本来であれば、本日より、次回演出を務めさせていただく劇団角笛の地方ツアーに同行させていただきながら、演出方針を練る予定でした…。

しかしながら…、この度の政府要請を受け、劇団角笛さんの3月の公演は全て中止となりました。致し方ない判断だったかと思います。

人間の目には見えないほどの小さなウィルスに、ここまで人々が翻弄されるのですから、人間の無力さというものを痛感させられます。

この度の角笛ツアーの同行こそ叶いませんでしたが、昨年より、角笛さんの公演に立ち合わせていただきながら準備を重ねて参りました。そして、ツアーには同行しなくとも、角笛さんのアトリエに出向いての稽古は始動します!




劇団角笛〈第57回公演〉

この度、新演出における演出を担当させていただくことになりました。

半世紀以上に渡る歴史を誇る劇団に携わらせていただく緊張、そして喜びを噛み締め、私にできることを精一杯努めさせていただきます。

大型スクリーンを用いて大人数で創り上げる壮大な影絵。これまで、その裏側は観客に見えることなく幕で覆われていました。この度、その幕が取り外される「オープンビュー」というコンセプトの演出に挑戦いたします。

私が10代のとき、この劇団の舞台を観劇し、同時に、その裏側も観せていただく光栄に預かりました。その裏側を観たときの私の感動は言葉では言い表せないほどのものがあります。それは、私が演者であることを抜きにしても人々の心を打つものだと思いました。




劇団角笛の創立から56年間…、これまで観客にはその裏側は閉ざされ、あくまで、スクリーンの中での美学というものが守られてきました。

しかし、小さな子どもでもスマホを手にして動画を見るこの時代。スクリーンの中での世界はバーチャルの延長線上となってしまう側面もあると私は感じています。

劇場という空間がもたらすことのできる、人と人の出会い、ふれあい、人肌を感じる感動…。それを子ども達に伝えたい…と、切に願いました。

劇団角笛にとっても、長い歴史を塗り替えるほどの大きな挑戦です。同時に、革新的且つ画期的な挑戦であることを私は信じています。

角笛の魅力を最大限に尊重しつつ、より、これからの子ども達の心に響く舞台の創作を目指します。どうか、皆様のご期待と応援を、よろしくお願いします。