シティーハンター2019新宿プライベート・アイズ 観てきた! ネタバレあり感想。 | JOLちゃんのブログ

JOLちゃんのブログ

映画・漫画・アニメ諸々を検証という名目で好き勝手に毒舌解説するブログです

予告通り!!

シティーハンター 新宿プライベート・アイズ

観てきた!!

 

久しぶりに

映画館で感動した!!

 

完全完璧なファン・ディスクです。

でもこんなに出来のいいファン・ディスクはありません!

 

もちろん色々マイナスな面もありました。特に作画はちょっと残念。

リョウも二枚目というより三枚目のシーンが多かった気がします。

作画はともかく、リョウの三枚目寄りは今の時代に合わせたのと、作品のいい成長だと思うのでそこはいいです。

 

昔のリョウちゃんは20代後半

今のリョウちゃんは30代!

 

と考えるとシックリきます。

実際のところオリジナル・スタッフの声優さんは、テレビ終了から30年近く。テレビスペシャル終了から20年!

そのブランクなんか全然感じないくらい見事でした! キャラ崩れしていません。 

しかしさすがに声に「若さ」は感じません。

 

そう考えると、全員30年前のキャラではなく、やっぱり少しだけ歳は取っているように思えます。

でもそれがいい成熟具合で最高によかった!!

 

 

一応、30年前の原作の話をすれば……

シティーハンターってハードボイルドみたいに感じますが、作品のテーマは実は恋愛、ラブストーリーです。

 

 

■ そもそも冴羽リョウってキャラは!

 

 

毎回出てくる美人依頼人と、リョウと香の三角関係。最終的に大体依頼人の美女たちはリョウに惹かれるけど、リョウと香の絆を知り身を引く……というのが基本パターンです。

 

ということで、実は毎回何かしらの恋愛劇なのがシティーハンターなんですよね。まぁ、違うパターンもありますが、大体リョウと香の絆の話ですね。

 

実際、リョウと香の絆って誰が見ても確定だけど、実はリョウって「誰かを愛する事に臆病」なキャラなんですよね。

そしてその時々で香を愛している自分を認めたり、時に愛するが故に距離をとろうとしたりします。(ゲストが男キャラのとき多いw)

この不器用だけど時々見せるクールさがリョウの魅力ですが。

これが普通のキャラだと単なる恋愛ベタで終わるんですが、リョウはその点女心も分かるし二枚目だし、モテてないようですごくモテるのでいいんです!

 

ということで昔のテレビ・シリーズはこんなカンジで終了します。原作のほうでも完全に結ばれるまでは描かれません。

唯一のパートナーというところで終わります。

 

リョウ「女は一生恋愛していられるが、俺は時々しかできない」

名言デス!

 

でも、今回のリョウと香は……もうすっかり夫婦の雰囲気ですw(エンゼル・ハートが作られた後だしなw)

視聴者もファンも今更二人の関係がどう進展するかなんて興味ないし、作品で描かれるのを見るまでもないです。

 

なので、今回ちょっと夫婦感があって今更その点をメインテーマにしなかったのは英断だったと思います。

 

ついでに海坊主もすっかり仲良しです。一応昔は仲良ししつつプロとしては対立する関係でしたが、ここももう仲良しです。これも含めて時間の経過があった事の円熟した関係になったんだと思います。

 

という理解をしてから観ると、本当にいいカンジの人間関係に成熟していて、「やっぱりこうなですよ」っていう感じでファンは満足できます。

 

ま……とはいえやっぱり今回もリョウは依頼人にもっこりするし、香はボスキャラに言い寄られたりしてヤキモキしますが、昔と違って二人の絆がハッキリあるのが描かれているから満足です。

 

 

とりあえず、何がいいたいかというと、二枚目であり三枚目であり、成熟した大人の男として

冴羽リョウほど見事にカッコイイ男はいない

という事をオイラは力説したい!!

