残念ながら日本は既に退場してしまったW杯ですが、世界はまだまだ大騒ぎです。

さて、そんな騒ぎの中、隣国の偉大なる大統領閣下がなかなか血気はやる発言をしていた事を皆さんはご存知でしょうか。


 今月22日、韓国海洋警察の幹部と会談したときの発言なのですが、このような内容 でした。

あまりに馬鹿馬鹿しいのでしばらく放置しようかとも思っていたのですが、やっぱり腹が立つので(笑)ちょっと取り上げてみる事にしました。


 とりあえず突っ込みどころが無数にあるのでどこから手をつけて良いのかさっぱりわかりませんが、ひとつずつ整理していきましょうか。

まず、発言のタイミングの意図です。

内容は読んでもらえば分かるとおり、竹島を巡って日本と武力衝突が発生した場合の事を想定した発言なワケなのですが、北朝鮮のミサイル発射を巡ってゴタゴタしている真っ最中に発言する内容か、ということですね。

北については周辺諸国が一致して当たらなければならないということは、政治感覚に疎い人間であっても大体は分かることだとは思います。

しかし、正に一致して当たらなければならないその時に日本を敵視する発言を敢えてするその意図がまったく読めません。

…考えなんかはなからないのかもしれませんが(笑)。


 それにしたってもうちょっとマシな内容の発言をできないものでしょうか。

偉そうに「東北アジアバランサー論」を唱えている某大統領ではありますが、優れた国際感覚と影響力があってこそ初めて「バランサー」としての役目が果たせるはずです(パクス・ブリタニカ期のイギリスが大陸のパワーバランスを図ったような例を思い出すとその意味がよく分かるのではないでしょうか)。

しかし、かの大統領のバランサーは思考のスタート地点から狂ってしまっているように見受けられます。

今の韓国にあるのは地政学的な立地だけという、某大統領の能力にまったく関与しない用件だけです。

理論の正当性および有用性はここでは論じないにしても、理論の使用者の無能さが度を越すと何を口にしても空しいだけですよね。


 次に戦力比に対する評価です。

発言の中で、「日本はわれわれより優れた戦力を保有しているが、われわれは少なくとも日本がわれわれを挑発できない程度の国防力は持っている」というものがありましたが、どの辺が挑発できない国防力 なのでしょうか?

確かに陸軍はもともと北朝鮮を仮想敵としていただけあって、兵員数はかなりのものを誇っています。

しかし、現有の海洋戦力となると、ハッキリ言って海自に鎧袖一触で海の藻屑にされるレベルのものです。

現在日本を仮想的として海軍戦力の増強を図っている真っ最中ではありますが、ここ数年の間で万が一武力衝突が起こった場合、先方には残念ながら勝ち目はないはずです。

無駄に拳を振り上げて威嚇するその様はなんだか北の将軍様外交を髣髴させますが、相手の力量を穿き違えて振り上げる拳ほどこっけいなものはありません。

これ以上国際的に恥をかく前に早く拳を下ろすことを提言いたします。

ついでに言うと、「日本が我々を挑発」って何ですか?

勝手に危機感あおって、勝手に仮想的に仕立て上げ(それ自体は別に悪いことだとは思いませんが)、勝手に竹島を実効支配し、海洋調査を企図し、実行するその行動こそ正に「挑発」と呼ぶに相応しいと思うのですが、一体どのように考えているのでしょうか。


 最後に、発言の過激性の問題です。

前項でも少し述べましたが、私は日本を仮想的として軍備基準を設ける事については特に悪いことだとは思いません。

近隣国である以上何が起こるかわかりませんし、軍隊がある以上、どこの国と衝突するかの基準がなければなにも出来ません。

戦前の日本も、中華事変等で関係が悪化する以前から海軍の仮想敵国はアメリカでした。

また、同じくアメリカも日本やイギリスなどと衝突が起こった場合の戦争プランを策定していましたので、軍事レベルの問題としては特に悪い事ではないと判断します。

しかし、問題は一国のトップが、明確に仮想敵の名を挙げた発言をするというところにあります

これが北朝鮮が存在しなかったり、日韓両国がアメリカと同盟を結んでいない場合の発言であれば、「仲が悪いからなぁ」ということで事はすみます。

しかし、北朝鮮という両国共通の脅威があり、なおかつ直接同盟関係にないとはいえ、アメリカという共通の同盟国を持っている国を敵視する発言を公にしてしまった場合の波紋は当然考えて然るべきではないでしょうか。


 あまりに無能すぎる大統領の発言に対しては、珍しく国内紙からも苦言を呈される始末 であり、日本としてはまともに取り合うのすら時間の無駄ともいえるかもしれません。

しかし、ここまで言われてへらへら笑っているのであれば、今度は日本の姿勢自体が問われかねません。

彼らの下手な「挑発」に乗る必要はまったくありませんが、何かを仕掛けてきた場合、おいたが過ぎるとどのような目にあうのかをハッキリと知らしめる必要はあると思います。

現在韓国が企図している竹島周辺の海洋調査がその良い機会ではないでしょうか。

日本政府の毅然たる対応を、日本国民から快哉を浴びるような果断な処置を心より期待します。