いいの これでいい
そうよ こうなると
知っていた私

 

夜霧のハニー 前川陽子 1973年

「夜霧のハニー」は
1973年のアニメ「キューティーハニー」の
エンディング曲。

50年も前の曲だ。

僕の世代では、オープニング曲より
こっちがいいと思っている人も多いと思う。

アニメの一瞬全裸になる変身シーンに
ひかれて見てたということは
一旦、脇におこう。(脇におくのか)

「キューティーハニー」の
"女の子が変身して敵を倒す"という
"変身ヒロインアニメ"のコンセプトは
当時としては斬新だった。

その過激な変身シーンも含めて
セーラームーンやプリキュアの先駆け
となったのだ。(うん。なんとか正当化したな)

作品としてはギャグの比重が高く、
お色気ばかりが目立っていたが、

このエンディング曲
「夜霧のハニー」だけは
明らかに雰囲気が違っていた。

"切なさ"があった。

小学生の僕ですら、

戦うハニーが女の人であること、
鉄人ではなく
多感なひとりのお姉さんであること

を改めて実感したのだった。


 

 


この頃のアニメは
エンディングで

主人公の心情を歌う

いい曲が多かった。

例えば、

 

デビルマン エンディング (1972)
「今日も何処かでデビルマン」歌:十田敬三
 

新造人間キャシャーン エンディング (1973)
「おれは新造人間」歌:ささきいさお

 

等。

その中でも「夜霧のハニー」は
すばらしかった。特に

「いいの これでいい」

というフレーズは
男のヒーローの曲よりも
ずっと大人っぽくて印象的だったのだ。

この曲によって

キューティーハニーは


「戦うエッチなお姉さん」から、

 

僕にとって理想の

「戦うステキなお姉さん」

変わったのだ。

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「夜霧のハニー」は
1973年のアニメ「キューティーハニー」の
エンディング曲。

作詞 伊藤アキラ、作曲 渡辺岳夫、編曲 小谷充
歌 前川陽子

1973年10月リリースの
シングルレコード「キューティーハニー」
(SCS-519)のB面に収録。

この曲を歌う前川陽子は、
ささきいさお、水木一郎、堀江美都子と並び
アニメソング四天王と呼ばれる。

彼女のアニメの代表曲は、
「キューティーハニー」(Opening/Ending)
の他に、
「魔法使いサリー」(Ending)
「リボンの騎士」(Opening/Ending)
「魔女っ子メグちゃん」(Opening/Ending)
等がある。