 

なんていうか、「自分ならリョウみたいになりたい」とか「自分ならリョウをもっと魅力的に描ける」とか、そういう感覚が全く出ませんw もうあれはカッコイイ男の完成形ですw

 

声が最高にカッコイイですしねw

 

 

■ 新宿プライベート・アイズについて。

 

 

いい加減に今回の映画の感想を書かねばw

 

とはいえ、いくつかネタバレは書きますが、折角なので映画館で観て欲しいのであまりストーリーは書きません。

でもいくつか気付いた点があるので、雑学ネタみたいなカンジで買いていきたいと思います。

 

● 映画としての出来。

 

ファン・ディスクとしては95点!

映画としては80点!

 

どちらも減点は作画です。

 

女キャラや海坊主は崩れないンですが、リョウが作画崩れしてるんですよね。後、シティーハンターといえばコルト・パイソンですが、パイソンもほとんどのシーンで作画がおかしい。リョウとパイソンは昔のテレビシリーズ圧勝です。

 

 

まぁ……業界人からいわせて貰えば無理デスヨwwww

 

オイラがアニメ映画で最高峰だと思う「逆襲のシャア」を作っていたころのサンライズの作画ですもん。

 

元々が画力の高いリアル系キャラの本条司先生の作品。

今のアニメ業界であの作画陣で

主人公の冴羽リョウを120分描く事は

実際不可能だと思いますw

 

コナンやルパンと違うもん……デフォルメキャラじゃないし。二枚目のときはもちろん、モッコリしている時だってどこか二枚目風は残してなきゃいけないしww ただそれにしてもちょっと作画は悪かった。やっぱり劇場の大スクリーンで最高の男キャラを堪能したいし。

 

ちなみに女キャラも実は同じで、北条司先生のキャラじゃなくて別物なんやけど、まぁ作中で統一されているから違和感は少ない。でも明らかに冴子は難しそうで、香と美樹は別キャラの美人ですw 特に香は別人ww 明らかにメイン・ヒロインw

 

サプライズだった「キャッツアイ」の三姉妹なんか、「誰?w」っていうくらいw 

昔のキャッツアイの三姉妹の美人ぷりを考えたらビックリです。

 

 

ちなみにアクション・シーンとかも昔はもっとロングのカメラワークで作画が凄かったけど、今回アップが多く、そこは昔のテレビのほうがやっぱり上ですね。昔のテレビシリーズの時々やりすぎなくらい面白いアニメ・オリジナルの話なんかアクションの作画凄かったしなぁ……アレとはもう比べられん時代か。

 

というあたりが今回の映画で数少ないマイナス点です。

 

 

映画としては、ファンと初見、どっちも楽しめるものとしてよかったと思います。ファンだけ楽しんだ! じゃなくラストまで作ったのは凄い。

 

リョウがモッコリするたびに笑いが起きる劇場!

あれでも昔より大分ソフトだし、ハンマーのツッコミも抑え目やけど受けてましたw

もうあんな女好きキャラが嫌味も拒否感もなく出せるキャラってリョウしかいないんやろーなぁ……。

 

 

● ここがズバ抜けてよかった!!

 

新宿のロケーションがすごい!!

もうカンペキ

新宿観光映画デスw

聖地巡礼が新宿駅周辺!

 

新宿駅、歌舞伎町、西新宿と東新宿……その周辺など新宿の描写がリアル!

多分東京在住者は「おー!! あ、ここや!w」となるくらい。タイトルに「新宿」とつけるだけありました!

昔もそこそこ新宿だったけど、今回はかなり露骨でリアルに新宿駅近辺が描かれています。

 

歌舞伎町の東宝のゴジラに火を噴かせるなんてよくやれたな!w

 

ま……実際の新宿はもっと人も車も多いですけどねw

 

 

夜景や西新宿の俯瞰の背景が写真加工なのは少し残念。細かいところまで描いてほしかった。

ただあれを背景さんに描いてもらうとあの1シーンで何日かかるかわかんないケドw

 

後、もう気持ちいいくらいの音楽の使い方!

昔の主題歌、OPやED、作中曲使いまくりですw

ファンは音楽が出るたびにワクワクが止まらない!w

 

シティーハンターが名作なのは音楽の力が大きい! それがミックスで入っているからファンは感動デス。

 

最後のGetWildはなんと字幕入り!

 

やられた!! 

