「燃料が届いた」-。石油列車のガソリンなどが20日朝、

被災地に向けて出発したことや救援物資の灯油が届き始めたことで、

被災地の燃料不足は改善の兆しが見えつつある。

スーパーなどにも生鮮食品が並び始めた。一方、燃料供給は

被災地優先となっており、内陸のガソリンスタンドは以前に増して

長蛇の列。今後は一定量の燃料供給が続く見込みで、住民にも

徐々に行き渡ることになりそうだ。



宮古にタンクローリー


リクのひとりごと


JR貨物の「石油列車」の燃料を積んだタンクローリーが

20日に向かった宮古市内。あるガソリンスタンドには震災後初めて、

ガソリンなどを積載したローリーが到着した。


同店はガソリンの在庫が底を突き、供給をやめていたが、

今後は1日限定500台に限って給油を再開する予定で

市民にとっては朗報になりそうだ。


久慈市内でもガソリン供給量が少しずつ増加しており、

各スタンドごとに給油する量や金額などを制限して販売。

県石油商業協同組合久慈支部の兼田尚広副会長は

「徐々に量は増えてきている。焦らないで行動してほしい」と呼び掛ける。

野田村野田の大沢石油では2日に1回ほどのペースで

タンクローリーが来るようになった。同社の大沢吉雄社長(72)は

「メーカーには十分にガソリンも灯油もある。心配しなくても大丈夫だ」と話す。





大船渡にドラム缶17本


リクのひとりごと

「灯油が来たぞ」-。大船渡市の避難所や拠点施設に20日、

灯油の入ったドラム缶17本が届き、避難住民はほっとした表情を見せた。


同市三陸町の甫嶺地区の住民約50人が避難している龍昌寺に、

灯油を積んだトラックが到着。200リットル入りのドラム缶を

協力して受け取った。


避難住民の半数以上を高齢者が占める同地区は、

寒さをしのぐため一晩中ストーブを付けて夜を明かしている。

長引く避難生活を乗り切るため、灯油は欠かせない。

越喜来診療所の医師も毎日のように巡回診療に訪れ、

住民の体調を気遣う。


停電が続く中、発電機も届いた。ジャニーズ事務所が

コンサートに使う電源車が同日到着。食料や水も次々と届けられた。


同市三陸町越喜来は津波でガソリンスタンドや商店が壊滅。

燃料を確保するには約20キロ離れた市街地に行かなければならず、

街全体で少しずつ燃料を分け合っている。


約70人が生活を送る避難所の東区自主防災組織・坂本三也会長は

「節約しながら使っているので、灯油が来るのはありがたい」と

燃料不足解消に期待する。


【写真㊤=震災後初めてタンクローリーが到着した

宮古市内のガソリンスタンド=20日午後3時】


【写真㊦=灯油が入ったドラム缶を受け取る避難所の住民

=大船渡市、20日午後3時】




岩手日報WEBNEWS 2011 3 21より転載



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一歩ずつ、前に進み始めています。

灯油、これで少しでも暖を取ることが出来たら嬉しいです。

見守るしか出来ませんが、見守り続けます。