バイデン大統領の中東政策とトランプ大統領の中東政策の違い | 木下顕伸の日本・中東・世界情勢の解説

木下顕伸の日本・中東・世界情勢の解説

中東情勢を理解すると世界がわかる!日本人は中東問題に無関心だが石油の輸入依存は周知。中東問題、欧米・ロシア・アジアとの関係は、理解不能でも石油利権の考察で、複雑な関係は理解できる。そして、世界から見た日本のあり方も見えてくる。

https://wedge.ismedia.jp/articles/-/22112?page=2

1.バイデン大統領の政策は、トランプ政策の否定だけ。
2.トランプ政策は、是々非々のアメリカンファースト経済合理主義政策
3.トランプ中東政策は、中東原油天然ガス依存脱却による米国のシェールオイルガス、石油産業の再構築と輸出産業強化政策
一方、バイデン政策は、温室効果ガス削減政策による自然エネルギー転換、原子力発電依存政策。
4.トランプの米軍の中東撤退政策は、駐留予算軽減、IS指導者バクダディ殺害によるIS殲滅作戦、イラン革命防衛隊司令長官暗殺による反米指導者の指示系統断絶及び経済制裁による内部崩壊作戦。反米組織の資金源である石油闇取引、麻薬取引の撲滅作戦。同盟国、イスラエル、サウジアラビアに対する後方支援。
バイデン政策は、中東同盟国に対する不干渉政策、イスラエルのパレスチナ民族弾圧やサウジの人権侵害問題を重視し同盟国との関係破綻
5.トランプの経済外交政策は、米国経済の建て直し、アメリカンファースト。自分の国は自分で守る。必要な武器は同盟国に対して売る。それが米国の軍需産業の利益になる。
バイデンの経済外交は、反トランプ主義で、同盟国に対する武器輸出も停止するとしている。

総括
.基軸通貨を基本とした核開発国や独裁政権に対する経済制裁政策は、米国の軍事力によるものだけではない。核は、軍事バランス崩壊の抑止でもあるが、基軸通貨のドル体制が崩壊すれば、核がなくても米国の影響力はなくなる。

米国の中東離れにより、湾岸諸国が、ユーロを基軸にした輸出入を行えば、基軸通貨ドルの威信は損なわれ米国の影響力は弱まる。
中国の一帯一路政策に中東各国が加盟すれば、元で取引が行われる恐れもあり、基軸通貨ドルが基軸通貨でなくなる。
中東産油国は、石油輸出依存型経済であり、製造業は乏しく工業製品輸入経済である。
裕福に見えるが、一部の支配者層と被支配者層との所得格差は大きく安い中国製品を輸入する国が多い。つまり、中国と輸出入の相互依存が出来上がる。

トランプ政権は、中国の覇権政策を徹底的に封じ込めようとした。理由は、基軸通貨ドルの保守でもある。

中国の一帯一路政策は、中東アジアの勢力圏拡大だけでなく商圏拡大でもあり、基軸通貨ドルと元の覇権闘争でもある。

バイデン政権は、民族、民主化運動弾圧政策の中国に対し何ら措置を講じる気構えがない。
米国に有利なら中国との貿易摩擦を回避する発言もした。
バイデン政権は、中国のチベット、ウイグル等の民族弾圧や人権問題等は眼中にない。大国となった中国と対峙する気はない。中東における同盟国の民族差別や人権弾圧を否定した政策とは真逆な政策で中国が同盟国扱いである。