 

 

● ここは昔と違う点

 

① リョウの体格と身長がテレビと違う。

 

リョウちゃん、身長は高い。原作だと186cm。ただ、アニメは191cmなんです!

だからアニメ版ってちょっとノッポでスラっとしていて細マッチョ風なんです!

今回見るかぎり原作寄りになっていて多分186cmのほう。ま、版権の北条先生の今の作画に合わせたカンジ。

なので原作順行なのでリョウちゃんは背が低くなったかわりに筋肉がしっかりついてます。細マッチョというより普通のマッチョです。多分これが悪手になった気がします。どうしても筋肉の質感考えると服を着てても体が丸くなるし、脱いだら結構ガッツリマッチョなので作画が悪くなった原因になった気が。これが昔のオリジナルの細マッチョならもう少しマシだったかも。

 

 

② 香の髪型が違う!

 

なんか髪長かったよね、香w

くせ毛で長い髪できない設定はどこいった?w

えり髪がストレートになった分、昔のキャラデザより若いし美人なんですがw

 

ちなみにシティーハンターって漫画(アニメは違うけど)では珍しく、作中でちゃんと歳を取る設定。確かテレビも原作も終了時の香の年齢は24歳。今回は多分26歳前後。ちなみにエンゼル・ハートでは28歳という設定。

 

これでいくとリョウも大体32~34再くらいの設定か!?w

 

③ リョウのマンションが違う!

 

厳密にいうと原作順行になった。

アニメ版はレンガ作りのちょっとオシャレな建物で結構大きくて、家の中もオリジナルでNYスタイルというかアメリカ・スタイルというかそんな建物だったのにただのアパートになっちゃった。これは原作のほうと同じ造り。

個人的にはテレビアニメの続編だしアパートもテレビオリジナルのほうをベースにしてほしかったんやがなぁ……。

 

 

④ リョウのホルスターとショットガン使用

 

リョウのホルスターが違った!!!w

 

一瞬しか出てこないけどw

 

リョウのホルスターは原作とテレビで全然違っていて、原作は初期はショルダーホルスター。フロントタイプのミリタリー系の古いホルスター。しかし中盤以降ホルスターは使わずズボンに突っ込んでる。

アニメはずっと同じデザインのフロント系ミリタリーのホルスター。勿論実在していないオリジナルホルスター。

 

それが今回の映画では、オープンフロントのクラム・シェルタイプに。

こう書くとどういうホルスターか分からないけど、簡単にいえば「あぶない刑事」の鷹山ホルスターと同じタイプ。ま、こっちのほうが使いやすいし参考にするホルスターも多いしね。

 

後はCMでも使っているサドル・カービン・タイプのショットガンを使う。

「ターミネーター2」でシュワちゃんが使っているショットガンで、バレルとストックをカットしてます。

ショットガンは威力重視のスラッグ使用で散弾はしません。

 

ちなみにリョウちゃんがライフル以外を使う事はかなり珍しい。ボルトアクションライフル(多分モーゼルのスポーツ・タイプ)とM1カービン。後はエンゼルハートでステアーAUG使ってたっけな? でも基本はパイソンやったのにな。

 

「浮気はしないんだ。こいつに関してはね」

とテレビシリーズでいうてたのに!w

このセリフを覚えているコアなファンもそうそういないやろうしなwww

 

 

ちなみにパイソンのほうが今回的として出てくる戦闘ドローンに有効だったというのは……それだけパイソンの扱いがチートということですww

 

 

ついでに作中、リョウは冴子だけでなく公安の刑事から情報をもらったりと関係ありげです。

なりで中盤の傭兵との銃撃戦は何故かパイソンは使わずパチンコを指で弾いたり格闘で倒したりします。その後そいつらは警視庁が逮捕していったんでパイソンを使うと拙かったわけやが、どこかで冴子が一言「パイソンもっていなかったの?」「忘れてたー」「スイーパー失格ね」みたいなやり取りがあるとよかったかもしんない。

 

⑤ そもそもプライベート・アイじゃねぇー!!!

