いよいよ今週末!開幕です!


まさかの新展開となった「シアター・ジョウ」。


「シアター・ジョウ」は、去る5月に閉館となりましたが、事務所社長の熱い計らいと、多くの皆様のご支援により、「毛皮のマリー」のみを上演する専用劇場としての営業が開始されることになりました!


Théâtre de MARIE
テアトル・ド・マリー


フランス語で「マリーの劇場」という意味です。


シャンソン曲の「La Marie-vison(毛皮のマリー)」はフランスで古くから伝わる有名曲です。この楽曲から着想を得て、作家の寺山修司さんが美輪明宏さんに当て書きした戯曲…、それが「毛皮のマリー」です。


本家本元の「毛皮のマリー」が初演されたのは1967年。「アートシアター新宿文化」での上演は今尚伝説として語り継がれています。


そして、私の人形劇版が初演されたのは2003年。寺山修司没後20年の年に上演されました。以後、約15年の間、この人形劇版は全国各地で上演されてきました。新国立劇場でも、ほぼ毎年のように上演されてきました。


初演に取り組んでいた頃、私は21歳でした。登場人物の欣也(設定18歳)に実年齢が近かった私も、現在37歳。今ではマリーの年齢(設定40歳)に近づこうとしています。


初演の頃には到底辿り着くことができなかった心情が見えてくるものです。1回の上演ごとに恐ろしいほど深まってゆく舞台で、毎回新作を上演しているような気分になります。


たくさんの大きな会場で上演をさせていただいた歴史を経て…先日、シアター・ジョウのファイナル公演にて本作を上演した際、この作品の理想形を見たような気がしました。


物語は…
密室空間で展開されるマリーの告白劇。


その劇世界の臨場感は、「シアター・ジョウ」にあまりにもぴったりでした。


10年に渡り運営を続けた「シアター・ジョウ」。場内に詰まった10年の歴史も、作品のスパイスとなっていました。


こんな極小空間で「毛皮のマリー」の上演は無理…、ファイナルだから無理矢理やってしまおう!と、先日上演されたわけですが…、


それが…


見事、怖いほど、ハマった…。


そして、寺山さんのメッセージに時代が追いついた。


多様性について積極的に思考されるこの時代、


異なるもの…と思われる何かをどう受け入れるか、


そして、親という存在の影響力について…、


今この世界に、現代のマリー、現代の欣也が大勢いるに違いない。この作品は、そんな彼らを慰め、背中を押してくれる…。


この至近距離だからこそ、言葉が、台詞が、ダイレクトに伝わる…。


やらねばならない…と思いました。


作品単体のための専用劇場なんて、まるでニューヨークのブロードウェイやロンドンのウェストエンド!なんという贅沢な取り組み!


ちょっと…これまた…
前代未聞の挑戦となります。


そして、全公演、カンパ制!
お代はお客様に決めていただきます。


なので、どんなものだか得体が知れない…と観劇を躊躇されている方、まずはいちど、騙されたと思っていらっしゃい。


そして、過去に何度も観てくださっている方も、またぜひご覧なさい。


同じ台本とは思えないほど、毎回、毎回、新発見がありますから…。


優れた名作は、物語に宝物をいくつも隠してあるように思います。


この宝探しの旅は、きっと私が死ぬまで、そして死んでからも続くのだと思います。


偉大なる寺山修司さん、
お母様の寺山ハツさん、
とんでもないものをこの世に残していただき、感謝します。


大切に大切に…上演させていただきます。




↑公演の詳細は公式Webサイトよりご覧ください。