小説『平松屋金子寅吉』13 | 平松屋金子寅吉五代目のブログ

平松屋金子寅吉五代目のブログ

幕末から明治維新にかけて活躍した
横浜の伝説の豪商金子寅吉の五代目のブログです。

明治8年、桑名藩士山脇正勝はアメリカから帰国した。
帰国後すぐに三菱財閥初代社長岩崎弥太郎に呼ばれた。

~三菱株式会社東京本社にて~
弥太郎『初めまして、君が山脇君か!』
正勝『はい!山脇正勝と申します。』
弥太郎『君のことは弟の弥之助から聞いてるよ!』
『相当、英語が得意なそうじゃないか!』
正勝『はい!喧嘩をする時は英語が最初に出ます。』
弥太郎『それは凄い!』
『実は山脇君にはお願いがあるのじゃ!』
『三菱には君のような優秀な人間が必要なんだ!』
『是非、うちに入社してくれないかね!』
正勝『ありがとうございます。』
『しかし一人相談しないといけない人がいます。』
弥太郎『それは誰だね!』
正勝『我々桑名藩のスポンサーである平松屋です。』
弥太郎『平松屋とは誰だね!』
正勝『名を金子寅吉と言い横浜の唐物屋の番頭です。』
弥太郎『聞いたことがあるぞ!』
『10代で起業し20代前半で横浜一の金持ちになり、
横浜でブイブイ言わせている金子寅吉という者がいると!』
正勝『そうです。そうです。その金子寅吉です。』
弥太郎『そうかそうか!分かった分かった!』

その後、山脇正勝は金子寅吉と相談の上三菱に入社する。
今世界遺産登録で噂の三菱長崎造船所の初代所長となり、
その後、専務となり三菱グループの発展の基礎を作った。