史スペクタクルを撮らせたらリドリーの右に出る監督はいないね」


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たくお 「リドリーが歴史ものをやるといつも思うのが、その時代の空気がリアルに伝わってくるんだよ。土の匂いというか、昔の自然美というか


てるお 「あと何日も風呂に入ってないロビンの臭いとか(笑)」


たくお 「すぐに中世の世界に入り込めるところはすごいと思う。演出力のない監督が歴史映画をやるとうさん臭くて観れないものが多い」


てるお 「でもリドリーはラッセルのご指名で監督を引き受けたわけだけど、今回は無難にこなしてるって感じ。やっぱり『グラディエーター』の完成度には及ばないし、作品愛があまり感じられなかったなあ


たくお 「リドリーの今回のチャレンジはロビンの物語を新しい視点から描くことなんだと思う。僕は退屈だった『キングダム・オブ・ヘブン』よりも好きだけど」


てるお 「あちこちでどうしても『グラディエーター』が出ちゃってる。ロビンとウォルターとの疑似親子な関係はマキシマスとアウレリウス帝の関係を思い出すし、ジョン王はコモドゥスとダブる。どこかデジャヴ感がずっとあった」


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たくお 「ロビンがジョン王に自由憲章を約束させる場面は、マキシマスがコロシアムで民衆の心をつかむシーンを彷彿とさせるよね」


てるお 「でも『グラディエーター』ほど作品に入り込めなかった要因はキャラの印象が全体的に薄いんだと思う。悪役もホアキン・フェニックスほどの強烈なインパクトがない


たくお 「ラッセルのロビンはハマリ役だと思うけどなあ。ただ、アクションとドラマのテンポの悪さは気になった。オープニングからフランス軍との城壁バトルは圧倒されるけど、次の見せ場に行くまでに1時間ぐらいかかる


てるお 「それもあるよね。オープニング後は人物のやり取りばかりで、途中、意識が何度か飛びそうになったし、ラッセルに『とっとと矢を放てよ!』と思った(笑)。『グラディエーター』はドラマとアクションの配分が完璧だからダレる部分がないんだよね」


たくお 「“義賊”としてのロビンの活躍シーンが全然ないから5回目のアクビが出そうになった時、クライマックスのドーバー海峡戦に突入する。このスケール感あふれる大戦闘で中盤の退屈なシーンは帳消しにできた


てるお 「『プライベート・ライアン』ファンの俺としてはあの“ノルマンディ上陸ふう”なシーンには燃えたね。まさに血沸き肉躍りまくり!


たくお 「矢の雨が降り注ぎ、海が血で赤く染まり、剣が豪快に交じり合う。あの力強い演出と水しぶきをスローで見せた見事な映像美。ビジュアリスト、リドリーの美学が炸裂してる!


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てるお 「ただね、そのリドリー・ビジュアルらしさが出てたのがオープニング戦とドーバー海峡戦ぐらいしかなかったのはやっぱり不満。140分の長丁場なんだから5回戦ほど盛り込むべきだった」


たくお 「君はさっきから不満ばっかり言ってるなあ(笑)。あまり戦闘シーンばかりになるとどこがハイライトなのか分かりにくくなるから、これでいいと思うけど。リドリー映画って“ためてためてドカーンと爆発!”なのが魅力なのでは?」


てるお 「ためてドカンと爆発? リドリー映画ってそうなの? あんまりそういうイメージないけど」


たくお 「久々に骨太なリドリー映画が観られたという意味では嬉しかったということだよ!


てるお 「ま、確かに『アメリカン・ギャングスター』や『ワールド・オブ・ライズ』『プロヴァンスの贈りもの』など、近年のリドリー映画ってどうもパンチがなかったもんな。リドリー映画としては満足してるけど、ロビン・フッド映画としてはもうひとつだよ、俺は





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本作の後にコスナー版を観たらもっと面白くなる(はず)


てるお 「で、ケイト・ブランシェット! 前半は夫を失った妻を繊細に演じ、後半は女闘士として勇ましいヒロインに変貌する」


たくお 「カッコイイよね、クライマックスでのあの凛とした振る舞い! 鎧を身にまとった姿で出てきた時、エリザベスまんまだったけど(笑)


てるお 「初めは嫌悪していたロビンに少しずつ惹かれていく感情表現もうまい」


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たくお 「マリアン役は当初はブランシェットじゃなかった。他に名前が挙がっていたのはシエナ・ミラー、スカーレット・ヨハンソン、エミリー・ブラント、アンジェリーナ・ジョリー、ナタリー・ポートマンなど


てるお 「錚々たる女優陣だな! アンジーがやると2丁銃とダイナマイト・ボディを武器に相手をブチかましてそう(笑)」


たくお 「他にもレイチェル・ワイズ、ケイト・ウィンスレット、ニコール・キッドマン、ナオミ・ワッツ、シャーリーズ・セロンも候補だった


てるお 「本作の撮影は脚本家組合のストで一時中断になったけど、その間、リドリーがマリアンのキャラ像をどんどん変えていったらしいね


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たくお 「そうみたい。か弱き女性のままだと面白味に欠けるので、ジャンヌ・ダルクのように戦士として立ち上がるクライマックスの場面を加えた」


