先日、扶桑町N邸の建前を行いました。
前日は施工をお願いしている工務店の土場や近隣の道路が浸水するほどの豪雨でしたが、
建前の当日には雨も上がってくれました。
平屋の住宅なで通し柱のような長い柱が無いので柱は全て一本ずつ手で建てていきます。
スタート時は曇り空でしたがいつのまにか日も差し始め暑い一日となりました。
柱を建てたところで少しペースダウン。
建物の角度が変わっていることもあって、
梁を掛ける位置を間違えていたりと苦労していました。
(設計事務所としてそういったところもチェックしています。)
それでも午前中の休憩までには梁が組み上がりました。
再開すると屋根の下地の小屋束を建てはじめました。
小屋束は屋根を梁から支える柱のようなものなのですが、
高さがマチマチなのは屋根の形状が一つではないことを意味しています。
このころから「どんな形になっている?」と、
職人さんから戸惑いの声が聞こえ始めました。
それでも図面を見ながら順序よく組み立てて行くところが流石です。
束の上に棟木が架かりました。
棟木は屋根の上端がぶつかりあうところにに出てくる部材です。
違う角度から見た棟木、建物の角と角を結んでいます。
2本ある棟木が架かり、なんとなく屋根のカタチが姿を現し出しました。
ここで午前中が終了。
午後に入ると骨格が現れ出しました。
屋根下地の垂木を掛け出したのですが、
ここから大幅にペースダウン。
今の建物の木材加工はプレカットと呼ばれ図面を元に工場で機械が材木が刻んでいます。
それを現場に運んで組み立てていくのですが、
角度が複雑になると機械では対応できなくなり加工されていない部材が届きます。
そうなると現場で加工する必要が出てくるのですがその加工が屋根には沢山ありました。
1日目は根太を掛けている最中で日没を迎え作業を終了しました。
平屋の30坪に満たない建物なので一日で余裕で終わると思っていたのですが、
そんなに甘いカタチではありませんでした。
2日目に入り、プレカットではうまく加工できていなかった部材を取り外して、
新しい材木を用意して手で刻み直していました。
この日は母屋と垂木を手で刻む必要があるものばかりだったので時間がかかりました。
屋根の合板を張りかけたところで日没です。
別の角度から見ると折り紙を折ったような面白い形をしています。
3日目に突入。
屋根下地の合板からの作業です。
複雑な形をした屋根は内部空間に必要な高さを与える為で、
屋根の上がった部分にロフトがあります。
イメージしていた空間と照らし合わせ、
施工方法などの納まりの確認をしています。
終了後の写真ですが、
屋根下地を張り終わり屋根のカタチが現れ無事上棟しました。
3日に渡り丁寧に仕事をしてくれた工務店さんに感謝です。