 

プライベート・アイは「私立探偵」のみことです。

 

探偵じゃないよねw スイーパーだしw

スイーパーっていうてるけど本来は殺し屋だしねw

 

⑥ 新宿御苑が新宿遊園に!

 

これはクライマックスで出てきた場所。立地、雰囲気、間違いなく新宿御苑なんやけど、ここだけはオリジナル設定の新宿遊園になってました。ま、すぐ近くに悪人たちの会社のタワービルがあるし、新宿御苑にはない庭園とかもあったからさすがにそのまんま新宿御苑にならなかったけど。

 

⑦ 誰よりも大きいモッコリがジョッキで隠れるのか!?w

 

芸人アキラ100%のモノマネでリョウちゃん100%やってましたw

 

しかし自称世界一のモッコリが大ジョッキで隠れるのか!?w

 

と、ちょっと下ネタやけど思いましたw

 

後、上記でいったけどこの時裸になるけどかなりゴツイ体です。ここは細マッチョがよかったなぁ……

 

 

● 溢れんばかりの愛!!

 

 

最後にまとめるけど……もう、こんなに作品愛に満ちた作品はなかった!!

 

レギュラー陣の声優さんの熱意がすごかった!

いや、声優さんたちってみんな関わる自分のキャラに愛情もつけど、今回は変わらぬ声で、変わらぬキャラで、衰えも感じないプロの技を見ました!

 

特に神谷明さんの愛情はすごい!

 

本当に冴羽リョウが好きなんやなーって感じる!

神谷さんも色んなところで公言してるしね。

多分、オリジナルの配役でなかったら、この半分の完成度もなかったと思う。

 

伊倉さんと一龍斎春水(麻上洋子さん)なんて、最近あまりアニメにも出てこないし、出てきてもゲストや講師だったりでこんなに出てくるなんて久しぶりで久しぶりなのにちゃんと昔と変わらなかった!

 

後はやっぱり感激したのは今回敵役で出てきた4人!

 

山寺宏一さん、大塚芳忠さん、山崎たくみさん、矢尾一樹さん。

みんな今では御大ベテラン声優さんやけど、実はテレビシリーズの時、まだ駆け出しで、モブや犯人役にローテーションで出ていた人たちなんです。

それがわざわざ集まって、また敵役をやる……ってなんかすごいです。

今回若手人気声優は一人もいなかった!

 

それだけ関わった声優さんたちにとって「シティーハンター」って作品が特別なんだなーと思うと嬉しくなります。

 

ちなみに「キャッツアイ」の三姉妹も思ったより出番が多くてよかった。

ただ……逸見クンは今どうなってるんだろうか?www

 

 

 

……音響制作費……

すごかったんやろなw

 

 

● ということでまとめる!

 

とにかく関係者見んなの作品愛がすごかった!

多分ファンの人の期待度もすごかった!

昭和の作品なのに、ちゃんと現代バージョンに真価していた!

ファンが喜ぶ小ネタはそこらじゅうにあって、終わりまで大満足でした。

それでいてちゃんと30年という年月考えて現代風にアレンジされつつ、上手に仕上がっていた!!

テレビ版のストーリー2時間版でなくちゃんと劇場版になってた!!

 

大感激&大満足デス!

 

 

「もっと斬新なストーリーがいいんじゃない?」という人もいるかもしれませんが、「シティーハンター」はお約束でいいんです。いってしまえば昭和時代劇みたいなものですからw ストーリーの妙を楽しむ作品ではなく作品世界観とリョウを含めたメイン・キャラたちの魅力を楽しむ映画なんだし。

 

 

もちろん第二弾、第三弾とあれば絶対見たいと思う。

そして大ヒットして「やっぱシティーハンターはすごい」と認められて欲しい。少なくとも惰性でやっているコナンやルパンよりはるかに面白いシリーズなんだし。

 

だけど、これだけ今回のできがよかったら次はもうファン・ディスクでは駄目だしハードルは高いし声優さんのギャラは高くて簡単には収録もできない。

 

 

そう考えると……下手に駄作作られるよりはこのままのほうがいいかなぁ……。

 

 

 

次はコードギアスや!!

 

こっちも……あまりネタバレには適さない映画やなw