てるお 「ある意味、現代的な変更といえる」


たくお 「監督もリドリーに決定する前はブライアン・シンガー、サム・ライミ、ジョン・タートルトーブも候補に挙がっていた


てるお 「へえ~。もしサム・ライミが監督をやったらロビン役はブルース・キャンベルなのかな。で、弓矢じゃなくてやっぱりチェーンソーを振り回してたりとか(笑)」


たくお 「ラッセルがNGを出した初期の脚本はロビン、マリアン、ノッティンガム代官の三角関係の話だったとか」


てるお 「それあまり面白そうじゃなさそう」


たくお 「フランス軍を追い払い、後にジョン王に追われる身になりながらもロビンが民衆の心を掴むまでの過程を描きたかった」


てるお 「で、マリアンと共にシャーウッドの森に移り住み、愛を成就したんだとさ。めでたしめでたし・・・・・じゃなくて、この続きが観たいんだってば!


たくお 「僕もあの続きが観たい。同じスタッフとキャストで2部作にすれば良かったのに


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てるお 「リドリー版がどうも食い足りなかったので、家に帰ってからすぐにケビン・コスナー版を観直したけどやっぱり面白いよ。俺の最も好きなロビン・フッド映画


たくお 「僕も高校の時にデートで初めて観た映画がコスナーの『ロビン・フッド』だったので思い出深い(笑)」


てるお 「コスナー版は綿密な時代考証はあえてせず演出も大味なんだけど、アクション、ドラマ、笑い、ロマンスのサジ加減が抜群にうまくて、リドリー版より長いのに(特別編集版はさらに長い)テンポもいいから全然飽きないんだよね。最後まで美味しくいただきました!って感じ」


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たくお 「サブキャラがすごく魅力的。特に敵役のアラン・リックマン!『ダイ・ハード』のテロ犯とは正反対で思いっきり笑わせてくれる。コスナーを完全に食ってたよ」


てるお 「コスナーのロビンと、大してキレイでもないメアリー・エリザベス・マストラントニオのマリアンはちょっと役不足な感じもしたけど、リックマンとロビンにお供するモーガン・フリーマンがそのキャラ不足を十分に補ってた」


たくお 「で、ラストでは元ロビン・フッドのショーン・コネリーがリチャード王として戻ってくる。音楽もすごく良かったし、娯楽映画のお手本みたいな作品だった」


てるお 「劇場で観た時、思わず『やったね! コレが映画だよ!』と言いたくなった(笑)」 ※『リーサル・ウェポン2』の日本公開時のCMで流れた意味不明な宣伝文句


たくお 「ところで本作は一部の劇場で池上彰氏の音声解説によるイヤホンガイド付きで上映されたとか


てるお 「何それ?」


たくお 「本作で描かれる時代背景とか風俗、キャラクターの詳細を池上さんが教えてくれるというもの」


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てるお 「へえ~、面白い試みだな、それ。池上さんの解説って本当に分かりやすいからそういうのもいいね。でもそれって聞きたくない人も強制的に聞かされるの?」


たくお 「いや、ラジオのFM波を使って解説するので聞きたい人はFMラジオを持ち込んで聞くシステム」


てるお 「俺は歴史にそんなに詳しくないから、こういう音声ガイド付きで観るのもアリかも。DVD、BDにも収録してほしいな」


たくお 「日本ではいまひとつパッとしない成績だね。初登場5位、2週目では早くも10位に落ちた」


てるお 「リドリー映画では最高となる製作費2億ドルを費やしてるけど北米でも1億520万ドルと不振。全世界の興収を合わせても製作費の回収は難しそう


たくお 「観たら面白いのに。本作は大スクリーン向けの映画だから劇場で観るべき」


てるお 「確かにDVDやBDではこの臨場感は味わえないわな」


たくお 「ちなみに北米で既にリリースされた本作のDVD、BDはディレクターズ・カット版なんだよね


てるお 「なに? さらに長くなってるの?」


たくお 「そう、16分も長くなった完全版。リドリーって『ブレラン』『グラディエーター』『キングダム~』『アメリカン・ギャングスター』でも完全版を出してたよね」


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てるお 「ホント、完全版好きだなあ。本作はむしろ短くしたほうが濃縮されて面白くなるような気がするんだけど


たくお 「でも『キングダム~』の公開版はさほど面白いとは思わなかったけど、人物描写をより掘り下げたディレクターズ・カット版でグンと完成度が上がったケースもあるし」


てるお 「ドラマはもういいからアクションをもっと盛ってくれ! たのんます!」



●『ロビン・フッド』満足度料金

てるお   900円

たくお  1200円



『ロビン・フッド』  ★★★☆



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