今回は「心と呼吸」の関係を取り上げよう。
臨床心理士に教わったのだが、心と身体は密接に連動する。もう少し詳しく言うと、「気分」「思考」「身体」「行動」は密接のようだ。そこで、ここでは「気分」「思考」を心とし、「呼吸」を行動として捉えて解説する。
呼吸は心にまで響く
呼吸は生きている限り終わらせる訳には行かないものだ。
水に潜る場合などは別として、寝ても覚めても呼吸はする。吸って、吐いてを何十年も繰り返す。よく飽きないものだな、と思いながらも、心臓を動かすことと同様に呼吸を意図的に辞める人はいない。
呼吸について、話を別次元に移すならば様々な夢も見えて来る。
ある世紀末救世主は呼吸によって人間の力を100パーセント出し切って相手を倒した。「アタタタ」と叫びながら敵を攻撃して「お前はもう死んでいる」なんて決め台詞を決めたもの。
まぁ、「アタタタ」と叫ぶ時に呼吸は乱れないのか?とも思うが、そこを突っ込むと原作者が涙するかも知れないから黙っておく。
ただ、呼吸が人間の身体に及ぼす影響は意外にある。「アタタタ」などとは叫ばなくとも、結構な影響があるので、ぜひとも覚えておきたい。
それは「リラックス」に大きく関係する点だ。
「呼吸」と「心」の意外な関係
自分が通った復職施設は鬱やら双極性障害やらのメンタル疾患のある人ばかり。多くが真面目過ぎて会社ドロップアウト寸前の状態なのだが、揃いも揃って緊張感が抜けない身体らしい。
そのため、身体の緊張をほぐすための治療が必要なのだが、その1つが「呼吸」を整えることだった。
この復職施設では「身体と心の関連性」を教わったのだが、感情や思考は身体と行動と密接に関係しているとのこと。相互関係になっているから、身体に優しいことをすれば思考と感情が整う。逆に身体に悪いことをすれば思考も感情も落ちてしまう、ということだ。
例えば、冬の寒い夜に空腹だと、寒さと空腹感で感情が落ちてしまうだろう。しかし、家に帰って温かい部屋で美味しいものを食べれば感情も持ち直す。このように、周辺が温かいか寒いか、空腹か満腹かでも気分が違うのだ。
そして、この呼吸だが、実に簡単。 基本は腹式呼吸。ゆっくり吸ってゆっくり吐くこと。この時、吐くことに意識をすることが大切だということ。また、下腹部を意識して呼吸をするとのことだ。
それに重ねて身体に優しいことをすると良いらしい。例えば、アロマを炊いたり静かな音楽を流したりすること。そうすれば、より良い効果を現すとのことだ。
そういえば、以前に世話になった鍼灸師が言ってた言葉を思い出した。「呼吸は無意識にまで届くから」とのこと。ゆっくりとした呼吸は無意識の部分にまで作用する療法らしい。何よりもタダなので、ぜひとも試してもらいたい。
躁鬱病の自分にも有効か?
結論から言うと、自分は有効だと感じる。
と言うのも、実際に深呼吸をすると落ち着くからだ。
自分の場合には、過度の緊張のためか、手が震えることが多い。しかも、震えはひどく、ペンを持つのも苦労するレベル。
そのため、基本的には字が書けない。
ところが、それでも自筆が必要な時がある。例えば、公的な手続きなど。
そのような場合には、案の定、手が震える。そして、震える自分を見て慌てる。更に震える……と悪循環に陥る。
しかし、そのような時に、呼吸をゆっくりをして整える。手の震えは止まらないまでも、少しだけ落ち着く。そして、汚い字で書く。
終わりに:「呼吸」と「心」を考えて
この記事を見て心当たりのある人は多いことと思う。深呼吸をすればリラックスできるし、過度の緊張を味わうと過呼吸にもなり得るからだ。自分としては、深呼吸の効用を読者諸氏と分かち合いたい。一息ついて、気を取り直してはどうだろうか。
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