“直す”より“治す”

 

自然治癒力を最大限に活用させる

 

削らない歯医者 年名 淳

 

のブログ(Vol.2,331)へようこそ!

 

 

長引くコロナ禍...

 

最近は幼児学童に感染が多く

 

学年閉鎖やクラス閉鎖が増えています。

 

 

 

とは言え

 

ステイホームが身についているので

 

慣れっこでしょうね♪

 

 

 

夢中になれるものがあると

 

“時間つぶし”は難しくありません。

 

 

 

ゲームはピッタリですね♪

 

 

私には

 

夢中になると言うか

 

ついつい挑んでしまう治療があります。

 

 

 

昨日のブログでお話ししたケースです。

 

 

 

年齢が71歳の男性・T様

 

下あご奥歯の腫れを訴えて受診されました。

 

 

根っこの治療経験がないのに

 

骨が溶けている(黒く写る)のは

 

歯周病か?

 

 

歯ぐきが腫れていますが

 

よく見るとヒビ割れが...

 

 

 

ムシ歯菌がジワジワ“悪さ”して

 

歯髄(神経)が死んでしまい

 

さらに歯を支える骨を溶かしたかも!?

 

 

 

まあまあ大きなダメージです...

 



根っこの形も複雑で

 

治療は簡単ではありません。

 

 

 

腫れや痛みを完全に無くすには

 

原因になっている歯を抜くのが確実です。

 

 

 

 

「抜いちゃいましょう!」

 

そう提案するのが

 

専門家として適切かもしれないです。

 

 

 

 

でも

 

T様には「まさか!?抜くほどのものとは?」

 

そんな感覚を抱かれても

 

なんら不思議ありません。

 

 

 

 

治るか?治らないか?

 

トライしてみて

 

経過が芳しくなければ

 

いずれ納得されるかもしれないので

 

 

 

抜歯“先送り”のつもりで

 

根っこの治療(感染根管処置)を始めました。

 

 

 

汚れていた根っこの中が

 

キレイになってくると

 

=カラダにとって“気持ちよくなる”と

 

 

 

自然治癒力で回復してきます。

 

黒かった部分が白くなってきました。

 

「溶かされた骨が再生している」状況です。

 

 

 

 

CT検査で確認してみたところ

 

 

治療する前には

 

「ここまで治る」と期待できなかった状態にまで

 

改善しています。

 

 

 

 

 

治療を始めてから

 

良くなるまで

 

ダメージも大きかったですし

 

年齢的にも回復力はゆっくりです。

 

 

 

 

T様には

 

「この治療はいつまでかかるの?」

 

「まだ終わらんの?」

 

しびれが切れたようなコメントも

 

時折お聞きしました。

 

 

 

 

 

治療に対するモチベーション(動機付け)

 

すなわちコミュニケーションが


簡単ではないケースです。

 

 

 

治療そのものより

 

(ハッキリ言うと)面倒だと思うこともあります。

 

 

 

 

理解を得られないで

 

治療を進めることのリスクもあります。

 

 

言い換えると

 

文句(クレーム)に発展するかもしれない。

 

 

 

 

ならば...

 

歯もヒビ割れしてるし

 

骨のダメージも大きいし

 

 

 

「抜いちゃいましょう!」

 

そう提案するのがお互いのため...

 

 

 

あながち間違いではありません。

 

 

 

 

でもね...

「治療してみたら

 

良くなるかも知れないのに

 

自分なら諦めたくない!」

 

と私自身が思っちゃうので

 

トライしちゃうんですよね...

 

 

 

 

 

結果的には

 

T様から

 

「抜歯しなくて済んだので

 

先生に任せてて良かったわ」

 

そう喜んでいただきました。

 

 

 

 

「治せるかも!?」と思ったケースは

 

この日が来るまで

 

担当医として頑張っている感じです。