
知り合いがベルーガの50を買う。
パッソルの気楽さを少々重厚にした感のあるベルーガ。
最低限の装備しかついていないパッソルに較べて、車体も大きく快適なベルーガに惹かれる。
50だけではなく2人乗りできる80CCがあるのも嬉しい。
原付なら30キロまでしか出せないところ、80なら50キロまで出せて2人乗りもできる。
色々な色が選べるのも良かったと思う。
またまた思い切って買ってしまっていつもピカピカにして乗っていた。
赤色を選んだので、時々お年よりの人が
「うちには来てませんか(郵便が)?」
とか話し掛けてきた記憶がある。
当事は車体の大部分が赤いバイクなんか、郵便局以外に無かったかもしれない。
しかしこのバイクは悲運な生涯を終えることとなる。
とある昼下がり、前から来た車を避けようと路肩に近づいた時、電柱に衝突して大破全損となってしまう。
私の方は、かぶっていたヘルメットが割れてその破片が頭に刺さり、現場で1リットルくらい血が出た。
現場だけみると死亡事故の現場のようだったが、持ち前の生命力で1時間ほどの治療で病院を出ることになった。
更に事故の原因を作ったものの接触しなかった対向車は直ぐに判り、治療費や慰謝料も頂いて今にして思えば自分がドン臭いだけの事故だったのに手厚い治療を受けられた。
スクーターは独特の車体構造で強度的にはどうかと思っていたが、本気で物にぶつかると本気で壊れる事が良く判る教訓となる事故であった。
未だにヘルメットの刺さった場所は禿げとして私の頭に面影を残したままである。