井岡「2ポイント勝ったかなと思った」 | ボクシング・メタボリック

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ボクシングに魅せられて41年。阪神タイガースファン歴40年世界戦初生観戦は1983年西は熊本・福岡・沖縄とおそらく300試合は越えている。海外デラ・ホーヤとトリニダード戦を観に行っただけ。ニューヨークの殿堂はたった2回。現地速報や新聞情報貼り感想書いてます。

井岡「2ポイント勝ったかなと思った」


<プロボクシング:IBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇7日◇大阪・ボディメーカーコロシアム

 同級8位井岡一翔(25=井岡)の3階級制覇はならなかった。アマチュア時代に敗れている王者アムナト・ルエンロン(34=タイ)に1-2の判定で敗れたことについて「終わった時は2ポイント、勝ったかなと思った」と話した。

 立ち上がりの2ラウンド(R)こそ、アムナトの強引な左フック、左アッパーが目立ったことを「様子見のつもりもあって、強引にいかなかった」と説明。逆に3R以降は積極的に距離を詰め、左ジャブとボディーなど手数で上回った。接近戦をいやがるアムナトから10Rにはホールディングの反則で減点1も奪っていた。

 ところが、ジャッジ3人のうち、1人は114-113で自分の勝ちとしたが、残り2人は負け。特に1人は108-119と減点がなければ、フルマークの完敗の採点をつけていた。

 「階級差の怖さも感じなかった。途中から相手は疲れていたと思う。相手のパンチはブロックしていたけど、それを相手のポイントに取られたのだと思う。全力を出し切ったけれど、判定が割れる試合をものにできずに歯がゆいです」

 夢は終わったわけではない。「まだこんなとこで終わるわけじゃない。3階級制覇の厳しさは分かった。でも必ずその日が来ると思うので…」。試合後と思えないきれいな顔で、恨み言もほとんど口にせず、再出発に目を向けていた。

 [2014年5月7日23時31分]


井岡 3階級制覇ならず…判定1―2で敗れプロ初黒星



5R、アムナト(右)を左フックで攻める井岡
Photo By スポニチ

 プロボクシングのダブル世界戦が7日、大阪・ボディメーカーコロシアムで行われた。IBF世界フライ級タイトルマッチに挑んだ同級8位・井岡一翔(25=井岡)は、 王者アムナト・ルエンロン(34=タイ)に判定で敗れ、日本選手として亀田興毅(亀田)以来2人目の3階級制覇はならなかった。

 試合終了後のジャッジを聞くリング上で、井岡の表情は硬いままだった。ジャッジ1人は114―113で井岡としたものの、残り2人は108―119、112―115。10回に王者がホールディングで減点1となっていたが、結果は予想外の完敗だった。

 序盤はガードを固め、相手の出方をうかがうように慎重な入り。5回以降はギアチェンジし前に出るが、手数が出せないままラウンドを重ねた。対する王者は鋭く強いパンチでプレッシャーをかけ、左右のアッパーで井岡をとらえる。ロープを背負っても柔軟な身のこなしでパンチをかわし、老かいな試合運びで勝利を呼び込んだ。

 井岡は勝てば国内最速となるプロ15戦目での3階級制覇だったが偉業はならず。初黒星を喫し、悔しそうな表情でリングを後にした。


試合後に笑顔でリングを降りてましたね。悔しさがみえなかったんですが、勝ったと思ったですか。再戦要求しますかね、いずれにしろ今日のボクシングでは次やっても厳しいと思いますが。


井岡破ったアムナト「再戦してもいい」

2014年5月7日


 「IBF世界フライ級タイトルマッチ」(7日、ボディメーカーコロシアム)

 ボクシングのダブル世界戦が7日、大阪市浪速区のボディメーカーコロシアムで開催され、メーンイベントのIBF世界フライタイトルマッチでは同級8位の挑戦者・井岡一翔(25)=井岡=が1‐2の判定で、王者のアムナト・ルエンロン(34)=タイ=に敗れ、3階級制覇はならなかった。

 “井岡家の悲願”3階級制覇の夢を打ち砕いたアムナトは歯に埋め込んだダイヤモンドを輝かせて満面の笑みを浮かべた。「採点は勝利を確信していた。スタミナは問題なかったし、(ホールディングで)減点されたのが一番効いたね」と余裕の表情で語った。
 井岡がWBC世界ミニマム級王座を獲得した際に師事したキューバ人トレーナーのイスマエル・サラス氏に自身も指導を受けた経験があり、「思っていた通りのスタイルだった」と語る。「井岡はボディー打ちのうまい選手。普通の選手ならやられているが、私の武器であるアッパーカットを警戒して踏み込めなかったのだろう」と冷静に分析した。

 アマチュア時代の2008年の対戦も含めて井岡には2戦2勝。「希望するなら再戦してもいい」と笑顔で答えた。

 また、北京、ロンドン五輪ライトフライ級で2大会連続金メダリストの鄒市明(中国)とはアマチュア時代に1勝1敗。プロに転向した鄒がアムナトの王座を狙っているという話もあり「今後はプロモーター次第だけど。鄒市明とは戦いたいね」と話した。

現役高校生”王者・高山がV2防衛

2014年5月8日



 「IBF世界ミニマム級タイトルマッチ」(7日、ボディメーカーコロシアム)

 王者・高山勝成(30)=仲里=が小野心(31)=ワタナベ=に判定3‐0で完勝し、V2防衛した。序盤から積極的に前に出て有効打を繰り出し、10回と12回にダウンを奪ってKO寸前まで追い詰めた。日本初3団体王者が次に照準を定めるのは年内のWBO王者との王座統一戦。4団体完全制覇へ向け、まずは「通過点」を満点突破した。

 高山が鬼になった。10回だ。ダメージで小野はロープにうずくまった。高山はレフェリーをチラ見し、試合を止めないことを確認すると、下から上からパンチの連打を浴びせ、ダウンを奪った。
「日本なら止める。海外なら止めないレフェリーはいる。勝負なんで」。海外で猛者相手に激戦を繰り広げた経験があるからこその非情ファイトだった。

 7年ぶりの日本人対決。「やりにくい」と想定していた通り苦戦した。中盤まで「全く効かない」左ストレートを被弾。7、8回と両まぶたをカットし、ようやく火が付いた。12回もフラフラの小野を連打でダウン。KOこそあと一歩で逃したが判定3‐0の完勝。V2防衛に成功した。

 将来の指導者を目指し、4月からは名古屋市の私立菊華高に入学した。「学割が使える。遠足、学食が楽しみ」。中学卒業後ボクシング一筋だったため、30歳にして念願の高校ライフにワクワクだ。
 この日は校長、担任ら同校関係者が応援に駆け付けた。「テレビで応援」を約束してくれた15歳も下の同級生にリング上で「ノート見せて。授業教えてな」と呼びかけた。

 まだ2度しか同校に通えてないが宿題もキッチリ。国語、英語、数学の学習教材を多い時で1日1時間、机に向かって解いた。「ベルト死守と宿題」のノルマをこなし“凱旋登校”を楽しみにする。

 高校1年生王者は年内にWBO世界ミニマム級王者・フランシスコ・ロドリゲス・ジュニア(メキシコ)との王座統一戦を目指す。文武両道で夢の4団体完全制覇へ突っ走る。