何をもってコインスナックといったのか今となってはわかりにくいが、50代後半の私の高校生の頃は確実にコインスナックという店舗が存在し、私自身も何度も利用したことがあった。
定義的には、自販機ばかりの飲食店と言えば少々大げさにも感じるかもしれないが、今では珍しくもないカップ麺の自販機を始め、カップ麺どころかコインを入れてボタンを押せば熱々の食事ができるような自販機が複数あるお店をコインスナックと呼んでいた気がする。
どんな食事ができたかと言えば、もちろんカップ麺を買ってお湯を入れる機能がある自販機はもとより、カレーやうどんやトーストなどが、出来立ての状態で出てくる自販機があって、面白いものではお湯を入れるカップ麺タイプの日清食品のカップライスという商品もあった。
カップライスが大きく進化したのであろう、現在の
ぶっこみ飯
カレーメシ
よりははるかに完成度の低いカップライスという商品があって何度か食べたのだが、何故だか絶版となって資料もほとんどない状況は寂しい。
さて、そんなことを考えながら、若いころ行った高知の
コインスナック プラザ
というところに帰省を利用していってみることにしてみた。
そもそもそんな店が40年とか経ってしまった今、あるのかどうかさえ知らないが、店のあったあたりに車で行ってみたところ、なんということでしょう時代とともに大きく姿を変えた高知駅の北側の街並みの中ではありながら、時間が止まったように昔のままの姿で店があった。
店の手前が自販機コーナーで奥がゲームセンターという配置も昔のままであり、しいて言えば昔は店内を通ってゲーセンと自販機コーナーを行き来できたのが、今はいったん店の外に出ないといけない間取りにはなっているものの、ほぼ昔のままである。
土日の朝などに行けば、暴走族か大勢の若者が無秩序に飲み食いしたのだろうか、無数のごみが散乱していた40年前の光景を思い出す。
結局何も買わなかったが、昔食べたうどんやラーメンの自販機が今も使い続けられている姿には感動以外感じられない私がいた。
・・・おの・・・

