「うちの子は、毎日机には向かっているんですが、
なかなか成績が伸びてこなくて…」
という感じの相談をしてくるお母さんは多いです。
勉強しているのに成績が伸びない。
こうなると、親も子も焦ってしまうでしょうし、
勉強の仕方が悪いのかもと考えてしまうかもしれません。
でも実際は、勉強方法以外の部分に、
問題がある場合があります。
そもそも、勉強するというのはどういうことでしょうか?
問題集などを使って解けない問題を解き、
理解することで実力をつけることです。
言うまでもないですね。
では最初に紹介した、
お母さんからのメッセージを思い出してください。
「毎日机には向かっているんですが」
と言っていますが…
机に向かうことが勉強ではありません。
たとえ、2時間机に向かっていても、
ぼーっとしていたり、友達にLINEの返事をしていては、
成績が伸びるはずはないのです。
昔に比べると、
携帯電話を持っている中学生は増えました。
そのせいか、勉強中も机の上に携帯を置きながら、
勉強している子は結構多いです。
勉強の合間に携帯電話を触る子さえもいます。
「合間に少しくらい…」
という気持ちなのでしょうが、
これが実はよくありません。
こういった子のほとんどが、
自分では、
「勉強しながらたまに携帯を触っている。」
と思っていますが、
実際に生徒と話してみると、
「携帯を触りながら、たまに勉強している。」
という方が正しい表現なのです。
携帯を触りながら、LINEやSNSからの通知がこない時に
勉強をする状況になってしまっている。
通知がこない間も、返事がきていないか、
既読になったかどうか気になって仕方ない。
これでは、どれだけ長時間、
机に向かっても成績は伸びないですよね。
肝心の勉強をしてないんですから(苦笑)
これはすべて、携帯電話が、
目に入るところにあるからこそ起きる問題です。
今は多くの子どもがTwitterやFacebook、
LINEなど携帯電話を通じてつながっていますから、
意識がそっちに向いてしまうのは仕方ありません。
特に中学生は多感な時期なので、
友人と仲良くできているかというのは気になります。
・LINEの返事がきていないかな…
→ 既読になっていないか確認する
・早く友達に返事したいな…
→ 返信する間、休憩する
これだと、勉強に集中できるはずがありません。
だからこそ、親御さんと子どもの間で、
しっかりルールを作ることが大切になってきます。
この約束ごとは非常に大事なので、
私の塾に入塾する子には、
必ず守らせるようにしていました。
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携帯電話をまったく触るなとは言わない。
友達とのLINEもtwitterも好きなだけすればいい。
でも、必ずその日の勉強をした後にしなさい。
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という風に伝えて、子どもと約束させていたのです。
勉強が楽しいと思えていない勉強嫌いの子にとって、
勉強はやりたくないものです。
大人の立場で考えるなら、
残業みたいなものでしょうか。
大人だって、やりたくもない残業をするのは、
苦痛でしかありませんよね?
そのうえ、
毎日、残業しなさい。
そして次の日に影響が出るから、
家では晩酌してはいけません。
仕事にやる気がでるわけがありません。
子どもだって同じです。
唯一の娯楽であるゲームや携帯電話を、
完全に断つことは逆効果になりかねません。
1日に親と決めた時間、しっかり勉強したら、
寝るまでは好きなだけゲームをしていい。
この方が、よっぽど建設的です。
もちろん、試験勉強中など、
我慢するべき時はあるでしょう。
しかし、365日ずっとは無理なんですから。
大人でも無理です。
だから、親子でしっかり話し合って、
メリハリをつけさせてください。
「ゲームの前に、まずその日の勉強を終わらせる。」
「勉強に取り組む間は携帯を親に預ける。」
こういった約束事を決めることで、
子どもの勉強への取り組み方は変わってきます。
どれくらい勉強したかをチェックして、
親御さんがOKを出すようにすれば、
大好きなゲームや友達とLINEするために、
勉強をやらざるを得ませんからね。
もし、勉強しているのに成績が伸びてこない。
こんな状況だとしたら、
一度、お子さんの勉強への取り組み方が、
どうなっているかを確認してみましょう。
そこを改善することで、
成績が伸びてくることは十分考えられますよ。