『わたしの美しい庭』凪良ゆう著を読みました。
題名に惹かれて選んだ本です。
表紙に赤い鳥居⛩️の絵が見えるでしょう。
マンションの屋上に、縁切りの神社があって
そこの最上階に住んでいる宮司さんが毎日手入れをして守っている美しいお庭の絵なんです。
読後感は、表紙の絵のように爽やかで素敵なお話でした。
心に残るフレーズもたくさんありました。
百音(もね):小学生5年生 10歳 女子
統理(とうり)、翻訳家、宮司、マンションの大家
路有(ろう):ゲイ
特に印象に残った箇所
百音ちゃんは、道徳の授業で
思いやりについて話し合い、感想文の宿題が出されました。そのことについて養父の統理さん(宮司)と隣人の路有さんとお庭でお茶をしながらの語らいの場面が素敵でした。
先生は
「思いやりとは、自分がされて嫌なことを人にしないこと」と言いました。
↑私もそう思っていましたが、
3人の会話を読んでいて
自分がされて嫌なことが相手も嫌だなんて思い上がりだと気がつきました。
確かに99%は、そうかもしれません。
でも100%ではないことに。
その気付きの箇所は、👇
下校時
両親を亡くして養父と暮らす百音ちゃんに対して
親の愚痴を言うお友達が気を回して謝罪した思いやり行為は、哀れや惨めさを感じさせられる違和感でした。
統理さん:「百音の感情は百音だけのもの
誰かにこう思いなさいと言われたら、まずその人を疑ったほうがいい。どんなに素晴らしい主義主張も人の心を縛る権利はない」
「ぼくたちは同じだから仲良くしよう」
より
「ぼくたちは違うけど認め合おう」
次の次では
それでも認められないときは黙って通りすぎよう
無駄に殴り合って傷つけ合うよりは、他人同士でいたほうがまだ平和だ
参考文献
『茨木のり子詩集』 谷川俊太郎選(岩波文庫)
だそうです。