トルコの「占領色」が強まるシリア・イドリブ県の「解放区」で謎の武装集団がトルコ軍を襲撃 | 木下顕伸の日本・中東・世界情勢の解説

木下顕伸の日本・中東・世界情勢の解説

中東情勢を理解すると世界がわかる!日本人は中東問題に無関心だが石油の輸入依存は周知。中東問題、欧米・ロシア・アジアとの関係は、理解不能でも石油利権の考察で、複雑な関係は理解できる。そして、世界から見た日本のあり方も見えてくる。

https://news.yahoo.co.jp/byline/aoyamahiroyuki/20210512-00237468/

反発を強める反体制派

●イドリブ県で活動する反体制派は、アル=カーイダの系譜を汲むか否かにかかわらずトルコの直接、間接の支援を受けてきた。

●だが、トルコが、シリア・ロシア軍の軍事攻勢を回避するためにロシアとの停戦に応じ、反体制派の活動を規制したことに、シャーム解放機構、新興のアル=カーイダ系組織であるフッラース・ディーン機構、中国新疆ウィグル自治区出身者を中心に構成されるトルキスタン・イスラーム党が反発を強めた。

 

●これに対して、トルコは「解放区」における最大勢力のシャーム解放機構を力で抑え込んだうえで、彼らにフッラース・ディーン機構やトルキスタン・イスラーム党の不満分子の取り締まりを担わせた。


●しかし、2020年7月頃から正体不明の武装集団によるトルコ軍(そしてロシア軍)への襲撃事件が散発するようになっていた。


1.トルコ政府の支援がなくなれば、資金、武器も枯渇する。支援を受けてきた原理主義者の傭兵部隊は、利用されてきたことに気付き反発している。

2.一部の原理主義者に対して資金と武器、権限を与えれば、少数派の傭兵部隊は、従うしかない。力を弱める為の分離統制である。


3.トルコに対してもロシアに対しても原理主義者が襲撃するするのは、内部分裂した組織がトルコ以外の支援者を模索する為でもある。

4.トルコは、同胞のトルクメン人のウイグル人が弾圧されても、中国との関係構築をしようとしている。裏切られたトルキスタンイスラーム党は、中国に対抗するものから支援を受ける他ない。