私はバレエは完全初心者で、正直言ってなーんの知識もありません。
でも舞台鑑賞やミュージカルなど、ライブが大好きなので、「うゎぁ、これ観たい!」と思うものは、
心の声に素直に従って足を運ぶようにしています
今回の演目は前回同様上野水香さんの代表作のオムニバス。
カルメン、ドン・キホーテ、タイス、ボレロの4部構成です。
幕開けのカルメンは、ちょっと皆さんまだ調子が乗り切っていないかな??と思う節もありましたが、
演目が進むにつれて、ダンサーの皆さん、観客のエネルギーがどんどん高まっていくのを感じました。
タイスはローラン・プティ振り付けの美しいデュエット。
夕暮れ前のような深い青一色の照明を背景に淡い衣装で踊る上野さんは、まるで風に舞う花びらのように
重力を感じさせない動きで、心が浄化される気持ちになる程美しかったです。。。
上野さんのものではありませんが、YouTubeで映像を見つけたのでご参考までに。
マスネの音楽はとても有名で様々なところで使われているので、聞いたことがある方が多いのでは
最後のモーリス・ベジャール振り付けのボレロは、やはりこの演目のハイライト。
前回も観ましたが、やっぱりものすごい迫力です。
バレエの知識のない私が、単純に感覚だけで捉えると、すごく原始的な、それこそ雨乞いのような自然神への
祈りにも似た、太古から人類が行なってきたうねるようなエネルギーを感じます。
それと同時に感じるのは、生き物としての人間の造形の美しさ。(容姿の美醜ではなく)
最後は拍手喝采スタンディングオベーション&終わらないカーテンコール(いつもどこで切り上げて帰るか悩みます。笑)で
大盛況の中終わりました。
以前に中野信子さんの「なぜ人は美しいものが好きなのか」を説明した講演について書きましたが、
今回バレエを観ながら、改めて「アートは人を耕す」という言葉が甦ってきました。
芸術は、贅沢な余白なように思ってしまうこともあるけれど、いやそうでないのだ、生きていくのに必要不可欠なものなんだ、
としみじみ思った夜でした。
やっぱりライブって素晴らしいですね!!