篠崎・瑞江散歩 | 上京パンダ

上京パンダ

東京四年目のパンダ。



東京の東の端をぶらり。

お昼ごろ、初夏の日差しを浴びてむくりと起き上がる夏バテパンダ。だらだらしてると時間はあっという間に過ぎていく。慌てて電車へ飛び乗り地下鉄新宿線の篠崎駅へ。千葉県と接する東京の東端にあり、荒川と江戸川の二つの大きな川に挟まれて江戸川区。その中でも最も東に位置する篠崎駅。地図を見てもまわりは住宅地と公園、農地が広がるのどかそうな土地。

篠崎駅まわりはお店があったりして若干の市街地感。そこそこ人がいる。駅の北側をフラフラ歩いてみる。とたんに住宅街になっている。あんまり人はいない。あー、のどか。

 

通りがかった浅間神社に立ち寄る。小さい神社だと思って入っていくと建物がいくつかあって割と広い。本殿は小さい山の上にあって富士講碑がある。そばの建物の脇には白い狛犬の像があるのだが、ちょっと変わったダイナミックなデザインになっている。口がでかい。

「篠崎音頭」の歌詞が説明に書かれていた。夏祭りとかでみんなで踊ったりするのかな。ハアー、ソーレ、ヨイトナ。



篠崎公園に寄り道。広い敷地内に、球グラウンドやテニスコートもある立派な公園。地元の少年野球だろうか、夏の暑い陽ざしの下青春の汗を流していた。芝生広場では親子連れやお年寄りが穏やかな午後の時間を過ごしている。
遊具のある広場のそばに、背の高いまっすぐな木が密集しているところがあって、上方の緑を見上げながらしばし木陰で涼む。篠崎住人のオアシスを離れ南小岩のあたりへとプラプラ進む。




興農親水緑道沿いに歩いてみる。農業用水のためだろうか親水緑道が多い江戸川区。細い小川だけれど岩が置かれていたりタイル画があったりときれいに整備されている。水辺を歩くと若干の清涼感があるけど、そこから住宅街へ入っていくと暑い。

小さな商店街を通る。日曜の午後、歩く人は少ない地元密着商店街。ブラブラと横道に入って住宅地をさまよう。




篠崎あたりからちらほらと猫さんが顔を見せてくれて、結構猫が多いのかもしれない。だいたい昼寝していた。南小岩のとある路地で猫レーダーが反応!少し離れたところに猫のかたまりが。こちらに気づき親猫が民家のほうへ走っていくと、そのあとを追いかけて4匹の子猫たちもぴゅーっと元気にダッシュ!灰茶黒シマの子が2匹、黒白パンダ柄が1匹、灰黒シマの子がちょっとどんくさいのかみんなより遅れて駆けていった。

猫たちの去ったほうへ回り込むと、家と家の間の塀の上を進む母親猫と鉢合わせ。怪しいパンダを警戒しこちらを注視する母猫。その後ろから子供たちが追いついてきて、チューチュートレインよろしく塀の上に一列に並んで一斉にこちらを見ている。こちらを見つめる子猫たちの可愛い姿を前に思わず写真を連写。むっちゃいい画が撮れた。

一方の父親(っぽい)猫は玄関先でのんびりあくびなんかして、だらけている。体の柄が母親と同じ感じでお似合い夫婦といった感じ。そのそばには近所のおじいさん(っぽい)風の白猫さんが寝っ転がっている。
家の間の奥のほうをよく見てみると、4匹の子猫たちが、ブロックに上ったり下りたり、虫を追いかけたり、わちゃわちゃと遊んでいる。どんくさい子だろうか、溝にすっぽりと体をはまり込んで伏せている姿がかわいい。やはり子猫の可愛さは殺人的だ。子猫たちにたっぷり癒されて再び住宅街を西へ。



江戸川区を縦に切り裂く新中川のほうへと向かう。このあたりは「鹿骨」と書いて「ししほね」と読む地名。鹿の字がつく鹿島神社に立ち寄る。名前通り境内には鹿グッズが。賽銭箱の全面には鹿の角マークが描かれている。珍しい図柄だな。本殿わきには鹿の親子のブロンズ像がある。シカさんを拝んで川のほうへと歩いていく。




新中川に架かる鹿骨新橋を渡ってみる。橋の途中に像が建つ休憩スペースがあって、川からの景色を眺める。あー、のどか。おとなりは鹿本橋。やや小ぶりな橋。橋を渡り土手沿い南下していく。鹿本橋の入口にカモの親子の像がある。像多いな。
ひとつ南にある大杉橋へ。こちらにはをまだら三毛猫さんがいらっしゃった。こちらを気にしながら草の上で佇んでいる。橋を渡って鹿骨のほうへと戻る。



東西に延びる幹線道路、京葉道路と並行して篠崎の南をぐーんと東へ歩いていく。住宅、公園、学校以外に何もないんじゃないかと思える地図模様。今度は江戸川のほうへとやってきた。江戸川はここ篠崎で旧江戸川と江戸川放水路に二股に分かれて流れていく。旧江戸川のほうには江戸川水門という水門があり、篠崎と対岸の千葉県市川市をつないでいる。なかなか大きな水門が数十メートルにわたり伸びている。薄暗くなっていく空に川と水門、静けさの中に蝉の声が響く夏の夕暮れ。
川沿いの土手道を歩いていく。東に向かって再び篠崎を横断、陽が落ちてきたので少し歩を早める。


川沿いから住宅地へと入りズンズン東へ。都営地下鉄新宿線の隣駅である瑞江駅へ向かう。駅のまわりは高いビルや飲み屋さんもあったりして、篠崎駅よりも栄えている感じを出している。人通りも多め。

駅のある建物も思ったよりでかい。壁面には花の柄。本屋に寄ってから地下鉄に乗り込む。





東京だけどのどかな時間が流れている篠崎・瑞江。

なかなか馴染みのない東京の東の端を歩いた初夏の江戸川散歩でした。

上京パンダ