この世が あなたみたいな人だけだったら 神サマは涙なんて造らなかったよ 疑うなんてコトバいらなかったよ



いっそ今 大洪水がおきてみんな死んじゃって そしたら僕は 乗るはずだった方舟に あなただけ詰め込んで 未来にたくすよ 悲しみなんかない世界を あなたが造るんです ねえそしたら あなたこう言うの


運転なんかできないわ
あなた代わりにやってちょうだいな


嬉しくて悲しいから やっぱりだめだよ ほら水がもうそこまできてるから




まっしろなまっしろな
あなたにあいたい
まっすぐなまっすぐな
あなたでいてよ
コトバなんてひとつもいらない
ただ笑顔でいてほしいだけ




どうして僕を造ったの いらなかったでしょ? 『ごめんよ手違いで…』 なんて言われた日にゃ 枕びしょびしょになりかねないから やっぱゆわないでよ


もしあなたに届かないなら でっかいタワー作って きっと届かせてみせる
じっくりじっくり作って じっぐらじっぐら作って バラバラにされた中から 選んだコトバで愛を届けよう



まっしろなまっしろな
あなたにあいたい
まっすぐなまっすぐな
あなたでいてよ
コトバなんてひとつもいらない
ただ笑顔でいてほしいだけ



あなたが教えてくれました 人を信じること 信じるとは人のコトバと書くんだと 裏切って傷つくより 信じて傷つくことが かなしいけれど美しく それが人なんだと



世界の終焉(おわり)に も一度あなたが現れたら くたびれた世界の真ん中で こう叫ぼう



おかえりなさい


歩いてく逆さまの空に空気がよどむ
ミステリー小説の主人公のような
ひらめきも今はどこか遠くへ
目を開けたらむらがる猛獣の塊
不気味にうごめく死体たちのパレード

気まぐれな神の与えた試練に
ざわつく下界を統べる者
いつからそこにあって、何のためにあるのか、誰の記憶にも残っていない闇の古城
迷い込んだアリスは二度と日の光を見ることはない

掌にのせられたアイツの心臓
奪い返す術は誰も知らない
今夜のこの街は雨が降るらしい
黒猫が空を駆け、烏が地を這う

黄昏へ飛び立ったふくろうは
背景画の中へ飛び込んで死んだ
悲しげに泣く誰かの叫びに
呼びかけるのは亡者の麗句
全ての闇が空を覆ったその時
扉は開かれる

食べられると察した赤ずきんはとっさに狼を撃ち殺す
1番頑丈なれんがの家も一度入れば逃げ出すことができない塞がれた世界


やつらに聞こえたら最後
もうどこにも逃げられない
紫紺の街を今日もはいずり回るのは片腕のアリス