現在、新型コロナウイルス感染症が流行期に入ったとの報道がなされています。皆様、大変心配されていることと思います。マスク、うがい、手洗い、人込みを避ける、過労を避けて十分な休養をとるようにしましょう。

さて以前にも本ブログでとり上げたことがあるアレルギーの日(220)についてです。昭和41220日に石坂公成、照子・夫妻(いずれも故人)が免疫グロブリン(Immunoglobulin E、以下IgEと略)を世界で初めて発見しました。IgE血液中にある糖タンパクであり、アレルギーのキーポイントを握る物質です。石坂夫妻の業績に因み、平成7年に日本アレルギー協会が220日を「アレルギーの日」とし、また20日を中心とした1週間を「アレルギー週間」と決めました(1)多くの人が食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息そして花粉症というアレルギー性疾患に悩んでおります。アレルギー性疾患には誰もが関心を持たざるを得ません。これら疾患にいずれもIgEは深く関わっているのです。そこで今回、アレルギー性疾患のうち食物アレルギー、食物アナフィラキシーそして食物アナフィラキシーショックについて考えてみました。

 

1 アレルギーの日とアレルギー週間

公益財団法人 日本アレルギー協会HPからの引用

https://search.yahoo.co.jp/image/search?p=%E3%80%8C%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E9%80%B1%E9%96%93&ei=UTF-8&ts=7376&aq=-1&ai=bXv31w0_TsihC2fEy_IZVA&fr=top_ga1_sa#mode%3Ddetail%26index%3D7%26st%3D226

 

 

 まず食物アレルギーです。これはヒトが食べた食物(抗原)が原因となり、複数の臓器に全身性にアレルギー症状が引き起される疾患です。具体的な症状を1に示しました。この中で最も著明な症状は皮膚に現れる湿疹です。幸い皮膚症状が軽症に経過し、治癒した時は食物アレルギーと判断されます。ところが表1に示したように様々な症状が全身に出た時には食物アナフィラキシーとなります。さらに食物アナフィラキシーショックとは症状が全身に及んだ重症疾患です。血圧低下、呼吸困難、意識障害を伴い生命を脅かす恐ろしい疾患であります。このように大きな違いがあり、予後が異なるので注意が必要です。

食物アレルギーのメカニズムについてです。抗原となる食物が体に入ってくると、これを異物として強く認識してしまいます。そして直ちに排異物を除しようとしてIgEが作られます。増加したIgEは抗原と結合し、この結合体が肥満細胞に付着します。すると肥満細胞からヒスタミンをはじめとする顆粒が肥満細胞から放出され(これを脱顆粒といいます)、これがアレルギー反応を引き起こすのです(2)。この経過は極めて時間的速いプロセスですので「即時型反応」といわれています。

 食物アレルギーの原因となる食物として卵、乳製品、小麦が多いことが知られています。離乳食を開始するお母さん方にとっては、ご自分の赤ちゃんが食物アレルギーを起こさないか心配なことでしょう。ほんの少し卵を与えただけでも口の周囲が赤くなったため、慌てて外来を受診されることがよくあります。正直なところ、多くの赤ちゃんは軽度の食物アレルギー症状に止まります。しかし一部の赤ちゃんは食物アナフィラキシーショックを発症することもあり注意が必要であります。そのために大事な注意点を幾つか挙げます。まずアレルギー症状は食後の数10分以内での症状発現が多いこと、次に赤ちゃんの状態をよく観察すること、もし咳、呼吸困難、嘔吐、手足が冷たい、ぐったりしているなどの症状があれば食物アナフィラキシーショックを疑い大至急、病院受診が必要になります。食物アナフィラキシーショックの赤ちゃんは、専門医での経過観察が必要となります。

 困ったことの一つに食物アナフィラキシーショックは治療によって落ち着いたと思っても数時間後に再びショック状態が発症する点です。これを二峰性の発症といい、5ないし30パーセント程度の人にみられることが分かっています。ですから食物アナフィラキシーショックを起こした場合、帰宅せずに入院経過観察が必要であります。

 

 

 

2 アナフィラキシーのメカニズム

https://blog.goo.ne.jp/kfukuda_ginzaclinic/e/6f1a19b25ee0b2a93f6276dff3ef336bから引用

 

1 食物アレルギーの症状 日本アレルギー学会による

https://www.jsa-pr.jp/html/faq.html