MK&G
、そしてクンストハレ
という見どころ満載の美術館をふたつ、
たっぷり時間を見て回ったものですから、一端ホテルで小休止。
この日の夜には教会でオルガン演奏会を聴こうと目論んでいたものですから。
で、その会場の方へと向かっていきがてら、立ち寄ったのが聖ペトリ教会でありまして、
何でもハンブルクで最も古い教会なのだそうでありますよ。
内アルスター湖越しに遠目で眺めるやると、こんな景色が見えますけれど、
3本見える塔のうちで真ん中に一番高く見えているのが、聖ペトリ教会の塔。
ちなみに右側のはハンブルク市庁舎の塔でありまして、
この見え方だと両者の間に距離がありそうですが、
実際に市庁舎前広場に立つと、聖ペトリ教会は思いのほか近いなぁと。
ところで、最も古いとはどのくらいなのか?ですけれど、
何でも11世紀にはもう教会としてあったというのですね。
されど実際の塔を見る限り、さほど古いもののようには見えない…のは当然なのでして、
1842年に起こった大火で焼け落ち、建て直したのだとか。
では、ハンブルク最古の教会であることを偲ぶよすがが全く無いのかというと、さにあらず。
そも教会の入り口の扉に取り付けられた把手に目を向けてみることになるわけです。
ライオンを象った、このブロンズ製の把手は1342年の作であるそうな。
ハンブルクの公共スペースを飾るアートワークとしては最古のものなのだとか。
と、扉の反対側に目を向ければ、
こちらにはどうやら虎らしき(額あたりに縞模様が見えるものですから)把手が。
ですが、こちらに関しては何の言及もなされていないことからすれば、後付けのセットなのかも。
実際、ライオンくんの鼻のあたりのてかてか具合は、
由緒があるからこそ多くの人が触っていった跡であるのか、
(メルンのティル像
ではありませんが、こうしたものには触りたくなるのでしょう)
はたまたそれこそ長い長い年月を掛けて触れられた賜物であるのか。
虎くんの方にこのてかてかはありませんものね。
堂内に入ってみても由緒を偲ぶものが見られるのでして、
「Beautiful Madonna」とも言われる、砂岩でできたこのマリア像は1470年頃のもの。
15世紀頃にハンブルクにもマリア信仰があった証拠とされるそうなのですよ。
と、古いものを見た反面、何せ再建されたこともあり、
こりゃあ新しいのだろうなというものも。
ひとつはステンド・グラス、ひとつはオルガンでありましょうか。
オルガンはどこの教会もその歴史と音色とを競っている感がある中で、
1955年製とは他との比較でかなり弱い位置にあるかもしれませんですが、
2006年にリストアされ、拡張されたとなると、むしろ最新式で勝負に出ているかもですね。
そうそう、冒頭に触れた教会の塔ですけれど、
高さ132mとあってはさぞや市庁舎を間近に望む展望台として最適ではと思うところながら、
500に余る階段を上る(つまりはエレベータが無い)ことになり、遠慮をしておくことに。
何せ成田出発編
で触れた「別の災い」がこの頃にははっきりひざの痛みとして現れてきており、
歩くにも難儀をし始めておったものですから。
この後の旅程はどの程度の無理ならきくかな…と常に算段しながらでありましたですよ。
ま、それはともかくオルガン演奏会の前に(あまり時間もないことだし)軽く晩飯でもと、
聖ペトリ教会の面する繁華なメンケベルク通りから枝分かれした歩行者天国のシュピタラー通りへ。
目指したのは、先のホテル小休止の時に目星を付けておいた店というか、スタンドというかです。
フィッシュ&チップスで夙に有名なお店らしく、
店頭で紙ラップに包んでもらい、そのまま立ち食いの人が多数いたですね。
ですが、店の前には簡易なテーブル、椅子、パラソルが並んでおり、
まあレストランに入って食べるほどの手間暇はかからんだろうと、座ってオーダーすることに。
料理のメインは要するにフィッシュ&チップスなわけですが、
その魚の種類があれやこれやあるもので。
何はともあれビールを飲みつつ考えて、やはりふわっとした白身魚がよかろうとタラをリクエスト。
付け合わせはフレンチフライが基本なのでしょうけれど、
そればかりでは飽きるのでマッシュポテトをお願いしすると、こんなふうに出てきました。
さほど大食いでないものには、たっぷり夕食分はありましたですね。
予想どおりに、中身はふわっと、外側はサクッと。美味かったです。
(グルメ番組のコメントみたいですが)
…といったところで思い出しましたですが、
どんなものを食していたのかを織り交ぜて書いていくつもりがすっかりお留守になっていました。
この際ですから、ハンブルクのレストランでの食事のことは最後にまとめてどぉんと書きましょうかね。









