神はそのままではこの世に一切手出しが出来ない
それゆえ人と繋がり人を自らの手足としてこの世にようやく手出しが出来る
遠い昔
太古の人々は自然と神々と繋がっていた
だからこの世は平和であった
しかし
人の心が曇り神々との繋がりが途絶え
世界は荒れ果てた
なんとかしようと思っても
繋がる人が居なければどうしようもない
だから
神はやむなく【龍】を使った
龍を使いこの世を変えるには
天変地異しかやり様がない
出来れば避けたいが
それしか手段がなければやむを得ない
龍がこの世を変えるとなると
地震で大地は揺れ
裂けた大地から火が吹き出し
すべてのものを焼き尽くす
雨が降り
風が吹き
嵐が起こり
大地は水に沈む
火と水の洗礼
神（火水）の意を受けた龍の洗礼
そうして文明は何度も移り変わってきた
今また
神は人と繋がりを求め
この世を変えようとしている
しかし
神と繋がる者があまりにも少なければ
再び龍を使うしかない
だから龍があちこちで動き始めている
大地の奥深く
海の奥深く
山々にも
河にも
空にも
様々な龍が動き始めている
この世を浄化せんと
神の意を受けた龍たちが
活動を始めている
人はいったい何度同じことを繰り返せば
その魂は『改心』するのだろうか
魂に刻まれた記憶よりも
目の前の慾に囚われて
再び曇りに曇った魂
もうやり直しは出来ないのだということを
思い出すことも厭う
それほどに曇ってしまった
何故いま龍たちがこれほど人の脳裏に呼び覚まされているのか
しかしそれでも気付くことさえない
まるで見ないようにしている如くに
神の意を受けた人と龍
その思いは同じ
されど意を一致せねば
結果は変わる
それが出来ねば
再び繰り返すだけである